お釜(蔵王)を観光する前に知っておくべき8つの予備知識

東北を代表する景勝地、御釜(お釜)は、蔵王連峰の北部に位置しています。エメラルドグリーン色の火山湖で、光の入り方で色が変化することから五色沼とも呼ばれています。今回はそんなお釜をへ行きたいと考えている人に知ってもらいたい、8つの予備知識をご紹介!

アイキャッチ画像出典:PIXTA

蔵王のお釜ってどんなところ?

蔵王 御釜

出典:PIXTA

宮城県を代表する景勝地、「蔵王のお釜(御釜)」。1182年(寿永元年)の噴火によって形成された火山湖で、天気や日差しの入り方によって、湖水の色が変化することから「五色沼(ごしきぬま)」とも呼ばれています。

 

お釜は、宮城県と山形県の県境に連なる「蔵王連峰(ざおうれんぽう)」の北寄りに位置しており、周囲を刈田岳(標高1,757m)、熊野岳(1841m)、五色岳(1672m)という山々に囲まれています。

御釜は活火山!最新の活動状況をチェックしておこう

熊野岳と刈田岳 分岐点

撮影:編集部

観光地化されていますが、お釜を中心とする地蔵山、熊野岳、刈田岳などからなる蔵王火山は、れっきとした活火山。

 

気象庁はこのエリアを「※蔵王山(ざおうざん)」と表現しており、ホームぺージで活動状況を公開しています。御釜へ出掛ける際は、必ず気象庁のHPで最新の情報をご確認ください。

 

※蔵王山という特定の山はなく、蔵王連峰の最高峰である熊野岳を中心とした山域を指している。

 

今回は「お釜に行きたい!」と思っているあなたに知っていてほしい、8つの予備知識をご紹介。ぜひチェックしてみてください!

① 御釜へ行ける時期は限られている

蔵王エコーライン 通行止め

出典:PIXTA

実は、御釜がみられるのは例年4月下旬~11月初旬までと、期間が限られています。

 

なぜかというと、御釜へ続いている2つの道路「蔵王エコーライン」「蔵王ハイライン」は、積雪の関係で冬季の間は閉鎖されてしまうからです(アクセスについては次で解説)。

 

※2019年の蔵王エコーライン・ハイライン開通期間は、2019年4月26日~11月5日(日)17時までとなっています。

参考:(一社)蔵王町観光物産協会

オススメの時期は「4月下旬~5月上旬」「9月下旬~10月中旬」

蔵王エコーライン 春

出典:PIXTA

お釜へ行くなら、4月下旬~5月上旬(ゴールデンウイーク)と、9月下旬~10月中旬がオススメ!

 

4月下旬~5月上旬頃は、お釜へ向かう際に必ず通る「蔵王エコーライン」に”雪の壁”が現れます。マイカーで通れるのは蔵王エコーラインが開通されてからですが、その前雪の壁を楽しめるツアーも開催される予定なので、合わせてチェックしてみてください。

 

言わずもがな、紅葉のシーズンもオススメ! 例年、9月下旬~10月中旬までは見頃です。

こまくさ平

出典:PIXTA(こまくさ平からみる不帰滝)

蔵王エコーライン沿いには、滝のビュースポットもいくつか点在しています。詳しくはこちらの記事で紹介しているので、参考にどうぞ。

② 御釜へのアクセス方法は?

御釜のある蔵王山山頂へは、宮城と山形県双方からアクセスできます。方法は、以下の4通り。

① 車→刈田岳山駐車場(お釜観賞地まで徒歩2~3分)

② バス→刈田山岳駐車場

③ 車・バス→大黒天駐車場→徒歩→刈田峰神社(お釜のみえる所)
④ 車・バス→刈田リフト→(お釜観賞地まで徒歩5分)

それぞれのアクセス方法をみていきましょう!

① 車→刈田山岳駐車場

蔵王ハイライン

出典:PIXTA(蔵王ハイライン)

<ルート>

蔵王エコーライン→最高点・刈田峠から分岐→蔵王ハイライン(有料山岳道路)→終点・刈田岳山頂駐車場

 

宮城県、山形県のどちら側から入ろうとも、必ず「蔵王エコーライン・ハイライン」を通り、お釜を目指します。カーナビを利用する場合は、「蔵王苅田駐車場」を目的地に設定しましょう。

 

山頂には、およそ350台駐車できる「刈田岳山頂駐車場(無料)」があり、トイレ休憩や食事も楽しめる「蔵王レストハウス」も併設しています。

【蔵王ハイラインの料金】

普通車:550円
二輪車:390円
マイクロバス・路線バス:1,340円
大型バス:2,190円
※最新の料金は宮城交通の公式HPをご確認ください。

② バス→刈田山岳駐車場

蔵王温泉経由山形駅前行きバス

撮影:編集部

 

【宮城県】

バス①:

仙台駅前→宮城交通バス「村田町・蔵王町・遠刈田行」に乗車(約1時間5分)→「アクティブリゾーツ宮城蔵王」下車→宮城交通・蔵王ハイラインに乗車(約45分)→終点「蔵王刈田山頂」下車

 

※仙台駅前→アクティブリゾーツ宮城蔵王までの時刻表はこちら

※アクティブリゾーツ宮城蔵王→蔵王刈田山頂までの時刻表はこちら

 

バス②:

JR東北新幹線「白石蔵王駅」→宮城交通・蔵王ハイラインに乗車(約2時間35分)→終点「蔵王刈田山頂」下車

 

※白石蔵王駅→蔵王刈田山頂のバス時刻表はこちら

【山形県】

「山形駅前」→山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車(約1時間30分)→終点「蔵王刈田山頂」下車

 

※山形駅前→蔵王刈田山頂のバス時刻表はこちら

③ 車・バス→大黒天駐車場→徒歩→刈田峰神社

刈田岳線登山コース

撮影:編集部

<ルート>

車の場合:

宮城県から蔵王エコーライン→大黒天駐車場→徒歩→刈田岳山頂(刈田峰神社)(上り約1時間:下り約40分)

 

バスの場合①:

白石蔵王駅→宮城交通バス・蔵王ハイラインに乗車(約1時間半)→「大黒天」下車

 

バスの場合②:

仙台駅前→宮城交通バス「村田町・蔵王町・遠刈田行」に乗車(約1時間5分)→「アクティブリゾーツ宮城蔵王」下車→宮城交通・蔵王ハイラインに乗車(約30分)→「大黒天」下車

 

大黒天(駐車場)にから登山道を歩き、「刈田岳山頂(刈田峰神社)」を目指すコースです。「賽の磧(さいのかわら)・刈田岳線登山コース」と呼ばれており、登山道は木道や階段などが敷かれ、歩きやすく整備されています。

 

大黒天駐車場の利用は無料(約100台)。ただしトイレがないので、車で向かう場合は手前の「こまくさ平駐車場」で済ませておきましょう。

④ 車・バス→蔵王刈田リフト

刈田リフト乗り場

出典:PIXTA(蔵王刈田リフト)

<ルート>

車の場合:

山形県から蔵王エコーライン→刈田駐車場→蔵王刈田リフト(約7分)→リフト降り場から徒歩約5分

 

バスの場合①:

山形駅前→山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車→刈田駐車場下車→蔵王刈田リフト

 

バスの場合②:

山形新幹線「かみのやま温泉駅」→タクシーもしくは※グリーンエコー号に乗車→「刈田駐車場」下車→蔵王刈田リフト

 

刈田駐車場に併設されている「蔵王刈田リフト」から、お釜を目指すルート。※グリーンエコー号は時期によって、運行日や便数が変動します。詳しくは公式HPをご確認ください。

【蔵王刈田リフトの基本情報】

営業期間:4月下旬〜11月上旬

営業時間:9:00〜16:00

料金:往復750円(満6歳以上から有料)

 

※バスおよびロープウェイは、蔵王エコーライン開通期間のみ運行(冬季は運行していません)。

※蔵王刈田リフト公式HPはこちら

③ 双眼鏡があると楽しさ2倍!

双眼鏡

出典:Pixabay

現在(2019年11月)は火山活動の関係で、お釜の湖岸まで下りることができません。ですから、遠くからお釜を眺めることになります。

 

湖面の様子をよく見てみたい! という方は、双眼鏡を持参していくのがオススメ!

御釜 湖面

余談ですが、写真を見た時「泳げないのかな?」とふと思いませんでしたか? 御釜の湖水は※pH=3.5の強酸性のため、生物が生息できない湖。このpH=3.5とは、レモンと同じくらいの酸性度だそうです。ちなみに、歯の表面を覆うエナメル質を溶かすのはpH=5.5以下といわれています。

 

唯一、湖面の底にはケイ藻類が生えており、酸性に順応して生きているといわれています。

④ 御釜のビュースポットは3ヶ所

蔵王 御釜 地図

撮影:編集部

御釜は、その形状から見る位置によってさまざまな姿を魅せてくれます。主なビュースポットは「展望台」「刈田岳」「馬の背(熊野岳)」の3か所。

 

アクセスしやすい順に紹介していきます。

ビュースポット① 御釜展望台

晴天時の蔵王お釜

出典:PIXTA(展望台から眺める御釜)

御釜をみる展望スポットは、主に3か所。1つめは、一番アクセスしやすい「御釜展望台」です。展望台までの道は舗装されたバリアフリーの道が続いており、駐車場から約2~3分で辿り着きます。

ビュースポット② 刈田岳

刈田岳 山頂

出典:PIXTA(刈田岳山頂)

2つ目は、刈田岳(かりただけ)の山頂。山頂というとハードな印象を受けますが、展望台からわずか10分ほどの道のりです。舗装された道ですが、急こう配な坂が続くので、油断は禁物!

 

山頂には「刈田峰神社(かったみねじんじゃ) 奥宮」があります。御祭神は、天之水分神・国之水分神(あまのみくまりのかみ・くにのみくまりのかみ)。

ビュースポット③ 馬の背(熊野岳)

馬の背からみたお釜

出典:PIXTA(馬の背からみた御釜)

馬の背とは、蔵王山頂リフト降り場から熊野岳(くまのだけ)にある避難小屋までのルート。名前の通り、馬の背のようななだらかな尾根道を歩いていきます。

 

所要時間は約50分、登山・トレッキング用の服装・靴・装備で向いましょう。

熊野岳の登山道

出典:PIXTA(熊野岳の登山道)

目印の棒を頼りに、火山石がゴロゴロ転がっている荒涼とした登山道を進んでいきます。霧が出ると、数メートル先も見えなくなるほど視界が真っ白になります。馬の背ルートへ向かう際は、天候の状況をみて判断しましょう。

熊野岳避難小屋 コマクサ

出典:PIXTA

また6~7月には、熊野岳避難小屋辺りで可憐に咲くコマクサを見られます。

⑤ 御釜を見られる確率は?

晴天時の蔵王お釜

出典:PIXTA

「過去20回ほど御釜を訪れたが、晴天でハッキリと御釜の姿を拝めたのは数回くらい。」

 

「10回ほど行っているが、勝率は6割。」

 

など口コミを見る限り、御釜を見られる確率は五分五分か、少し低いみたいです。御釜のライブ映像はこちらからチェック!

御釜の天気は、刻々と変化している

雲に隠れた蔵王のお釜

撮影:編集部

実際、編集部が訪れたときも写真の通り霧に隠れて、御釜の姿はまったく見えませんでした。名前のとおり御釜のように窪んだ地形が、霧の吹き溜まりを生み出す要因ともなっているみたいです。

 

一般論として、天気が崩れやすい午後よりも安定している午前中に訪れるのがオススメ。しかし山の天気は変わりやすく、状況は常に変化しています。

蔵王お釜と霧

出典:PIXTA

だからこそ、はじめ見た時は霧で隠れていたとしても時間が経つとササーッと霧が引いて、御釜の姿を拝められる可能性もあります。ムリは禁物ですが、粘って待ってみるのも手です。

⑥ 夏でも防寒着は必要!

蔵王 御釜周辺の遊歩道

撮影:編集部

御釜は山の中にあるため、常に天候や気温の変化はつきもの。夏場でも地上との気温差は10度くらいあるので、防寒着(雨具の役割もあると尚良し)を1枚持っておくのと安心です。

 

また御釜付近は風が強いので、帽子は飛ばされないよう紐が付いたタイプがオススメ!

 

また岩場や砂利道もあるため、スニーカーなど普段履きなれた靴を選びましょう。砂利道や岩場もあるため、ヒールだと足を痛めてしまう可能性もあります。

 

※最新の御釜天気はToday’sお釜でチェック!

⑦ 御釜の名物グルメも忘れずに

お釜カツ丼

撮影:編集部(蔵王 釜カツ丼セット1,200円※2019年11月現在)

ここの名物は、御釜カツ丼。その名の通り、御釜に盛りつけられた”釜カツ丼”です。県営蔵王レストハウス2階のレストランで提供されています。

お釜カツ丼 カツ

撮影:編集部

ご覧の通り、肉厚なカツは卵でとじられています。味がしみ込んだ肉は、とてもジューシィ。ご飯の量は、茶椀1.5杯分くらいあるので、空きっ腹の状態で食べるのがオススメです。

蔵王レストハウス

撮影:編集部(1階の売店)

他にもかつカレーた山菜うどん、醤油ラーメンなどがあります。玉こんにゃくも名物みたいですね。

蔵王レストハウス 土産

撮影:編集部(1階のお土産)

特産品やお菓子はもちろんのこと、蔵王山頂限定のこけしや、話題の東北ずん子のキャラクターグッズなど、ラインナップは幅広いです。

【蔵王レストハウス】
営業期間:
4月21日~11月5日
※11/6~冬期閉鎖
営業時間:
9:00~16:30
詳細はこちら

⑧ トイレの位置を把握しておこう!

最後は、御釜周辺のトイレの設置場所を確認しておきましょう!

御釜周辺は「蔵王レストハウス」

蔵王刈田岳山頂駐車場に併設されている、2階建ての建物「蔵王レストハウス」。御釜周辺にある、唯一のトイレです。

 

ただし蔵王レストハウスの営業時間内でなければ利用できないので、早朝に出向く場合は要注意!

宮城県側は「こまくさ平駐車場」

蔵王エコーライン 大鳥居

出典:PIXTA(蔵王大権現 大鳥居)

宮城県側の蔵王エコーライン入口、「蔵王大権現 大鳥居」から約13km(約20分)の場所にある「こまくさ平駐車場」。ここのトイレが、蔵王レストハウス閉館後の最寄りとなります。

不帰の滝

出典:PIXTA(不帰の滝)

周辺は遊歩道が整備されており、例年6月中旬8月にかけて高山植物の嬢王・コマクサの群生がみられる場所です。

 

「こまくさ平展望台」からは、「不帰の滝(かえらずのたき)」や、雪解けの時期のみ見られる幻の「振子滝」を鑑賞できます。

山形県側は「刈田駐車場」

山形県側から御釜を目指す場合は、「刈田駐車場」のトイレが最寄りです。駐車場には、御釜のある刈田岳山頂へ直結している「蔵王刈田リフト」が併設されています。

御釜は、春~秋の間だけ見られる絶景!

出典:PIXTA

いかがでしたか? 蔵王の御釜が見られるのは例年4月中旬~11月初旬まで。冬季は積雪のため、お釜へは行けませんのでご注意ください。

 

また御釜へ続いている「蔵王エコーライン」は、紅葉シーズン中(9月下旬~10月中旬)かなり混雑するそうです。天候の変化も考えると、午前中に御釜へ着いて観光できるくらい早めに行動したほうが良さそうです。

 

蔵王お釜見物の画像
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GOGO MIYAGI 編集部
GOGO MIYAGI 編集部

GOGO MIYAGI!運営&記事編集担当。マグロとすんだ餅が好物。宮城にある神社や仏閣、景勝地、B級スポットの発掘に日々没頭中。読者の皆様にわかりやすく、ためになるような記事製作を心掛けています。