鳴子峡ってどんなところ?
宮城県の北西部、山形県と接する大崎市内にある「鳴子峡(なるこきょう)」。
県北部から中部を流れる江合川(えあいがわ)の支流、大谷川がつくりだしたV型の峡谷です。
最大で高さ約100mある断崖絶壁が、およそ2.5kmにわたり続いています。
※栗駒国定公園に含まれており、紅葉の名所として名高い景勝地です。
県内を代表する「紅葉の名所」
峡谷にはモミジ、カエデ、ミズナラ、アカシデなどの落葉広葉樹が生い茂り、鋭く切り立つ白い崖を覆っています。
所々に奇石怪石がそびえたち、秋は色づいた木々と相まって、絵画のような美しい景観が広がります。
紅葉の見ごろは10月下旬~11月上旬。
峡谷には大深沢橋(国道47号線)がかかっており、写真のようなフォトジェニックな景観の一部となっています。
紅葉シーズン中は渋滞・混雑するので、なるべく早い時間に出かけるのがオススメ。
紅葉シーズンは、臨時バスが運行する!
鳴子峡まではJR陸羽東線「鳴子温泉駅」から約4km(車で約10分)、「中山平温泉駅」から約2km(車で約5分)。
紅葉シーズンには「鳴子温泉駅」から臨時バスが運行し、公共交通機関でのアクセスも可能になります。
<鳴子峡臨時バス「紅葉号」>
【運行期間】
2020年の運行は終了しました
【運行区間】
鳴子温泉駅~日本こけし館~鳴子峡~しんとろの湯~中山平温泉駅
鳴子峡の楽しみ方
① 鳴子峡を眺める
鳴子峡のビューポイントはいくつかありますが、ここでは一般的に知られている3つの場所をご紹介します。
■ビューポイント① 鳴子峡レストハウス(見晴台)
鳴子峡と大深沢橋を望めるのは、「鳴子峡レストハウス」です。
鳴子峡レストハウスは、食事処やご当地の土産物を販売している、道の駅のような施設。
駐車場の前が見晴台になっており、写真のような風景を撮影できます。
見晴台は2段構えで、多くの人が撮影できる配慮されているのもポイント。
見晴台のほかにも展望デッキが4か所ほどあるため、混雑状況をみて場所を移動するのも手です。
駐車場は紅葉シーズン中(10月上旬~11月中旬)のみ有料。記載の以外の期間は無料で利用できます。
紅葉時は道路の渋滞と混雑は避けられないため、なるべく早めに出かけるのが得策です。
【鳴子峡中山平側駐車場(鳴子峡レストハウス)について】
利用期間:
4月中旬~11月下旬(冬期閉鎖)
利用時間:
終日
台数:
普通乗用車253台、バス12台
料金(紅葉シーズンのみ):
普通自動車(軽も含む)500円、中型自動車1,000円、大型自動車1,500円、自動二輪車(原動機付自転車も含む)200円
■ビューポイント② 大深沢橋
景観の一部となっている大深沢橋ですが、橋の上からみえる景色もまた絶景。
写真より遠目ですが、鳴子峡を走るJR陸羽東線の姿をとらえることができます。
走行区間は「鳴子温泉駅」と「中山平温泉駅」の間。
2019年を例にすると、電車の本数は1日12本(下り7本・上り5本)と限られているため、出かける前に時刻表を確認しておきましょう。
■ビューポイント③ JR陸羽東線の車窓
先ほどご紹介したJR陸羽東線の車窓から、鳴子峡の景色を楽しめます。
しかも鳴子峡を通過する際、紅葉シーズン中は速度を下げて運転してくれるのです。
鳴子峡を走るのは鳴子温泉駅と中山平温泉駅の間、およそ61mの区間。
真っ暗なトンネルを抜けると、ハッと目が覚めるような美しい景色が車窓全体に広がります。
※列車が遅れている場合は、速度を下げないで運転する場合があります。
② 鳴子峡を歩く
鳴子峡には遊歩道が3か所あります。道は整備されているため歩きやすく、山歩きに慣れてない方でも十分楽しめますよ。
■鳴子峡自然歩道(2か所)
鳴子峡歩道は2か所あります。
① 鳴子峡レストハウス(中山平側の入口)から回顧橋までの遊歩道(折り返し・片道350m)
② 大谷橋(鳴子側の入口)から約230m地点まで(折り返し)
多く利用されるのは、鳴子峡の谷底へと続く「①」。ただし道幅が狭く、谷底へ続いているため傾斜があります。
スニーカーなど履きなれた靴がオススメです。開放時間は9:00~16:00まで。
■大深沢遊歩道
鳴子峡レストハウスを起点に大深沢橋側の入り口まで続く、一周2,2kmの遊歩道(所要時間は約50分)。
遊歩道の大半は舗装されており、高低差も少なく歩きやすい道です。
こちらは終日開放。山の中を歩くため、トレッキング向けの服装・装備で向かうのが望ましいです。
道中にトイレはないため、レストハウスで済ませておきましょう。
鳴子峡へのアクセス
車
・東北自動車道 古川I.Cから国道47号経由で山形方面へ約1時間
・鳴子温泉街より約10分
公共交通
・JR陸羽東線「鳴子温泉駅」よりタクシーで約10分、徒歩約60分
・JR陸羽東線「中山平温泉駅」よりタクシーで約5分、徒歩約30分
※紅葉シーズン中は、鳴子峡臨時バス「紅葉号」が運行(予定)。区間は鳴子温泉~日本こけし館~鳴子峡~しんとろの湯~中山平温泉駅。
鳴子峡周辺にある6つの観光スポット
鳴子峡から車で30分圏内にある観光スポットをご紹介します。
① 鬼首かんけつ泉
鳴子温泉郷の一つ、鬼首温泉(おにこうべおんせん)にある「鬼首かんけつ泉」。
かんけつ泉とは、一定の周期で地中から地上へ噴き出す温泉のことで、敷地内には「弁天」と「雲竜」と名付けられた2つのかんけつ泉がみられます。
ほかにも温泉の滝や温泉卵をつくれるコーナなどがあり、温泉地ならではの魅力が詰まった場所です。
【鬼首かんけつ泉の基本情報】
所在地:
〒989-6941 宮城県大崎市鳴子温泉鬼首吹上12
営業時間:
[4月下旬〜11月]
9:00〜16:30
[3月下旬~ 4月下旬]
10:00~15:00
休園日:
水曜日(GW、お盆、紅葉期間を除く)
※8月は、お盆期間(10日〜18日)を除く水曜日と木曜日休園
※12月~3月下旬は冬期休園
料金:
大人500円、小中学生200円、未就学児無料
アクセス:
<公共交通>
JR陸羽東線「鳴子温泉駅」から大崎市営バス鬼首線下りで30分、かんけつ泉下車、徒歩3分
<車>
・JR陸羽東線「鳴子温泉駅」から車で約10分
・東北自動車道 古川I.Cより車で約50分
駐車場:
20台/無料
② 地獄谷遊歩道
さきほどご紹介した、鬼首かんけつ泉のすぐ近くにある「地獄谷遊歩道」。
周囲は鬱蒼とした森に囲まれていますが、地面や岩肌から温泉がボコボコと噴き出し、湯けむりが立ち込めています。
なお、遊歩道脇で噴出している温泉は80度ほどある高温のため、火傷にご注意ください!
所要時間30分ほどの散策コースで、小規模なかんけつ泉や温泉卵をつくれる場所もあります。
【地獄谷遊歩道の基本情報】
所在地:
〒989-6941 宮城県大崎市鳴子温泉鬼首吹上16
営業時間:
なし
※冬季は積雪で自然閉鎖
料金:
無料
アクセス:
<電車>
東北新幹線 古川駅から陸羽東線に乗り換え「鳴子温泉駅」下車、大崎市営バス(鳴子温泉駅〜鬼首温泉 )に乗り、「かんけつ泉」下車徒歩2分もしくはタクシー利用
<車>
東北自動車道古川I.C→国道47号線・山形方面へ、鳴子温泉地域より国道108号で鬼首方面へ30分
駐車場:
無料/20台ほど
③ 鳴子ダム
「鳴子ダム」は日本人の技術者のみで建造された、国内初のアーチ式コンクリートダム(昭和32年10月に完成)。
ダム天端は自由歩道をなっており、5月のGW期間中には鯉のぼりが飾られるほか、雪解け水を利用した”すだれ放流”が実施されます。
※ただし貯水の状況や、洪水等が予想される場合は中止。
近くにあるダム管理所も一般開放されており、ダムの歴史や機能について学べる展示や、鳴子ダムを一望できる展望テラスがあります。
また平日限定で、普段立ち入れないダムの操作室を見学できるイベントも実施(※要事前予約)。
【鳴子ダムの基本情報】
所在地:
〒989-6806 宮城県大崎市鳴子温泉字岩渕2-8
営業時間:
8:00 ~17:00
料金:
なし
アクセス:
JR陸羽東線「鳴子温泉駅」から約7分
東北自動車道 古川I.Cから約45分
駐車場:
無料・10台
④ 鳴子温泉駅周辺
JR陸羽東線「鳴子温泉駅」の周辺は、宿や旅館、飲食店や土産物が立ち並ぶ温泉街となっています。
鳴子温泉の名物グルメ「栗だんご」を販売している「餅処 深瀬(ふかせ)」は、駅から徒歩2分。
10分ほど歩けば、延喜式内社である「鳴子温泉神社」があります。
駅には足湯が設置されているほか、徒歩5分圏内に日帰り温泉施設もあるため、鳴子峡からの帰りにぜひ立ち寄っておきたい場所です。
⑤ 日本こけし館
日本こけし館は、東北発祥の伝統こけしが集うミュージアム。
およそ5,000本もの伝統こけしを展示しているほか、オリジナルのこけしを作つくれるこけしの絵付け体験を実施しています。
伝統こけしは全国で11系統あり、鳴子温泉で生まれた”鳴子系”もその内の一つ。首を回すと、キュッキュッと音が鳴ります。
【日本こけし館の基本情報】
所在地:
〒989-6827 宮城県大崎市鳴子温泉字尿前74-2
開館時間:
[4月1日~11月30日]
8:30~17:00
[12月1日~12月31日]
9:00~16:00
入館料:
大人:400円、中高校生:160円、小学生:120円
定休日:
1月1日~3月31日
アクセス:
<電車>
JR仙台駅から東北本線「石越行き」に乗車約43分、「小牛田駅」下車。JR陸羽東線「鳴子温泉行」に乗車約56分「鳴子温泉駅」で下車、徒歩約25分
<車>
東北自動車道 古川I.Cから約40分
駐車場:
無料・普通車20台
⑥ 潟沼
鳴子温泉からほど近い場所にある「潟沼(かたぬま)」。
9世紀の火山活動により形成された、強酸性のカルデラ湖で、蔵王の御釜と同じように湖面の色が変化する美しい湖です。
沼を周遊する遊歩道(所要時間40分)があるほか、湖畔に建つレストハウスで貸しボートのレンタルを行っています。
紅葉の隠れた名所でもあるため、鳴子峡と合わせて訪れたいスポットです。
【潟沼の基本情報】
所在地:
〒989-6823 宮城県大崎市鳴子湯元地内
営業時間:
なし
アクセス:
<公共交通>
JR陸羽東線「鳴子温泉駅」から徒歩約40分
<車>
・JR陸羽東線「鳴子温泉駅」より約10分
・東北自動車道 古川I.Cより約45分
駐車場:
無料・約30台
温泉宿で旅の疲れを癒そう
鳴子峡がある一帯は、鳴子温泉郷です。
鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉の5つの温泉地で構成されています。
源泉の数は400本近くあり、多くの宿が自家源泉をもっているため、源泉かけ流しのお風呂が多いのも魅力です。
近代的な大型旅館からアットホームな小さな旅館まで、宿のタイプもさまざま。ぜひチェックしてみてくだいね!
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