元旦に初日の出をみる意味とは?
「初日の出」とは新年のはじまり、つまり1月1日・元旦にみる日の出のこと。
昔から初日の出は、縁起の良いものとされていました。なぜかというと、初日の出とともに”歳神様”が現れると信じられていたからです。
歳神様は、お正月に各家にやってきて幸せをもたらす存在、と伝えられています(豊作をもたらす穀物の神様でもある)。
お正月になると玄関に門松を飾ったり、年末に大掃除するのも、本来は歳神様を迎えるための準備なのです。
宮城県の初日の出はだいたい6:53前後
仙台市天文台によると2021年初日の出の時刻は、県全域でだいたい6:53前後。太陽はほぼ東南東から昇ってきます。
各市の日の出時刻は、下記の仙台市天文台の公式HPをご確認ください!
それではさっそく、宮城県の「初日の出」スポットをみていきましょう。
今回は初日の出なので、山から日の出を望むご来光スポットは紹介していません。平地または低山からみられる初日の出スポットをピックアップしています。
※なお今年は新型コロナウイルスの影響のため、入場制限など変更がある場合あります。お出かけ前に、公式サイト、SNSなどを参照してください。
仙台・仙南エリア
1.大本山成田山仙台分院/仙台市
仙台市内の中心部から、唯一初日の出が拝められるスポット「成田山仙台分院(なりたさんせんだいぶんいん)」。日の出がみられるのは、境内にある「成田山会館」の屋上です。
屋上には高さ16.5mを誇る不動明王像が安置されており、その周辺で初日の出を拝められます。
ご本尊は、千葉県成田市にある真言宗智山派の仏教寺院、「新勝寺( しんしょうじ)」の不動明王の分霊。成田山の不動明王は、身に降りかかる災難から守ってくれる”身代わり不動”として篤く信仰されています。
初日の出を拝んだあとは、そのまま初詣に参られてはいかがでしょうか。
〒980–0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉33–2
アクセス:
<公共交通>
地下鉄青葉山駅から徒歩約15分
<車>東北道仙台宮城I.Cから約30分JR仙台駅より車で約20分
駐車場:
あり
成田山仙台分院の公式HPまたは関連ページはこちら
2.八木山てっぺんひろば/仙台市
「八木山てっぺんひろば」は、仙台市営地下鉄東西線「八木山動物公園駅」に直結する「八木山動物公園駅駐車場」屋上の愛称です。駅からエレベーターで上がり、5階の屋上で降ります。
屋上からは太白区の長町中心部や名取市周辺を一望できるほか、仙台空港、太平洋まで見渡せます。
しかも落下防止のためのフェンスは透明の強化ガラス製、眺望の邪魔になりません。
展望フロアにはウッドデッキが敷かれ、長椅子やトイレも設けられています。
住所:
八木山動物公園駅(仙台市地下鉄東西線)
アクセス:
仙台駅から仙台市地下鉄東西線に乗り約12分、「八木山動物公園駅」下車エレベーターで5Fに上がってすぐ
駐車場:
519台(うち時間貸利用 平日211台、休日461台)
100円/30分(最初の30分は無料)、上限500円
3.仙台城跡/仙台市
伊達政宗の騎馬像がある、「仙台城本丸大広間」の跡地。仙台市街を一望できるビュースポットであり、遠目ですが太平洋まで確認できます。
敷地内(本丸跡)には「宮城縣護國神社(みやぎけんごこくじんじゃ)」があるので、そのまま初詣に繰り出すのもいいですね。
宮城縣護國神社は、国家のために命を落とした招魂社(しょうこんしゃ)として、明治37年(1904)創建されました。
宮城縣護國神社のご本殿は、日本民族の祖神である伊勢神宮の外宮「風宮(かぜのみや)」の旧ご正殿を移築したものです。伊勢神宮より下げ渡された貴重な建築物として、仙台市の誇りとなっています。
住所:
〒980-0862 宮城県仙台市天守台青葉城址
アクセス:
<車>
・仙台駅より約20分
・東北自動車道 宮城I.Cより約15分
<公共交通>
地下鉄東西線「国際センター駅」より徒歩約15分
駐車場
普通車150台
1時間500円、以後30分ごと200円(18時以降無料)
4.白石城/白石市
独眼竜の戦国武将として南奥州を制圧し、江戸時代には仙台藩初代藩主として国を治めた伊達政宗(だて まさむね)。
そんな政宗を生涯を通して支え続けた、片倉景綱(かたくら かげつな)の居城が「白石城(しろいしじょう)」です。
ちなみに通称である片倉小十郎(かたくら こじゅうろう)は、片倉家の代々当主が踏襲して名乗るようになった名で、片倉小十郎初代が景綱です。
明治維新後に壊されてしまった白石城(しろいしじょう)ですが、その天守閣と本丸の一部が復元されており、現在一般公開されています。
しかも例年1月1日には「初日の出を拝む会」が開催され、天守閣から初日の出を拝むことができるのです。
戦国ファンにはたまらない、天守閣からの初日の出。危険防止のため入場制限を行う場合もあるため、ご来場はお早めに!
住所:
〒989-0251 宮城県白石市益岡町1-16
アクセス:
<車>
東北自動車道 白石I.Cから約10分
<公共交通>
JR白石駅から徒歩10分
駐車場
210台(益岡公園駐車場)、無料
松島エリア
1.菖蒲田海水浴場/七ヶ浜町
松島エリアで人気の海水浴場「菖蒲田海水浴場(しょうぶたかいすいよくじょう)」。明治21年に開設され、昭和初期には島崎藤村(しまざき とうそん)や宮沢賢治(みやざわ けんじ)などの文豪らも足を運んだとか。
湾曲した砂浜のビーチに太平洋の海、海水浴はもちろんサーフィンやパラグライダーの体験ができます。
そんな菖蒲田海水浴場は初日の出スポットでもあり、元旦には地元民をはじめ大勢の人々でにぎわいます。
気球に搭乗し初日の出を拝むイベントが企画されていましたが、2021年は新型コロナウイルス感染防止のため中止。
また毎年恒例となっている、防潮堤からの餅をまく新春餅まき大会も中止となりました。
※2021年は「気球にのって初日の出」「餅まき大会2021」は中止となりました。飲食物の販売は実施される予定です(1月1日5時~8時)。
住所:
宮城県七ヶ浜町菖蒲田浜
アクセス:
<車>
・仙台東部道路 仙台港北I.Cから約30分
・JR多賀城駅から約15分
<公共交通>
初日の出に間に合う交通機関なし
駐車場
あり、無料
2.マリンゲート塩釜/塩釜市
塩釜市と日本三景・松島を船で結ぶ「マリンゲート塩釜(しおがま)」。松島までは片道約50分の船旅で、「仁王島」や「鐘島」「千貫島」など松島を象徴する島々を望めます。
例年、丸文松島汽船株式会社主催の「初日の出遥拝船クルーズ」が実施されており、海上から初日の出を拝むことができる元旦だけのスペシャル企画です。
塩釜へ戻ってくる往復コースと、そのまま松島へ向かう片道コースがあり、料金が異なります。
塩釜市には陸奥国一之宮の「鹽竈神社(しおがまじんじゃ)」、松島町には伊達政宗が再興した「瑞巌寺(ずいがんじ)」があり、どちらにしようか迷いどころですね。
住所:
〒985-0016 宮城県塩竈市港町1-4-1
アクセス:
<公共交通>
JR仙石線「本塩釜駅」より徒歩約10分
<車>
・仙台駅より国道45号線(または、産業道路)で約30分
・仙台東部道路 仙台港北I.Cから約15分
駐車場
あり、有料
3.松島湾「初日の出遙拝船クルーズ」/松島町
先ほどマリンゲート塩釜でもご紹介した、「初日の出遙拝船クルーズ」。松島発着のクルーズもあり、松島島巡り観光船とニュー松島観光汽船が実施しています。
主旨は同じで、大型遊覧船に乗り海上から初日の出を拝むという企画。発着点や航路は各会社により対象異なるため、詳しくは各社の公式HPをご確認・お問い合わせください。
4.西行戻しの松公園(さいぎょうもどしのまつこうえん)/松島町
日本三景松島のビュースポットとして知られる「西行戻しの松公園(さいぎょうもどしのまつこうえん)」。
JR仙石線「松島海岸駅」より徒歩20分ほどと距離があるため、車やタクシーでの移動が便利です。
園内にはいくつか展望スポットがありますが、一番のオススメは「白衣観音展望台」からの望む日の出。
炎のように揺らめく太陽が、松島湾に浮かぶ島々の陰影をつくりだし、まるで切り絵のような美しい景観が現れます。
住所:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島犬田2
アクセス:
<車>
三陸自動車道 松島海岸I.Cから約10分
仙石線「松島海岸駅」より約5分
<公共交通>
仙石線「松島海岸駅」から徒歩約25~30分
駐車場
あり、無料
5.双観山(そうかんざん)/松島町
松島海岸の南側、海に突き出している岬の丘が「双観山(そうかんざん)」です。松島湾と塩釜湾の双方が望めることから、その名がつけられました。
標高45メートルほどの小高い丘で、東屋やベンチが設置され公園のように整備されています。
駐車場から展望台までは、徒歩約3分。周囲は松林に囲まれていますが、海側は開けているためバッチリ日の出を望めます。人気も少ない穴場的なスポットです。
住所:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島
アクセス:
<公共交通>
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約20分
<車>
三陸自動車道 松島海岸I.Cから車で20分
駐車場
普通車30台、無料
6.奥松島”嵯峨渓”初日の出クルーズ(さがけいゆうらん)/東松山市・宮戸島
松島町に隣接する、東松島市の宮戸島(みやとじま)。通称「奥松島」を飛ばれるエリアです。
日本三大渓の一つ「嵯峨渓(さがけい)」があり、島内から嵯峨渓遊覧船(奥松島公社)が出ています。
松島の初日の出クルーズは何百人が乗りこめる大型船ですが、嵯峨渓遊覧船は少人数の小型・中型船でのクルーズ。船体が小さいため、島をより近くで観察することができます。
外洋の荒波に削られ、鋭く切りだった白く美しい絶壁「嵯峨渓」、夜に染まった暗い海を照らす輝かしい初日の出。その両方が楽しめる贅沢なツアーです。
住所:
〒981-0412 宮城県東松島市宮戸川原5(あおみな)
アクセス:
<車>
・三陸自動車道 鳴瀬奥松島I.Cから約14分
・JR仙石線 野蒜駅よりタクシーで約12分
駐車場
あり、無料
奥松島公社の公式HPはこちら
7.野蒜海岸(のびるかいがん)/東松山市
毎年多くの人が初日の出を拝みにくる、「野蒜(のびる)海岸」。例年イベントも開催され、元旦の海岸は大勢の地元民でにぎわいます。
初日の出にあわせて設置される鳥居は、この日だけみられる特別な景色。初日の出らしい厳かな雰囲気を醸し出してくれます。
※会場周辺は、復旧工事エリアが近くあります。絶対に区画内には入らないで下さい。
住所:
〒981-0411 宮城県東松島市野蒜(会場は鳴瀬川河口付近の野蒜海岸)
アクセス:
<車>
・三陸自動車道鳴瀬奥松島I.Cから約10分
・仙石線野蒜駅から徒歩約10分
駐車場
なし(駐車できるスペース有)
※復旧工事に伴い駐車スペースは大変少ないです、車を駐車する際は周辺住民、他の来場者の方の迷惑になる駐車はご遠慮下さい。
野蒜海岸の初日の出イベントに関するページはこちら
三陸・県北エリア
1.日和山公園(ひよりやまこうえん)/石巻市
「日和山公園(ひよりやまこうえん)」は、石巻市の中心街を一望できるビュースポット。海岸線からもっとも近い高台であり、2011年の震災時には市民の命を救った”命の山”でもあります。
日和山公園は標高56mの小高い丘になっており、山頂からは水平線に顔を出す初日の出がみられます。
初日の出を拝んだら、山頂にある「鹿島御児(かしまみこ)神社」へ初詣に出かけましょう!
ご祭り神は”勝利の神様”で知られる、武神の親子神「武甕槌命(たかみかづちのみこと)」と「鹿島天足別命(かしま あまたりわけのみこと)」。
受験生や何かしらの試験を控えている方には打ってつけです。
住所:
〒986-0833 宮城県石巻市日和が丘2丁目地内
アクセス:
<車>
三陸自動車道 石巻河南I.Cから約20分
<公共交通>
JR仙石線「石巻駅」から徒歩約25分、またはタクシーで約10分
駐車場:
27台、無料
2.おしか御番所公園/石巻市(牡鹿半島)
牡鹿半島の南端部に位置し、公園全体が丘陵地となっている「おしか御番所公園(ごばんしょこうえん)」。
江戸時代、仙台藩が「唐船」の襲来に備えて見張り所(御番所)を設置したことから、その名が付きました。昔から見晴らしがよかったんですね。
360度海に囲まれたパノラマ景色が望めるほか、奥州三大霊場の一つ「金華山(きんかさん)」を近くで見ることができます。
園内には展望台があり、より遠くの景色までも見渡せるビューポイント。展望台までいかずとも周囲を遮る木々がないため、水平線から昇ってくる初日の出をしっかり拝められます。
住所:
宮城県石巻市鮎川浜黒崎
アクセス:
<車>
・三陸自動車道 石巻港I.Cから約55分
・JR仙石線「石巻駅」から約90分
駐車場
あり、無料
3.安波山/気仙沼市
気仙沼市の中心街を一望できる「安波山(あんばさん)」。標高239メートルの低山で、初日の出はもちろん夜景の名所でもあります。
登山口から山頂までは約20分。駐車場から登山口へは、徒歩1分もかかりません。
山頂よりも道中にある2つのテラス、「ひのでテラス」「ほしのてらす」からの眺望が美しいといわれています。
初日の出が照らす市街地の景色をみながら、新たな一年を迎えてみるのもいいですね。
住所:
宮城県気仙沼市町裏
アクセス:
<車>
・JR大船渡線「気仙沼駅」から約12分
・三陸自動車道 登米東和IC.または東北自動車道 一関I.Cから約70分
<公共交通>
・JR大船渡線「気仙沼駅」から徒歩約30分(登山口まで)
登山口から山頂まで約20分
駐車場
普通車20台、無料
4.岩井崎/気仙沼市
市街から10kmほど外れた場所にある「岩井崎(いわいざき)」。気仙沼湾の入り口に位置しており、岬には白い灯台が建っています。
船が座哨しやすいという理由から、かつては地獄崎とも呼ばれていました。しかし時の仙台藩藩主・5代目の伊達吉村(だて よりむら)により「祝崎」とし、岩井崎と記されるようになったといいます。
祝崎こと岩井崎は、気仙沼を代表する初日の出の名所。元旦当日には敷地内でお神酒やおしるこ、祝崎の塩などの振る舞いが行われ数量限定)、地元民をはじめ多くの人々が集まります。
岩井崎の見どころは「潮吹き岩」と、震災時に奇跡的にのこった幹「龍の松」。潮吹き岩はタイミングですが、初日の出を拝んだ後にぜひ立ち寄ってみてください。
また初詣には、岬のつけ根あたりに鎮座している「琴平神社」もオススメ。香川県にある「金刀比羅宮ことひらぐう)」から分霊をお招きした神社で、江戸時代初期に建ったとされています。
海に突き出した岩井崎にありながらも、2011の震災時には10.8mという標高によって奇跡的に被害を受けずに済んだそうです。
住所:
宮城県気仙沼市波路上岩井崎1
アクセス:
<公共交通>
JR「陸前階上駅」から徒歩約30分
<車>
・三陸自動車道 歌津I.Cから約30分
・JR「陸前階上駅」から約5分
駐車場
普通車111台(第1、第2駐車場)、無料
5.サンオーレそではま/南三陸町
平成11年に人工海水浴場としてオープンした「サンオーレそではま」。サンオーレは全長300mの砂浜に由来しています。
内湾のため波も比較的穏やか、海上にはモアイ像の横顔にそっくりな岩もあるようです(Googleマップにも載っていました)。
夏は海水浴場、元旦は初日の出スポットとして知られており、毎年大勢の人々でにぎわいます。
住所:
宮城県本吉郡南三陸町志津川字袖浜1
アクセス:
<車>
陸自動車道 南三陸海岸I.Cから約6分
駐車場
あり、無料
6.伊豆沼と内沼
県北東部を占める栗原市(くりはらし)と登米市(とめし)の境に位置する、「伊豆沼」と「内沼」。
東北最大の低地湖沼であり、沼には白鳥やマガンなど様々な水鳥たちが生息していることから、”水鳥の楽園”としラムサール条約に登録されています。
そんな伊豆沼と内沼では、冬の日の出だけにみられる幻想的な光景があります。それが渡り鳥たちによる「朝のとび立ち」です。
日の出の少し前、空がうっすら明るくなる頃からとび立ちがはじまり、日の出がはじまる頃には何万羽の鳥たちが空を覆いつくしています。
初日の出からこんな絶景を拝められたら、幸先のいい一年を迎えられそうですね。
伊豆沼・内沼 渡り鳥飛来状況は、栗原市観光ポータルサイトでチェック!
住所:
宮城県栗原市
アクセス:
<車>
・東北自動車道 若柳金成I.Cから約20分
・東北自動車道 築館I.Cから約15分
駐車場
あり、無料
元旦以外の日にもみたい日の出
最後にご紹介するのは、南三陸町の「神割崎」からみられる日の出です。写真のように岩の間から日の出を望める、絶景スポットです。
ただし元旦にはみられず、例年10月下旬(20~30日頃)と2月中旬(11日~16日)の期間のみみられる現象です。
早起きは三文の徳、初日の出に限らずぜひ日の出という絶景をみに出かけてみませんか?
■宮城県に泊まろう!
日本三景松島をはじめ、美しい火口湖がある蔵王、多彩な泉質を楽しめる鳴子温泉郷、三陸沖産の海鮮グルメを味わえる沿岸部、伊達政宗公の城下町、江戸時代や明治時代の建築物が残る町……など、県内には観光地がたくさんあります。
日帰りで帰るのはもったいない! 宮城に泊まって、たくさんの観光地を巡ろう!
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