江戸時代の関所「仙台藩花山村寒湯番所跡」を見学!
もとは秋田県に通じる花山越えの秋田口の関所で、国指定史跡にも登録されている「仙台藩花山村寒湯番所跡」。
栗原市の花山地区にあり、江戸時代の安政初期に改築した役宅は中を見学することができます。
今回は寒湯番所跡の様子を紹介します!
\宮城を巡ろう!/
「仙台藩花山村寒湯番所」とは
「仙台藩仙北御境目寒湯番所(せんだいはんはなやまむらぬるゆばんしょ)」、通称寒湯番所は江戸時代、秋田県に通じる花山越えの秋田口の関所として使われていました。
当時他藩との境に設けられた関所を境目番所と称し、寒湯番所は奥羽山脈方面12か所の番所の1つとなっていました。
伊達政宗公が拠点を岩出山城に移したあとの慶長年代から使われ、1872年(明治2)の関所廃止令に伴って廃止されました。それまで200余年間、往来する人と荷物の検問を行っていました。
現在残っているのは安政の初期に改築した、四脚門と役宅。関所遺構として残存するのは全国的にもめずらしく、貴重なものとされています
寒湯番所跡を見学しよう
早速、寒湯番所跡を見学してみましょう! まずはアクセスから紹介します。
アクセス
寒湯番所跡は、車での観光がおすすめです。
最寄りのICは「築館」IC または「若柳金成」ICで所要時間は約50分ほど。国道398号線の山林のなかを走ったところにある「花山温泉 温湯山荘(ぬるゆさんそう)」という温泉施設の隣にあります。
寒湯番所跡専用の駐車場はありませんが、温湯山荘の駐車場(無料)を利用することができます。
道路の向いには川が流れており、水のせせらぎが心地よいです。
1855年に改築された四脚門
こちらの柱は一尺角の総ケヤキ造りで屋根は茅葺(かやぶき)になっています。
釘は使われておらず、くさび止めで作られており、現在の紋は1855年(安政2)7月に改築されたものです。
白い布には伊達家の紋である「竹に雀」(左)、「丸に竪三引き両(まるにたてみつひきりょう)」(右)が配されています。
伊達家の紋といえば「竹に雀」が思い浮かびますが、「丸に竪三引き両」は政宗以前からの伊達家にもっとも古くから伝わるとされる、伊達家本来の家紋なのだそう。伊達家の祖先が源頼朝の奥州攻めに従軍した際にいただいた紋といわれています。