関所守の住まい「役宅」
役宅の中を見学していきます。83坪もある大きな建物で、四脚門の残材を利用して1857年(安政4)に改築されたと伝えられています。
1961年(昭和38)に国指定史跡に登録された際に復元工事が行われました。
こちらが入口です。中に入るとスタッフの方がいらっしゃるので料金を払って見学します。
見学の記念になる通行手形(500円)も販売していました。
中に入ってまず気になったのが高い天井! たくましい柱が何本も入り組み屋根を支えています。
高い吹き抜けがより一層役宅の広さを感じさせます。
目線を下に戻し、入口から正面にあるのがこちらの囲炉裏。ここで食事をとっていたのだそう。
さらにその奥には台所が。
こちらもかなり広く、当時使われていた食器や調理道具も展示していました。
立派な杵と臼も! 宮城県は米どころで有名で、現在もずんだ餅など餅料理が広く知られていますが、とくにここ栗原市では正月だけでなくお盆やお彼岸、結婚の行事などハレの食として親しまれていました。
そんな地域ならではの習慣がこの杵と臼にも表れているのですね。
土間には石で造られた竈も。まだ使えそうなほどきれいです。
入口に戻って、左側には畳の部屋が複数ありました。
部屋の入口上部に取り付けられ「釜男」と書かれているのは「釜神様」ともいわれるお面で、防火・魔除けの神様とされています。 宮城県北部や岩手県南部では、家を新築した際に余った材で大工さんが面を彫り、家に飾る風習があったのだそう。
寒湯番所までの道にある「道の駅はなやま」などにも釜男が飾られています。