さらに地下深く、鉱山の奥へ
感天立坑
採掘跡地を抜けると、感天立坑(かんてんたてこう)のエリアに出ます。立坑とは、垂直につくられた坑道のこと。
この感天立坑は、地下200mまで続いているようです。ちなみに細倉鉱山の坑道は、延長600km、地下420mに達しています。
こちらの模型は、細倉鉱山の断面図。トロッコや昇降機が動いているので、眺めるだけでも楽しい!
複雑な坑道内の様子が、一目で分かるようになっています。
漏斗跡
再び幅の狭い通路を進んでいきます。
こちらは漏斗跡。漏斗(じょうご)とは、水平坑道から下部の運搬、坑道への鉱石の引き出しや鉱車への積み込みなどに利用されていたもの。
のぞきこんでみると、やや広い空洞になっていました。
ここから先は階段となるため、車椅子やベビーカーを利用している場合は、蛍石の展示があった場所(分岐点)まで戻り、別の見学ルートを通ることになります。
漏斗跡を通り過ぎて、らせん階段を下りていきます。
階段を下りて見上げてみると、削られたような天井が見えました。
坑道内休憩跡
階段を下りると、目の前にだだっ広い空間が現れました。坑道内休憩所跡で、鉱夫が休憩するためのスペース。たまにコンサートなども催しも開かれるようです。
このすぐ近くには、砂金採り体験ができるコーナーがあります。通常土・日・祝日・夏休み期間中の営業。
【砂金採り体験】
大人、中高生500円
小学生400円
山神社
山神社は、藩政時代の1808年(文化5)、鉱山最盛期に建立されたようです。細倉鉱山の守り神として、鉱山で働く人々から厚い信仰を受けていました。
本殿は、同じ栗原市鴬沢南郷野山に鎮座しており、分霊がこちらの祠で祀られています。
古酒蔵もありました。1本3年間で600円とリーズナブル!
通洞坑
こちらは通洞坑(つうどうこう)です。
ほぼ水平に掘削された坑道で、主に運搬坑道として利用されていたよう。
当時の写真が展示されていました。坑道の高さは約3m、幅は6mあります。
採掘現場の再現
こちらは昭和の掘削作業を再現したもの。
鉱山が稼働していた頃の、貴重な写真も展示されています。
こちらはグランビー鉱車。鉱石を運搬するための、いわばトロッコの仲間です。
傾斜軌条(レール)に乗り走行中に函体(車体のこと)が傾くと、自動で扉が開き、鉱石が坑井(鉱物の揚げおろしするための穴)に投入される仕組みになっています。
シャワー室跡
こちらは坑道内作業員のシャワー室だった場所。地下水や粉塵で汚れた体を洗い流し、さっぱりしてから帰宅するのが当たり前だったようです。
天井をみると、電球が裸のままついています。天井や岩壁、室内にめぐらされた管から水滴がポタポタと落ち、床には水溜まりができていました。
生々しく、雰囲気あります。
シャワー室の近くにも通洞坑が残されていました。レールは暗闇の先まで続いています。
鍾乳石
小規模ですが、鍾乳石を見ることができます。赤い矢印の下にある、赤いつらら状のものが鍾乳石です。
通常は白色ですが、細倉鉱山は鉄分が強いため赤くなるそう。
鍾乳石の奥も通洞坑でしょうか。
カンテラ広場
広間に出てきました。天井にぶら下がっているのは、空き缶で再現したカンテラ。カンテラとは、明治から昭和30年代まで坑道内で使用されていた証明器具のこと。
地元の子どもたちが制作したものだそうです。
マイン坊やのカンテラを発見! なかなかのクオリティ。
坑道散策はこれで終わり!
所要時間は1時間くらい見込んだ方がいいと思います。
限定グッズあり!お土産コーナー
細倉マインパークの売店です。お菓子や雑貨などの土産物、細倉マインパーク限定グッズが販売されています。鉱物も売られてました。
テーブルと椅子が並んだ休憩スペースがあります。小さな子どもが遊べるようなところも。
筆者が購入したのは、マイン坊やキーホルダー。くすんだような薄い色味と、動く目玉が昭和レトロ感あってかわいいです。
探求心が強いあなたは「細倉鉱山資料展示室」へ!
隣接する細倉鉱山資料展示室では、細倉鉱山についてその地質や歴史、鉱員や鉱山周辺に暮らす人々の生活を、人形展示やジオラマ、説明パネルや映像を用いて紹介しています。
1階は展示エリア
坑道内の人形は昭和の鉱夫をモデルとしていましたが、こちらでは藩政時代の様子を再現。
昭和と違い、トロッコやバッテリー機関車などの文明機器は存在しません。どうやって鉱石を運んだのかというと、わらで作った袋に入れて、人力で鉱石を運搬したそうです。
こちらは展示パネル。藩政時代、細倉鉱山は銀山だったことなどが紹介されています。
採掘に使用された道具も展示されています。鉱脈を掘るための道具、防塵マスクなど身に着けるもの、発破に使用する爆薬や、電気雷管なども見られました。
こちらは昭和30年代の細倉を再現したジオラマです。住宅、街灯、車、駅舎、電車、学校、歩く人々服装など、高いクオリティで再現されています。
2階は、細倉ミニ四駆サーキット場
完全予約制のミニ四駆サーキット場になっていました。
【利用時間】
9:30~16:30
大人も楽しい!スライダーパーク
細倉マインパークのお楽しみは鉱山だけではありません!
こちらのスライダーパークは大人も子どもも楽しめる、人気のアトラクション。
ペアリフトで333mの展望台へ上がり、そこから全長555mのスライダーに乗って麓まで一気に下っていきます。所要時間は10分ほど。
小さな子どもは大人と一緒に乗車できるので安心ですね!
【スライダパーク】
運行期間:4~11月の土・日・祝日・夏休み期間中
料金:1回300円、2回500円
※未就学児無料
最終乗車時間:16:30
細倉マインパークの基本情報
住所
宮城県栗原市鶯沢南郷柳沢2-3
営業時間
(3月~11月)9:30~17:00
(12月~2月)9:30~16:00
定休日
毎週火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
※ゴールデンウィーク、夏休み期間中は休まず営業
料金
大人500円、中高生400円、小学生300円
アクセス
【クルマの場合】
東北道「若柳金成」IC、または「築館」ICより約25分
【公共交通の場合】
JR東北本線「石越」駅より、くりはら田園バスに乗車(約60分)-「細倉マインパーク入口」バス停下車、徒歩約15分
駐車場
430台/無料
問合せ先
0228-55-3215
栗原市に泊まろう!
栗駒山や伊豆沼など、自然豊かな栗原市でリフレッシュしませんか? 温泉を楽しめる宿・ホテルもあります。