大高森(壮観)とは
松島観光の際にぜひ訪ねていだきたいのが、※松島四大観(まつしましだいかん)の1つ「大高森(おおたかもり)」です。
松島四大観とは、松島のすばらしい眺望がのぞめる4カ所の景勝地を総称したもの。大高森のほかにも、多聞山(たもんざん)、富山(とみやま)、扇谷(おうぎだに)があります。
大高森は標高約106mの低山で、東松島市の島「宮戸島(みやとしま)」中央に位置しています。
登山口へは、JR仙石線「野蒜駅」から車で10分ほど。
山頂からは奥松島が一望できる!
頂上からは360度の大パノラマが楽しめ、その景色には「壮観(そうかん)」と名前がつけられています。
壮観…規模が大きくてすばらしい眺め。(goo国語辞書より)
松島を紹介する写真の多くが、この大高森で撮影されているほど! まさに松島屈指の景勝地と言えます。
大高森の登山口
大高森の登山口があるのは、県道27号奥松島松島公園線(奥松島パークライン)沿い。
「正登山口(大森観光ホテル側)」と「西登山口(縄文村側)」の2か所があります。
正登山口(大高森観光ホテル側)
大高森で検索すると、こちらの登山口が紹介されていることが多いです。
・JR仙石線「野蒜駅」下車・車で約10分
・徒歩で約1時間
<車>
三陸自動車道 鳴瀬奥松島I.Cから約15分
<駐車場>
有(無料・約10台)
※Googlマップ上では「県立自然公園松島駐車場」と検索するとスムーズ。
※満車の場合は、道路を挟んで向かい側の「あおみな」駐車場(無料・約80台)を利用。
西登山口(縄文村側)
「奥松島縄文村歴史資料館」から徒歩2、3分の場所に、西登山口があります。
以下は、縄文村までの道のりはこちら。正登山口とほぼ同じです。
<電車>
・JR仙石線「野蒜駅」下車・車で約20分
・徒歩で約1時間23分
<車>
三陸自動車道 鳴瀬奥松島I.Cから約10分
<駐車場>
有(無料・約30台)
※奥松島縄文村歴史資料館の駐車場を利用
JR野蒜駅からタクシーor レンタルサイクル!
また電車で訪れる際は、最寄りの駅であるJR仙石線「野蒜駅(のびるえき)」から、タクシーもしくはレンタサイクル等を利用することをオススメします。
車の場合、どちらの登山口も駐車場からそう離れていないためご安心ください!
登山道の様子
西登山口(縄文村側)からスタート
今回は西登山口からスタート! いきなり長い階段ですが、景色を楽しみながら登りましょう。
どちらのルートも登山口から山頂までの所要時間は片道15~20分ほど。
しかし体力によっては、20分以上かかる場合もあります。
途中で休憩をはさみつつ、無理せず安全に登りましょう。
階段上からの風景。熊野神社の鳥居が映え、湾内に浮かぶ島も風情があります。
階段多めの整備された登山道。所々にある急斜面と岩場に注意
階段を登りきると、徐々に登山道らしい雰囲気に。
登山道にはいくつか分岐点がありますが、看板や矢印があるので安心して進めます。あと0.7km(約15分)!
薬師堂に立ち寄ってみる
切通しの先に、寺院らしき建物がみえます。
えっさほいさと歩いていくと、薬師堂が現れました。
こちらの薬師堂は、大正時代当時の宮城県知事が私財で建設したものだそう。ご本尊は医薬の仏として信仰される、薬師如来です。
コロナ退散を祈ります!
薬師堂を後にし、ぐんぐん進むとちょっとした岩場が現れます。雨天時は滑りそうなので、要注意です。
正登山口側ルートとの合流地点。山頂まであと0.4km。ここまでは緩やかな坂道で余裕がありましたが、この先は山頂まで上り階段が続きます……。
合流点からは、写真上のような階段が続きます。
何カ所がベンチが設置されているので、無理せず休みながら登っていきましょう。
昔は別ルートがあり、階段ではなく緩やかな登山道だったようです。しかし現在は表示があり、通行止めとなっています。
ご丁寧なことに、展望台までの距離と時間が記載されています。ありがたや~!
階段を上ること数分、あれ、これって頂上……?
ではありませんでした。
ですが、山頂はもうすぐそこです! 直前には「嵯峨見台(さがみだい)」への分岐があります。
日本三渓の一つ「嵯峨渓(さがけい)」がみえる展望台です。展望台からは大海原を一望できます。ただ嵯峨渓をみるなら、奥松島遊覧船が断然オススメですよ!
あと0.1km!ラストスパート! 山頂はもう目と鼻の先です!
東屋が見えてきました。傾斜がきつい坂道を登り……
展望デッキがみえるところが頂上です。お疲れさまでした!
展望台から望む景色は、まさに壮観!
奥松島を見渡す360度の大パノラマ!
松島四大観の中でも、ここまでのパノラマ景色が広がっているのは大高森だけ。
崖から突き出している展望台からは、松島湾に浮かぶ島々を一望できます。
天気の良い時であれば、蔵王連峰や仙台駅前のビル群など、遠くまで見渡すことができます。
こちらは嵯峨渓方面の眺め。
石巻方面の眺め。湾曲した砂浜は、野蒜海岸です。
頂上のある石碑
展望台近くにある東屋周辺には、二等三角点や方位板、雷神塔などがあります。
東屋横には明治時代の測量遺跡の証である、貴重な標石も残されていました。
松島の風景を讃えた、※土井晩翠(どい ばんすい)の詩碑も佇んでいます。
※土井晩翠…『荒城の月』の作詞者で知られる、仙台市出身の詩人・英文学者。本名は土井 林吉(つちい りんきち)。
大高森周辺の立ち寄りスポット
「あおみな」でお買い物とランチ
「あおみな」では、地域の特産品などが販売されています。
また「あおみな食堂」が併設しており、海鮮丼や定食などボリューム満点のランチをいただけますよ!
あおみな内にはトイレや足湯もあるので、登山前後にぜひお立ち寄りを。
所在地:
東松島市宮戸字川原5-1
営業時間:
9:00~17:00
駐車場:
有/80台(無料)
問い合わせ先:
TEL:0225-88-3997(奥松島遊覧船案内所)
「奥松島嵯峨渓遊覧船」にのって、日本三大渓をみよう!
嵯峨渓(さがけい)は日本三大渓に数えられる、奥松島の景勝地。外洋に面しているため、荒波で削られた迫力ある断崖がみどころです。
小~中型の遊覧船のため、島との距離がぐっと近くなるのも魅力の一つ。自然の力で作り出された、雄大な風景を間近で観賞することができます。
所在地:
東松島市宮戸字川原5-1(あおみな内に案内所があります)
営業期間:
通年(定期運航ではありません)
※大人3名以上で運行
営業時間:
8:30~17:00
料金:
<最小運航人数>
・嵯峨みらい おとな5名 (5名未満で10,000円)
・第二・第五嵯峨 おとな3名 (3名未満で6,000円)
<おとな>
嵯峨渓2,000円、荒天時代替えコース1,500円
<こども>
嵯峨渓1,500円、荒天時代替えコース1,000円
駐車場:
有/80台(無料)
問い合わせ先:
TEL:0225-88-3997(奥松島遊覧船案内所)
縄文時代の知る「奥松島縄文村歴史資料館」
日本最大級の貝塚「里浜貝塚」からの出土品が展示されているほか、縄文人の詳しを紹介する映像コーナーもあります。
火起こし体験や勾玉、土器づくりなど、縄文文化を体験するイベントが頻繁に開催されており、子ども連れのファミリーにもオススメですよ。
所在地:
宮城県東松島市宮戸字里81-18
営業時間:
9:00~16:30
定休日:
水曜日・年末年始
料金:
一般400円、高校生300円、小中学生150円
問い合わせ先:
TEL0225-88-3927
大高森へ出発前する前に確認!
必要な装備・持ち物
【必需品】歩きやすい靴
軽装でもOK。ですが、靴は歩きやすいものを!整備されているとはいえ階段や急斜面、岩場があります。ケガや事故を防止するためにも、こちらは必須といえるでしょう。
・左右首元と後頭部に、フードのフィット感を高めるドローコード
・ベンチレーションを兼ねた、内側メッシュの左右ポケット、左ポケット内にエクストラポケット。
・袖口のフィット感を調節する、ベルクロ。
・フィット感を高める左右裾のドローコード
・運動性を考慮した肘、膝の立体裁断。
・足元を見やすくする裾のドローコード。
【時間帯による】ライト類
大高森は朝日、夕日も絶景!
登山道に外灯はありませんので、それらの景色をお目当てに訪れる場合は、安全のためにもライトが必要となります。
暗闇でもランプを探しやすい蓄光リフレクター、自分や周囲の人の目を眩ませることなく視界を保つ赤色光を備えています。
最大照射:250 ルーメン
照射距離:55m
重量: 82 g
電池: 単4アルカリ電池3本付属
リチャージブルバッテリー「コア」(別売)
対応電池: アルカリ、リチウム、ニッケル水素 防水性能: IPX4(全天候型)
【あると安心】水分補給用のドリンク
水分補給できるものがあると安心です。「あおみな」に飲料水の販売があります。
大高森のトイレ事情
登山道・展望台にトイレや水場はありませんので、事前に済ませておきましょう。観光ホテル側登山口駐車場、あおみな、縄文村駐車場にそれぞれあります。
松島へ来たら、「大高森」まで足をのばして!
いかがでしたか?今回は大高森(壮観)をご紹介させていただきました。
展望台までのルートは、散歩以上登山未満。
松島四大観の中で最もハードな道のりなので正直疲れますが、ヘトヘトになってでも観る価値がある絶景です。
1時間もあれば楽しめるスポットですので、時間と体力に余裕があったらぜひ訪れてみてくださいね。
松島周辺で1泊しよう!
松島周辺を観光するなら、1泊2日以上がオススメです。初日は松島中心部で過ごし、2日間は大高森のある東松島市や石巻市まで足を伸ばしてみるのもいいですね。
松島温泉を楽しめる旅館やホテルがあります。ぜひチェックしてみてください!
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