目次
日本三景「松島」ってどんな所?
仙台駅からJR仙石線に乗り40分前後で着く、※日本三景の一つ「松島(まつしま)」。
俗にいう松島とは、松島湾に浮かぶ260余りの島々と、沿岸部も含めた辺り一帯のことをさしています。
※日本三景……日本を象徴する三大絶景。江戸時代に全国を行脚した儒学者・林春斎が記した『日本国事跡考』で紹介されたのがはじまり。
古今東西、人々を魅了してきた
その風光明媚な景観は、仙台藩初代藩主・伊達政宗公をはじめ多くの人々を虜にしました。
江戸の俳人・松尾芭蕉、「相対性理論」で有名な理論物理学者アイン・シュタインも松島を訪れています。
松島の観光に役立つガイドブック
また宮城のガイドブックや観光雑誌の表紙は、間違いなく松島の写真が一面を飾ります。宮城といったらココ!的な、県屈指の観光地です。
松島湾に浮かぶのは、島ではなく山頂?
「島」と付いていますが、遥か昔の松島湾は陸地でした。
しかし地殻変動による丘陵の沈下で海水が入り込み、さらに温暖化により海水面が上昇したことで、山や丘の頂上部分が海面に残ります。
それが現在松島湾に浮かぶ260余りの島々なのです。
松島は「伊達政宗」ゆかりの地
東北の戦国武将といえば、仙台藩初代藩主であり”独眼竜”の異名を持つ伊達政宗。
政宗公は仙台城だけでなく、神社仏閣の造営にも積極的に取り組んだ人物として知られています。
なかでも有名なのは、政宗公がおよそ5年の歳月をかけて再興させた「瑞巌寺(ずいがんじ)」。
桃山美術による豪華絢爛な内装が特徴で、国宝にも指定されています。
松島グルメといえば「牡蠣」
松島の名物といえば、やはり「牡蠣(かき)」。全国水揚げ量の大半は宮城県と、広島県が占めています。
牡蠣は2年で出荷されますが、松島の牡蠣は1年で出荷される”若い牡蠣”。
というのも、松島湾に注ぐ鳴瀬川や高木川には、水源である蔵王連峰などで生成された森からの豊富なミネラルや栄養分が含まれています。
そのため早く美味しい牡蠣が育ち、通常の牡蠣よりも一足早く出荷されるのです。
広島産よりも小粒で身が引き締まっており、旨みが凝縮した濃厚でクリーミィな味が特徴。
通年で食べられますが、旬は10月~2月の冬季です。
最寄りはJR仙石線「松島海岸駅」
各観光スポットの最寄りは、JR仙石線「松島海岸駅」です。JR東北本線「松島駅」がありますが、観光の中心街からは少し離れています。
主要の観光スポットへは、駅から徒歩でめぐれます。松島四大観など穴場スポットへのアクセスは、自転車があると便利です。
続いては松島の王道観光スポットを、最寄り駅(松島海岸駅)から近い順にご紹介します。
松島の観光に最適な宿を紹介!
県外から松島を旅行するのであれば、1泊2日が理想的。客室から松島を望める温泉宿やホテルも多く、夜には福浦橋がライトアップされます。
初日は松島をたっぷり満喫して、2日目は”奥松島”といわれる東松島・石巻エリアまで足を伸ばしてみるのもいいですよね。
松島観光の王道スポット6選
そんな松島の観光スポットを、テーマ別にご紹介! まずは定番観光スポットを「松島海岸駅」から近い順にご紹介します。
① 駅から徒歩1分「松島離宮(まつしまりきゅう)」
2015年に閉園したマリンピア松島水族館の跡地に建てられた「松島離宮(まつしまりきゅう)」。
大正時代から半世紀にわたり松島観光の礎となった「松島パークホテル」のシンボル、”十角三重塔”を再現したレツルタワーが特徴的です。
館内は「無料」と「有料」エリアに分かれており、スターバックスをはじめとする飲食店、物産販売店は無料エリア。
10種類のワークショップを体験できたり、博物館、庭園のあるエリアは「有料」となっています。
【松島離宮の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島字浪打浜18番地
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」より徒歩約1分
営業時間:
8:00~22:00
定休日:
年中無休
料金(離宮1dayパスポート):
大人(高校生以上)600円、子ども(小・中学生)300円、幼児(小学生未満)無料
駐車場:
なし(周辺の公営駐車場をご利用ください)
② 「遊覧船」で松島湾クルージング!
松島観光の目玉といえば、大型遊覧船に乗って松島湾を周遊する島巡り!
260余りの島々が浮かぶ松島の景色を、船上から楽しみます。
湾内は波が穏やかですが、大型船といえど外洋に出るとかなり揺れます。心配な方は酔い止めを持参しておきましょう。
1階は一般席、2階はグリーン席(追加料金必要)となっており、どちらも自由席です。規定を守ればペットの乗船も可能ですよ! 所要時間は約50分。
甲板に出られるので、外に出で写真撮影を楽しむのもアリ。
遊覧船乗り場(中央桟橋)へは、JR松島海岸駅から徒歩約7分ほど。駅から海岸通りを道なりに歩けば着きます。
遊覧船の運航会社は3社ありますが、湾内クルーズの場合は大人(中学生以上)1,500円、子ども(小学生)750円と、料金はほぼ統一されています(※期間限定のキャンペーンはのぞく)。
航行するコースは会社によって微妙に異なりますが、メインの島は必ず通るので大差はありません。
各社の違いは「笹かまぼこの手焼き」など体験プランや、湾内クルーズ以外の遊覧コース(塩釜市と松島間を航行するコースなど)の有無などです。
【松島湾クルーズの基本情報】
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約7分
定休日:
なし
料金:
大人(中学生以上)1,500円、子ども(小学生)750円、幼児(小学生未満)無料
駐車場:
なし(周辺の有料駐車場を利用してください)
③ 松島のシンボル!重要文化財「五大堂(ごだいどう)」
松島のシンボルマーク的な存在「五大堂(ごだいどう)」。
大同2(807)年、征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が建立した「毘沙門堂」に始まり、その後瑞巌寺の前身と伝わる「延福寺」が開かれた際に、ここに五大明王像が安置されたことから「五大堂」と呼ばれるようになりました。
そして慶長9年(1604)に伊達政宗が再築し、東北地方に現存する最古の桃山建築として国の重要文化財に指定されています。
五大明王像は33年に1度だけご開帳され、次回は2039年の予定。
また五大堂へ向かう際に渡る「透かし橋」は、足下が格子状になっており、下の海面が透けてみえるスリリングな橋です。
ベビーカー、車いすでの通行はできません。
【五大堂の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島字町内町内
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約7分。遊覧船乗り場のある中央桟橋すぐ近く。
定休日:
なし
拝観時間:
8:30~17:00
※夕方17時以降は閉門
拝観料:
なし
駐車場:
なし
五大堂の情報提供:松島観光ナビ「五大堂」
④ 松島の古刹・伊達政宗が再興した「国宝 瑞巌寺(ずいがんじ)」
「瑞巌寺(ずいがんじ)」は遊覧船乗り場の近く、松島海岸通り沿いにあります。
創建は天長5(828)年、慈覚大師円仁が開山したと伝わり、慶長14(1609)年に伊達政宗によって再興された由緒正しいお寺です。
国宝となっている本堂へ向かう道中には、洞窟群があります。内部には石碑や仏像などが納められており、古来より「奥州の高野」と呼ばれていた霊場・松島を物語る遺構もみられます。
一番の見どころは本堂にある、豪華絢爛な桃山美術の粋を結集させた「室中孔雀の間」。
金箔で飾られた襖絵を手掛けたのは、一流絵師である狩野派の画家・佐久間修理によるもの。室内の仏間には、伊達政宗の位牌も安置されています。
【瑞巌寺の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内91
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約7分
拝観時間:
[1月] 8:30~15:30
[2月] 8:30~16:00
[3月] 8:30~16:30
[4~9月] 8:30~17:00
[10月] 8:30~16:30
[11月] 8:30~16:00
[12月] 8:30~15:30
※令和3年4月1日より、開門は午前8:30になります。
定休日:
年中無休
拝観料:
大人(高校生以上)…700円
子ども(中学生・小学生)…400円
駐車場:
なし
瑞巌寺の情報提供:松島観光ナビ「瑞巌寺」
⑤ マグロ、牡蠣、新鮮魚介の宝庫!「松島さかな市場」
松島には食事処がたくさんありますが、”海の幸”を堪能するなら「松島さかな市場」。
産地直送の鮮魚や海産物が一同に揃い、新鮮な海の幸を使った食事を楽しめます。
駐車場に併設された「焼がきハウス」も見逃せません。食べ放題プランは2,300円~。
食べ放題以外にも、焼きがきが付いてくる定食セットもあります。
1階には地元産の豊富な海産物やお土産が並んでいるほか、テイクアウトできる食事も販売されています。
なかでも人気なのは、カキのクリームコロッケを挟んだ「かきバーガー(380円)」。
食事をする場合は1階のカウンターで注文し、2階の食事処(休憩所)で運ばれてくるのを待ちます。
「昭福丸まぐろスペシャル丼」「煮穴子丼」「牛タン丼」などの丼もの、「ふかふれラーメン」「まぐろ担々麺」などの麺類と、メニューの数も豊富です。
【松島さかな市場の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島普賢堂4-10
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約10分
営業時間:
8:00~17:00
食事受付:
[1階] 8:00~15:00
[2階]10:00~17:00
定休日:
年中無休
駐車場:
無料・60台
⑥ 良縁のパワースポット「福浦橋(ふくうらばし)」
「福浦橋(ふくうらばし)は」松島湾に浮かぶ福浦島(ふくうらじま)にかかる朱色の橋。250mほどある長い橋で、「出会い橋」とも呼ばる”縁結びのパワースポット”でもあります。
通行料金は大人200円、子ども(小中学生)は100円。JR松島海岸駅から徒歩約15分、五大堂からは徒歩5分くらいで着きます。
日が沈むと、福浦橋がライトアップされます。通年行われており、季節やイベントに応じて光の色も変化するそう。
福浦橋の終点にある福浦島は、島全体が県立自然植物園に指定されているネイチャースポット。
島内には250種の草木が自生しており、島内散策も楽しめます。
名物は島内唯一の喫茶店「福浦島茶屋」にある”ダルマおみくじ”。
木彫りのダルマの中におみくじが入っており、凶を引いたら島内にある「弁天堂」の社殿に置いて帰ります。
【福浦橋の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島仙随39-1
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」より徒歩約15分
営業時間:
[3月~10月] 8:30~17:00
[11月~2月] 8:30~16:30
定休日:
年中無休
駐車場:
なし
雨の日も楽しめる観光スポット4選
松島には美術館や博物館もあります。美術品や芸術作品、音楽、昔懐かしい雑貨・おもちゃなど、バラエティー豊富です。
① オルゴールの博物館「ザ・ミュージアム MATSUSHIMA」
2011年に発生した東日本大震災により6年間閉館していた旧松島オルゴール博物館が、2016年「ザ・ミュージアム MATSUSHIMA」として新しく生まれ変わりました。
館内にはベルギー王立博物館より譲り受けた貴重なオルゴールをはじめ、高さ7m、幅8mの世界最大コンサートオルガンなどを展示。
1時間に1回ほど演奏会も行われます。
ほかにも北原照久氏の「トイコレクション」、19世紀パリの宮廷衣装から近代ファッションが展示された「モードコレクション」など、魅力的な芸術作品が目白押しです。
【ザ・ミュージアム MATSUSHIMAの基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島普賢堂33-3
アクセス:
JR「松島海岸駅」から徒歩約10分
開館時間:
9:00~17:00(最終閉館は30分前)
入館料金:
大人1,500円、高校生1,000円、小・中学生800円、未就学児無料、シニア1,200円
定休日:
なし
駐車場:
無料・普通車40台、大型バス10台
② 世界的なガラス作家「藤田喬平ガラス美術館(ふじたきょうへいがらすびじゅつかん)」
ホテル「松島一の坊」に併設しており、世界的に有名なガラス作家・藤田喬平(ふじだきょうへい)の作品を展示している美術館。
館内には”フジタのハコ”で知られる「飾筥(かざりばこ)」をはじめ、数々の名品・逸品がズラリと並んでいます。
美術館の外には約7,000坪の水上庭園があり、自由に散策できます。
ほかにもミュージアムショップや、ティールームなどもあり、ちょっとした休憩にも最適です。
【藤田喬平ガラス美術館の基本情報】
〒981-0215 宮城県宮城郡松島町高城字浜1-4
アクセス:
・JR仙石線「高城町駅」から徒歩約10分(タクシーで約4分)
・JR仙石線「松島海岸駅」から無料の送迎バスあり(予約不要)
開館時間:
9:30~17:00(不定休あり)
※企画展最終日…9:30~13:30
※月末最終日…9:30~15:30
入館料:
一般・大学生1,200円、小・中・高生700円
定休日:
年始
駐車場:無料・平置き200台
藤田喬平ガラス美術館の公式HPはこちら
③ ろう人形で政宗の生涯を再現「みちのく 伊達政宗歴史館」
松島さかな市場のすぐ近くにある「みちのく伊達政宗歴史館」。”奥州の覇者”、伊達政宗公を語るミュージアムです。
リアルな等身大のろう人形200体余りが展示されており、父・輝宗の無念の死のシーンなど政宗公の生涯を再現しています。
発掘調査をもとに再現された政宗公の顔や、声も必見です。
兜や甲冑の着付け体験などもあり、伊達政宗ファンには堪らないスポット。併設する「伊達かふぇ」では”政宗パフェ”をいただけますよ。
【みちのく伊達政宗歴史館基本情報】
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島字普賢堂13-13
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約8分
開館時間:
9:00~17:00
入館料:
大人(高校生以上)1,000円、小中学生500円、未就学児無料
定休日:
なし
駐車場:
無料・大型車 12台、普通車 50台
みちのく伊達政宗歴史館の公式HPはこちら
④ 懐かしきあの時代へタイムスリップ!「松島レトロ館」
松島のメインストリート、松島海岸通り沿いに建つ「松島レトロ館」。
大正、昭和、平成の懐かしいおもちゃ・生活雑費等がおよそ8000点以上展示されている、小さな博物館です。展示品は手に取って自由に楽しめます。もちろん写真撮影もOK!
『男はつらいよ』でお馴染み、フー天の寅次郎の色あせた映画ポスターも……!
ベーゴマや手動のパチンコなど、昔の遊び体験ができるコーナーもあり、小学生から年配の方まで幅広い層が楽しめる場所です。
【松島レトロ館の基本情報】
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島字普賢堂48-1
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」より徒歩約15分
JR東北本線「松島駅」より徒歩約10分
開館時間:
9:00~17:00
定休日:
なし
入館料金:
大人400円、中高生300円、小学生200円
駐車場:
なし
松島レトロ館の公式HPはこちら
松島観光の穴場スポット5選
続いては観光客の少ないニッチな穴場スポットをご紹介します。
① 悪縁を切る「渡月橋(とげつきょう)」
「渡月橋(とげつきょう)」は松島海岸駅から徒歩6分ほどの場所にある、雄島(おじま)という小さな無人島にかかる橋です。
雄島は古来より霊場として知られており、各諸国から修業僧が訪れました。
修業僧たちが島に渡る際、俗世間と縁を切るという意味合いもあり、いつの日からか渡月橋は「縁切り橋」と呼ばれるようになりました。
縁は縁でも「悪縁」を切るので、カップルで渡っても問題ありません!
② 古代の霊場「雄島(おしま)」
渡月橋を渡った先にある雄島(おしま)。中世には霊場(死者供養の場、僧たちの修行場)として知られており、島内にある洞窟群には当時の修行僧らによって掘られた仏像や石塔がそのまま安置されています。
石碑も点在しており、国の重要文化財に指定されている「※賴賢(らいけん)の碑」もあります(※鞘堂に収められているため、見られません)。
島内はゆっくり歩いても30分ほどで一周できます。
松島海岸通りとは反対方向にあるため、訪れる観光客も少なくゆっくり散策を楽しめますよ。
※賴賢……雄島で22年間修行をし、仏法を極めた修業僧。一度も島外に出ることはなく、石碑は没後に弟子が建立した。
【雄島の基本情報】
③ 伊達家も利用した月見の名所「観瀾亭(かんらんてい)・松島博物館」
遊覧船乗り場の手前にある「観瀾亭(かんらんてい)」。
正面に松島湾望む絶景のロケーションで、歴代藩主が納涼、観月の際に利用したことから「月見御殿」とも呼ばれていました。
もともとは伏見桃山城にあった茶室で、伊達政宗が豊臣秀吉から貰い受けたそうです。
はじめは江戸にある藩邸に移築されましたが、二代藩主・伊達忠宗により現在の場所に移されたと伝えられています。
見どころは藩主などの賓客の部屋であった「御座の間」。襖や障子腰板の下地には金箔が張られ、その上に伊達家お抱えの狩野派絵師による林木花卉と渓流の図が描かれています(国の重要文化財)。
時間があれば、併設されている「松島博物館」にもお立ち寄りください。
伊達家の家宝をはじめ、武具・装身具等や書画などが展示されています。
【観瀾亭の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内 松島町字町内56
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約6分
開館時間:
[4~10月] 8:30~17:00
[11月~3月] 8:30~17:00
定休日:
なし
拝観料(観瀾亭&博物館):
大人200円、高校・大学生150円、小・中学生100円
駐車場:
なし
④ 松島を一望できる「西行戻しの松公園(さいぎょうもどしのまつこうえん)」
JR松島海岸駅から徒歩約20分、高台に位置する「西行戻しの松公園(さいぎょうもどしのまつこうえん)」は松島湾を一望できるビュースポット。
鎌倉時代の歌人・西行法師が、松の木の下で出会った童子との禅問答に敗れ、松島行きを諦めた。という言い伝えがあり、公園の名称にもなっています。
また西行戻しの公園は、松島を代表する桜の名所。園内に植えられた260余りの桜と松島湾が一体となった絶景がみられます。
園内にはアートギャラリー風のモダンなカフェ「le Roman(ロマン)」があります。
松島の景色を眺めながら、ゆっくりお茶をするのもいいですね。le Romanの営業時間は11:00~17:00(フードメニューは15時まで)、定休日は火曜日。
【西行戻しの公園の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島字犬田
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」から徒歩約20分、もしくはタクシーで約7分
開園時間:
24時間
入園料:
無料
駐車場:
無料・大型車6台、普通車60台
⑤ 360℃パノラマ絶景!「松島城」
松島城観光ホテル(2003年に閉業)だった建築物の一部を残し、現在は日本三景展望台として営業している「松島城」。
三層の模擬天守閣ですが、松島に城はなかったため再現などではありません。
最上階からは、松島を見渡せる360度の絶景パノラマ!
西行戻しの公園は徒歩だと時間がかかる(急こう配な坂道が長く続く)ため、気軽に景色を楽しめる貴重な展望台です。
【松島城の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内115
開館時間:
不定期
定休日:
不定期
入館料:
大人300円、子ども200円
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」より徒歩約10分
駐車場:
なし
松島を一望できるビュースポット6選
松島を一望できるスポットと、”松島四大観(まつしましだいかん)”をご紹介。
松島四大観とは、松島を一望できる4ヵ所ある展望地のこと。ミシュラン三ツ星にも認定されています。
① 【松島四大観】大高森(壮観)
”奥松島”と呼ばれる東松島市の宮戸島(みやとじま)内、その景色を一望できるビュースポットが「大高森(おおたかもり)」です。
山頂からは松島湾の360℃パノラマ絶景を望め、別名”壮観(そうかん)”と呼ばれています。
※壮観……規模が大きく、素晴らしい眺め。
アクセスは車、もしくはJR野蒜駅に隣接している「奥松島イートンプラザ」で自転車をレンタル、または駅からタクシーを利用することになります。
登山口から頂上を目指し階段を上ると、階段、また階段……!
低山だからと舐めてかかると痛い目をみます。山頂までは約30分の道のりです。
山頂手前には、日本三大渓の一つ「嵯峨渓(さがけい)」をのぞめる嵯峨見台へ行くルートもあります。
体力と時間に余力があれば、ぜひ足を伸ばしてみてください。
【大高森の基本情報】
所在地:
〒981-0412 宮城県東松島市宮戸
アクセス:
・JR仙石線「野蒜駅」から車、もしくはタクシーで約10分、登山口から山頂まで約25~30分
・奥松島イートンプラザで自転車レンタル(1台3,000円)
営業時間:
24時間
定休日:
なし
料金:
無料
駐車場:
無料・数台
② 【松島四大観】富山(麗観)
松島の北側、松島町と東松島市の境目に位置している「富山(とみやま)」。
標高は116.8mほどで、四大観の中で最も標高の高い山。
海岸から距離はありますが、正面に松島湾の全景を一望できます。別名は”麗観(れいかん)”。※麗観……美しく麗しい眺め。
山頂手前の参道まで車でアクセスでき、6分ほど歩けば山頂に到着。
展望デッキのほか、茅葺屋根の「仁王門」や坂上田村麻呂ゆかりの「富山観音堂」などがあります。
また参道入口から少し下ると「大仰寺(だいぎょうじ)」というお寺があり、境内から眺望できる”麗観”も美しいと評判です。
【富山の基本情報】
所在地:
〒981-0211 宮城県宮城郡松島町手樽三浦
アクセス:
・JR仙石線「松島海岸駅」から車で約10分、山頂まで徒歩約6分
・JR「陸前富山駅」から徒歩約45分
営業時間:
24時間
定休日:
なし
駐車場:
無料・数台
③ 【松島四大観】多聞山(偉観)
「多聞山(たもんさん)」は松島湾の南側、半島のような地形をしている七ヶ浜町にあります。
標高56mの低山で、山頂までの道のりも高低差がなく歩きやすく舗装されています。
松島四大観の中でも、山頂までのアクセスが一番ラクな場所です。
四大観に選ばれている景色は、多聞山山頂の先にある「毘沙門堂」の裏手からみる景観。
毘沙門堂までは駐車場からゆっくり歩いて8~10分ほど、標識もあるので迷う心配もありません。
打ち寄せては砕け散る、雄大な波景色が見られることから”偉観(いかん)”という名が付けられています。
※偉観……堂々とした素晴らしい景色。
【多聞山の基本情報】
所在地:
〒985-0801 宮城郡七ヶ浜町代ヶ崎浜八ヶ森
アクセス:
JR「本塩釜駅」より町民バス「ぐるりんこ」(菖蒲田経由君ヶ岡公園行き)に乗車、「仙台火力前」下車徒歩約10分。
営業時間:
24時間
定休日:
なし
駐車場:
無料・普通車20台
④ 【松島四大観】扇谷(幽観)
JR松島海岸駅から、徒歩でもアクセスできる「扇谷(おうぎだに)」。
頂上から望む海景色が扇が広がっているようにみえることから、その名が付けられました。
別名”幽観(ゆうかん)”と呼ばれています。※幽観……ひっそりとして奥深い眺め。
扇谷周辺は、仙台藩で多くの寺院を開山・中興した雲居禅師(うんごぜんじ)ゆかりの地で、かつてはお寺や庵などが建っていました。
現在は雲居禅師の後継である鵬雲東搏禅師(ほううんとうばく)が築いた「金翅堂(達磨堂)」、岩窟が残されています。
周辺はモミジやケヤキの木々に囲まれているため、秋の紅葉を狙ってぜひ訪れててほしいところです。
【扇谷の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島字桜岡入
アクセス:
・JR仙石線「松島海岸駅」から車で5分、駐車場から山頂まで徒歩約3分
・JR「松島海岸駅」から登山口まで徒歩約30分
営業時間:
24時間
定休日:
なし
駐車場:
無料・普通車5台程
⑤ 穴場中の穴場「新富山」
松島海岸駅と松島駅の中間に位置している、新富山(しんとみやま)。
標高45mの低山で、山頂にある展望台からは松島湾と海岸の街並みを一望できます。
松島四大観は観光地から少し離れた場所にありますが、新富山はアクセスしやすく気軽に撮影へ出掛けられるスポット。
なおかつあまり知られていないため、穴場の眺望スポットといえます。
山頂まではかなり急こう配な坂道が続くので、徒歩もしくは自転車でアクセスするのがオススメです。登山口から山頂までは約3分。
【新富山の基本情報】
所在地:
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島愛宕裏
アクセス:
JR仙石線「松島海岸駅」より徒歩15分、JR東北本線「松島駅」より徒歩7分
営業時間:
24時間
定休日:
なし
駐車場:
なし
⑥ 扇谷の近く「双観山」
松島四大観の一つ「扇谷」の手前、国道45号線沿いにある「双観山(そうかんざん)」。
標高40mの低山で、山頂までの道のりもアスファルトで舗装されており、散歩感覚でいける場所です。
山頂からは松島湾と、隣にある塩竈湾の双方を望め、双観山という名の由来にもなっています。
「味処 双観山」といった食事処もあり、お刺身や天ぷら、カキフライ定食といったメニューから、煎茶とお茶菓子のセットなどをいただけますよ!
【双観山の基本情報】
奥松島エリアの観光名所3選
奥松島(おくまつしま)とは松島湾の東側、松島町と東松島市の境目でもある宮戸島(みやとじま)と野蒜(のびる)海岸一帯のこと。
『松島を一望できるビュースポット』でもご紹介した「大高森」も宮戸島にあります。
起点となるのはJR仙石線「野蒜駅」。島内には公共交通機関がないため、観光する際は車もしくはレンタルサイクルの利用がオススメです。
【奥松島(東松島市)レンタルサイクル】
・「奥松島イートプラザ」…JR仙石線「野蒜駅」の隣
・「セルコホームあおみな」…宮戸島内(大高森登山口のすぐ近く)
① 迫力満天!ダイナミックな船旅「嵯峨渓遊覧船」(奥松島遊覧)
嵯峨渓遊覧船は、松島の景色や※日本三大渓の一つ「嵯峨渓(さがけい)」を巡る船旅です。
二十名定員の小・中型船のため、島に近づき至近距離で景色を楽しめます。
松島湾の島は丸みを帯びた可愛らしい姿をしており”女性的な景観”と言われますが、外洋に面している嵯峨渓は波で削られた荒々しい断崖が続く”男性的な景観”です。
※日本三大渓…岩手県の猊鼻渓(げいびけい)、大分県の耶馬渓(やばけい)、宮城県の嵯峨渓。
景色ももちろんですが、案内してくれる地元船長さんにも注目。ジョークを混ぜた説明で、船内も笑いに包まれます。
【嵯峨渓遊覧船の基本情報】
所在地:
〒981-0412 宮城県東松島市宮戸川原5-1(セルコホームあおみな内)
アクセス:
JR仙石線「野蒜駅」から車もしくはタクシーで約10分(セルコホームあおみな内で受付)
営業期間:
年中無休(※最小運行人数は大人3名以上)
営業時間:
[遊覧船の受付]
8:30~17:00
[船の運行時間]
4~9月…8:45~16:00
10~3月…8:45~15:00
料金:
[通常(60分)]
大人(中学生以上)2,000円、子ども(小学生)1,500円
[荒天代替え(45分)]
大人1,500円、子ども1,000円
② 縄文時代にタイムスリップ!「奥松島縄文村歴史資料館」
大高森の登山口近くにある「奥松島縄文村歴史資料館」。資料館から徒歩10分くらいの場所にある、国史跡「里浜貝塚(さとはまかいづか)」から発掘された縄文人の遺物が展示されています。
縄文人の暮らしをわかりやすく紹介する映像シアターや、土器づくりやコハクのアクセサリー作りなどの体験イベントも豊富で、子どもも楽しめる施設です。
余裕があれば里浜貝塚へも立ち寄ってみてください。縄文時代~弥生時代にかけてムラが形成されていた場所で、当時と地形がほぼ変わらずに残っている貴重な場所です。
園内入口にある「貝層観察館」には、約2,500年前の貝層をはぎとったものが展示されており、縄文人が食べた貝類や動物の骨などを観察できます。
【奥松島縄文村歴史資料館の基本情報】
所在地:
〒981-0412 宮城県東松島市宮戸字里81-18
アクセス:
JR仙石線「野蒜駅」から車もしくはタクシーで約10分
※大高森の登山口近く
開館時間:
9:00~17:00(最終入館30分前)
定休日:
水曜日、年末年始
料金:
一般400円、高校生300円、小中学生150円
③ 宮戸島の景勝地「稲ヶ崎公園」
「稲ヶ崎公園(いながさき)」は宮戸島の先端部、夏は海水浴客で賑わう「月浜海水浴場」のすぐ隣の高台にあります。入口から頂上までは徒歩5分~7分ほど、上りの階段が続きます。
頂上からは月島海岸をはじめとする宮戸島の沿岸部や、奥松島に浮かぶ美しい島影、晴天時には牡鹿半島(石巻市)が望めることも。
【稲ヶ崎公園の基本情報】
日本三景・松島と奥松島を巡ろう!
景勝地松島には、沢山の見どころスポットがありますが「さすが! 松島」と言わしめる王道スポットに行ってこそ、松島観光の醍醐味が味わえます。
オススメの王道スポットを巡り、八百八島の旅ロマンと共に松島の思い出をつくりましょう!
▼松島の観光にお役立ちのポータルサイト
日本三景松島を中心に松島湾の観光スポットやイベント情報が紹介されています。
紹介されたアイテム
