【11:00】寒風沢島に到着
野々島桟橋で電話し、無料渡船に乗って「寒風沢島(さぶさわしま)」へ。2分くらいで到着しました。
港を背に集落の中を直進し、最初の目的地である「六地蔵」へ向かいます。
寒風沢島では、今まであった案内標識をほとんどみかけませんでした。
10分ほど歩くと右手に伸びる脇道(写真上)があるので、進んでいきます。
「六地蔵」です。先ほどの野々島にもありましたね。
ちょうど六地蔵が分岐点となっており、道が二手に分かれていますが、ここは来た道へ引き返し「田園地帯」を目指します。
田園地帯~元屋敷浜
六地蔵からほどなくして、田園地帯がみえてきます。寒風沢島の絶景フォトスポット!
坂道を下り、田園地帯の中を歩いていきます。
寒風沢島の奥部にある、田園地帯。この白い道は砂利ではなんく、牡蠣の殻を割って敷いた道なんです。
もともと田園が広がっていたようですが、島民の高齢化などにより多くの水田はヨシやガマの原に覆われています。
島には河川がないため、現在も天水(雨)のみで浦戸米を作っているのだとか。
元屋敷浜~寒風沢神明社
田園地帯を進むと、十字路の分かれ道に出会います。左へ曲がり「元屋敷浜(もとやしきはま)」へ。
写真奥にみえる白い堤防が、「元屋敷浜(もとやしきはま)」です。
堤防へ上れる階段があります。
堤防の上から望んだ景色。波も小さく、穏やかな海が広がっています。しばし時を忘れ、ぼうっと海面を眺める……。
堤防から降り、反対側にある「前浜(まえはま)」方面へ向かいます。
道中に標識や看板はないため、島歩きマップが頼りです。田園地帯を横切るように進んでいきます。
前浜に到着です。こちらも堤防が続いており、階段が設置されていました。
堤防に沿って歩いていくと、「チリ地震津波被災の地」という石碑が立っていました。
石碑があるとこから、道が二手に分かれています。次の目的地「寒風沢島神明社(さぶさわしんめいいしゃ)」があるのは、右の道です。
畑や田んぼを横目に、一本の小道を進んでいきます。
しばらく歩くと車道と合流し、寒風沢神明社の鳥居にたどり着きました。
鳥居をくぐると道が二手に分かれており、正面が寒風沢神明社に続く道です。
鳥居から2、3分で社殿がみえてきました。
境内はタブの林や杉の木に囲まれ、厳かな空気が漂っています。
祀られているのは、天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)と豊受大御神(とようけのおおみかみ)です。
高台にあるため、境内からは歩いてきた前浜の海岸や田園地帯が見渡せます。
砲台跡~日和山展望台
次の目的地「砲台跡」へは鳥居をくぐらず、神社を背に左の脇道を通ります。
しばらく案内標識がなく、いちおう道はあるものの整備された歩道はありません。
不安になりながら歩くこと数分、標識が立っておりホッと一安心。
標識から徒歩5分とかからず、砲台跡に到着!
江戸時代後期にあたる慶応3年。仙台藩が寒風沢港を海防上最も重要な地点と定め、ここに砲台を建設したそうです。
弾薬庫や見張所も備えられ、藩より大砲方士50人余りが警備にあたっていたと言われています。
次の目的地「日和山展望台(ひよりやまてんぼうだい)」へ向うため、標識のあった分岐点まで戻ります。
しばらく歩くと、再び分岐点へ。
今度は標識が見当たりません。地図と現在地を照らし合わせ、左へ進みます。
浦戸諸島めぐりで、一番不安になった場所です。鬱蒼とした森の中を早足で進みます。
森の中を歩くこと6分ほど、ようやく「日和山展望台」に到着。
写真右下にみえる縄で縛られたお地蔵さまは、「しばり地蔵」と呼ばれています。
むかし寒風沢島には遊郭があり、遊女たちが男たちの船出を止めようと、お地蔵さまを荒縄で縛り逆風祈願をしたと伝えられています。
化粧地蔵と延命地蔵
日和山展望台から階段を下りていくと、集落に出ます。次の目的地「化粧地蔵(けしょうじぞう)」と「延命地蔵(えんめいじぞう)」は、この集落にある「松林寺」の敷地内にあります。
松林寺の入口です。この坂を上った左手に、化粧地蔵があります。
作者、年代は不明。古くからお地蔵様の顔に白粉を塗って祈願すると、美しい子宝に恵まれると言われています。
化粧地蔵の先にあるのが、松林寺。砲台跡で警備をしていた藩士たちが駐屯した、お寺でもあります。
松林寺の奥に、延命地蔵と六地蔵がありました。
寒風沢島には2時間近く滞在。いよいよ最後の島「朴島(ほおじま)」へ。
野々島からの渡船で降りた、寒風沢島の漁港へ戻ります。
【13:10】朴島に到着
無料渡船に乗り、10分ほどで朴島に到着。4つの有人島のなかで一番小さな島です。江戸時代に仙台藩の軍用金や宝物が隠されていた、という伝説があり「宝島(ほおじま)」と呼ばれていたことも。
港から集落の中を通り、まずは「神明社(しんめいしゃ)」へ。奥の方に鳥居がみえますね。
神明社です。寒風沢島にもありましたね。神明社とは天照大御神を主祭神とし、伊勢神宮内宮(三重県伊勢市)を総本社とする神社のことです。
神明社をあとに、いよいよ最後の目的地「菜の花畑」へ。民家の裏側にある、細い小道を通っていきます。
ちょっとした坂道を上ること、およそ3分。
菜の花畑に到着です。訪問日が11月なので、当然菜の花畑はありません。
奥には、こんもり頭をしたタブ林があります。
この菜の花畑は、地元の方が他の植物との交配を避けるため、丹念に雑草を抜くなど、大変な手間をかけて大切に育てているものです。
他所の観光菜の花園とは違います。ルートから畑に入ったり、花を摘んだりしないでください。(花を取らずに写真に撮ってください。)出典:塩釜市
朴島発の市営汽船は【14:00】もしくは【16:30】があります。16:30を逃すと、塩釜市に帰れなくなるので要注意。
なお火曜日、金曜日のみ朴島~塩釜市直行便が【18:55】に出ます。※年末年始、祝日、月遅れ盆は除く。
塩釜市に1泊しよう!
今回ご紹介した浦戸諸島は、日帰りでも十分満喫できます。
ただ全島まわるのに半日以上はかかり、それなりの距離を歩くため、翌日の目的地が遠い場合は市内で1泊するのがオススメ!
リーズナブルな価格で宿泊できるホテルもあるので、ぜひチェックしてみてください!
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気軽に離島トリップを楽しめる「浦戸諸島」
浦戸諸島は日帰りで非日常な島散策を楽しめる、穴場スポット。野々島の椿のトンネルや、朴島の菜の花畑など四季折々の絶景もあるため、その時季を狙っていくのもいいですね。
観光客の少ないオフシーズンもオススメですよ。