① 大黒天「喜傳山 秀林寺」
大黒天(だいこくてん)が祀られているのは、青葉区北山にある曹洞宗のお寺「秀林寺(しゅうりんじ)」です。
もともとは泉区松森にあった古寺で、慶長5年(1600)仙台城の築城がはじまると、北山に移築されました。
北山は仙台城の※鬼門とされており、各地から多くの寺がこの地に集められたそうです。
※鬼門……北東(丑と寅の間)の方位のこと。陰陽道では、鬼が出入りする方角とされ、万事に忌むべき方角としている。
戦国武将は城を築く際に、風水や鬼門を意識していたといわれています。
三天一体の大黒天パワー
大黒天は秀林寺の開山当初より祀られ、ご尊像は三面六臂出世大黒天(さんめんろっぴしゅっせだいこくてん)の※胎内仏として納められています。
※胎内仏…仏像の胎内などに納める小さい仏像
三面六臂出世大黒天とは、顔が3つ、腕が6本あり、弁財天、大黒天、毘沙門天が三天一体となった大黒天のこと。
おしはかることのできない偉大なパワーがあるとされ、縁結びの祈願者も多いとか。
大黒天は五穀豊穣と開運招福に、ご利益があるといわれています。
※真言とは…仏の真実の言葉、秘密の言葉の意味。真言には功徳や利益があるとされ、唱えることで効果を享受できるといわれています。
【秀林寺の基本情報】
所在地:
〒981-0931 仙台市青葉区北山1丁目3-1
開館時間:
9:00~12:00
13:00~16:00
アクセス:
<バス>
仙台駅から仙台市営バス「北山~子平町循環」に乗車(約20分)「輪王寺前」で下車し徒歩約1分
<電車>
仙台駅から地下鉄南北線「泉中央行」に乗車(約6分)「北仙台駅」で下車し徒歩約14分
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから約15分
駐車場:
無料/30台
② 壽老尊「喜福山 玄光庵」
壽老尊(じゅろうそん)が祀られているのは、青葉区通町にある「玄光庵(げんこうあん)」という曹洞宗のお寺です。
若林区新寺にある「竜泉院(りゅうせんいん)」の※末寺で、戦国時代の大永3年(1523)に開山しました。
※末寺(まつじ)…本山、本寺に従属する寺
以前は玄光房という名称で、仙台城大手門跡付近にありました。
しかし仙台城の築城にあたり独立し、玄光庵として青葉山から現在の地へと移転したそうです。
鹿を連れ、桃を手にする神
一般的に七福神では寿老人と呼びますが、奥州仙臺七福神では「壽老尊(じゅろうそん)」と呼んでいます。
杖を携えて、玄鹿(くろしか)という長寿の象徴とされる鹿を連れており、手には不老長寿の桃を持っている姿が一般的なイメージ。
壽老尊は不老長寿と無病息災に、ご利益があるとされています。
ご真言:オン バサラユゼイ ソワカ
【玄光庵の基本情報】
所在地:
〒981-0915 仙台市青葉区通町1丁目3-16
開館時間:
9:00~17:00
アクセス:
<バス>
仙台駅から仙台市営バス「北山~子平町循環」に乗車(約14分)「宮城県仙台合同庁舎前」で下車し徒歩約4分
<電車>
仙台駅から地下鉄南北線「泉中央行」に乗車(約4分)「北四番丁駅」で下車し徒歩約12分
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから約16分
駐車場:
無料/20台
③ えびす神「藤崎えびす神社」
えびす神が祀られている「藤崎えびす神社」は、仙台の地元百貨店・藤崎の屋上にあります。
なぜ百貨店の屋上に、えびす神が祀られてあるのでしょうか?
藤崎は呉服商として、文政2年(1819)に創業。当時の屋号は、得可主屋(えびすや)でした。
この屋号の関連から、商いの神「おえびすさん」を店の氏神として崇めたのがはじまりだそうです。
その後、昭和7年(1932)デパートの建設を機に屋上へ祀られて、現在にいたります。
藤崎えびす神社の総本社は、兵庫県の西宮神社(にしのみやじんじゃ)です。
釣り竿を持ち、鯛を抱える神
えびすは、七福神の中で唯一日本古来の福の神。「えべっさん」とも呼ばれ親しまれています。
漁業の神としても知られ、釣り竿を手に持ち鯛を抱えているのが特徴。
えびす神は、商売繁盛と除災招福にご利益があるといわれています。
8階の屋上へはエレベーターで
藤崎店内のエスカレーターは7階までなので、神社がある屋上へ行くにはちょっと戸惑うかもしれません。
8階の屋上へはエレベーターを使わないと行けませんので、ご注意ください。
【藤崎えびす神社の基本情報】
所在地:
〒980-0811 仙台市青葉区一番町3丁目2-17 藤崎百貨店本館屋上
開館時間:
10:00~17:00
アクセス:
<バス>
青葉通り駅から仙台市営バス「実沢営業所前行」に乗車(約3分)「青葉通一番町駅」で下車し徒歩約3分
<電車>
仙台駅から地下鉄東西線「八木山動物公園行」に乗車(約2分)「青葉通一番町駅」で下車し徒歩約4分
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから約10分
駐車場:
有料/140台
藤崎芭蕉の辻パーキング200円(30分)
④ 弁才天「天総山 林香院」
弁才天(べんざいてん)が祀られているのは、若林区新寺にある曹洞宗のお寺「林香院(りんこういん)」です。
天正年間(1573~95)に福島で開山し、伊達家とともに山形県米沢から岩出山(宮城県大崎市)へと移ってきました。
その後、慶長6年(1601)伊達政宗公の仙台開府により現在の地に移りました。
弁才天は本堂に祀られており、毎年1月1日〜1月3日と11月23日の大祭日のみに御開帳されます。
八臂弁才天が祀られているお堂
本堂に祀られている御真体の弁才天が秘神のため、「お前立」としてこのお堂に「八臂弁才天(はっぴべんざいてん)」が祀られています。
奥州仙臺七福神のプレートがお堂の入口左側に設置されていました。
8本の腕をもつ八臂弁才天
弁才天というと琵琶を持った姿が一般的ですが、こちらにあるのは八臂弁才天です。
八臂とは8本の腕のこと。それぞれの手には宝弓や宝刀、宝珠を持っています。御真体の身代わりとして願いを叶えてくださるそうです。
弁才天は七福神の中で唯一の女神。音楽や知恵、金運などの神として信仰されています。合格祈願や学業成就に訪れる方もいらっしゃるそうです。
【林香院の基本情報】
所在地:
〒984-0051 仙台市若林区新寺5丁目1-1
開館時間:
9:00~16:00
アクセス:
<バス>
仙台駅から仙台市営バス「霞の目営業所前行」に乗車(約3分)「新寺四丁目・サンプラザ入口」で下車し徒歩約2分
<電車>
仙台駅からJR仙石線「東塩釜行」に乗車(約2分)「榴ヶ岡駅」で下車し徒歩約5分
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから約18分
駐車場:
無料/20台