なんといっても壮大な笹飾り
仙台七夕まつりに欠かせないのは、なんといっても豪華絢爛な笹飾り。10mを超える巨大な竹を山から切り出し、小枝を払って使います。
しかも、その準備を行うのはお祭り2日前の4日の朝。たった2日で切り出しから飾りつけまで行うのですから、どれほど大変な作業なんだろうと頭があがりません。
見上げると首が痛くなるほどの壮大な笹飾りは、まさに見ものです。
知っているとおもしろい!七つ飾りの意味
仙台七夕まつりには欠かせないのが「七つ飾り」です。それぞれに意味があり、様々な願いが込められています。
- 短冊(たんざく)…学問、書道の上達
- 紙衣…病気や災難の厄除け、手芸の上達
- 折鶴…家内安全、健康長寿
- 巾着…商売繁盛、富貴、貯蓄
- 投網…豊漁、豊作
- 屑籠…清潔、倹約
- 吹き流し…技芸の上達、織姫の織り糸を表現
実物を目にするとよくわかるのですが、飾りは一つ一つは本当に手が込んだ作りとなっています。作った方々の思いや願いが詰まっていることを感じ得ずにはいられません。
そして、仙台七夕かざりの最大の特徴は和紙で作られていること。
伝統的な京千代紙や江戸千代紙などが使われています。それぞれ、色や形などのデザインが異なり、それを観るのがまた七夕祭りの面白いところ。
「どんな願いが込められているのかな…?」「どんな風に作ったのかな…?」そんなことに思いをはせながら、じっくり観て回っていてくださいね。
くす玉…故人の霊をなぐさめる
七つ飾りと並んで目を引くのが、吹き流しのてっぺんに飾られたくす玉です。くす玉は昔から”故人の霊を慰めるもの”として、ざるに紙の花を飾り付けるという簡単な方法で飾られてきました。
しかし戦後、仙台市に住む森権五郎氏が、軽い円形の竹籠に京紙の折り紙を飾り付けるくす玉を考案されました。
そこには、「庭に咲くダリアの花のように七夕を飾りたい、戦争で亡くなった人たちを弔いたい」という想いがあったそうです。
現在では七夕まつりの吹き流しになくてはならないほど、全国に広まりました。