新緑豊かな仙台市野草園を散策
今回は、仙台市内から車で約10分で行ける野草園を取材しました。訪ねたのは、6月初旬。初夏の緑が美しい季節です。
天気も良く絶好の取材日和となりました。野草園の見どころを紹介します。
仙台市野草園とは?
仙台市太白区の大年寺山公園内に位置する「仙台市野草園(せんだいしやそうえん)」。1954年(昭和29)に開園しました。
その名の通り、東北地方の野草を中心に植栽している植物園です。草本(そうほん)は500種、木本(もくほん)が370種植えられています。敷地面積は、9.5ヘクタール。東京ドームに換算すると約2個分の広さになります。
最初に野草園の駐車場とバス停を紹介します。
野草園の駐車場
野草園の入口からほど近いところにある駐車場です。案内板があるので、わかりやすいと思います。
駐車可能台数は30台で無料です。続いてバス停も見てみましょう。
野草園のバス停
駐車場のとなりにある野草園のバス停留所。野草園行きのバスは、仙台駅から1時間に1本出ています。
野草園の入口前にある電波塔
バス停から空を見上げると、巨大な電波塔が目の前に飛び込んできます。これは、NHK仙台放送局、東北放送、東日本放送3社の共用の電波塔。下から見ると、その巨大さに圧倒されます。
仙台市野草園の入口
まず入口で入園料240円を支払ってパンフレットをいただきます。今回訪問した6月は、入口は仮設の券売所になっていました。
正門からは入れませんのでご注意ください。
パンフレットはウェブでの閲覧可能です。また、開花状況などは野草園の公式HPにあるスタッフブログから知ることができます。
いただいたパンフレットのなかにあったのが、2022年6月10日現在の「花みごろマップ」というこのチラシ。
マップの番号は順路ではなく位置確認用なので、好きなところから見ていきましょう。
大年寺山公園内には野草園の他にも観光スポットがありますが、今回は野草園を中心に取材しています。
\野草ブックをもってじっくり観察しよう/
仙台市野草園を散策しよう
野草園内には案内図が設置されていますので、各エリアの場所はこの図でご確認ください。
入口をくぐって最初の通路です。手指をアルコール消毒してから進みましょう。
美しい緑色の野草と野鳥のさえずりが心和みます。まず最初に、この先右手にある高山植物区へ。
高山植物区
こちらが高山植物区。文字通り高山植物を中心に植栽されているエリアです。
日本の高山植物の代表選手「コマクサ」。このように植物1つ1つに名札と説明が書かれているので、とてもわかりやすいですね。
野草園のスタッフブログによると、コマクサは5月中旬頃に開花したようです。
お次は4番エリアにある「めがね池」に行ってみましょう。
めがね池
この右側にも丸い池があります。2つの丸い池がめがねのように見えることから「めがね池」という名称になったそうです。
続いて5番エリアへ。
沢・深山植物区
5番エリアの沢・深山植物区にある池は、ひょうたんの形をしている「ひょうたん池」です。
近くにそびえ立つミズキ科の「ヤマボウシ」。凛々しさを感じますね。ヤマボウシの花言葉は「友情」だそうです。
次は、となりの水琴窟を見てみましょう。
水琴窟
筆者が個人的に野草園のイチオシスポットとしたい「水琴窟(すいきんくつ)」です。
水琴窟の説明板。不思議な仕組みですね。
ゆっくり水をかけると「ポロロン、ポロン」と、澄んだ美しい琴のような音が下から聞こえてきます。
江戸時代の中期に考案されたという水琴窟。なんとも風情があっていいですね。以前はもっと鳴っていたようですが、水のかけ過ぎで近年鳴りが弱くなったとか。
次は前方へ歩を進めてつつじ区へ。
つつじ区
「つつじ区」は、ツツジの開花を楽しめるエリアですが、今回見ごろは過ぎていたようです。
続いて、のばら区に向かいます。
のばら区
9番エリアの「のばら区」。野生のバラを集めたエリアです。右へ行くと「針葉樹区」になります。
次は彫刻広場へ。
彫刻広場
8番エリアを過ぎると彫刻広場があります。何やら奥の方に、像のような彫刻が見えますので近くに行ってみましょう。
何とも不思議な形をしたこの彫刻は、仙台市の彫刻のあるまちづくり事業で、1983年(昭和58)に設置されたもの。
彫刻家・山本正道氏の作品で、タイトルは「風の音」。高さは、247cmのブロンズ像です。
お次は、左手にあるあじさい区へ。
あじさい区
13種のあじさいたちが植えられているエリアです。訪問時はつぼみ状態でした。ちょっとまだ早かったようです。
続いて、芝生広場へ行ってみましょう。
芝生広場
どんぐり山を通って芝生広場へと向かいます。
芝生広場が見えてきました。野草園内では1番広いエリアです。芝生は手入れが行き届いており、とてもきれいに整備されています。
芝生広場には大きなケヤキが並んでいました。思わず寝転びたくなるような風景ですね。
芝生広場に植栽されているたくさんの植物たちを紹介するパネルが設置されています。
萩のトンネル
広場にある萩のトンネル。9月になると萩が咲き誇り「萩まつり」が開催されます。
蜂のアパート
この蜂のアパートには、ハナバチとカリバチが住みつくそうです。
野草園内には、このような石彫がいたるところに設置されています。ぜひ探してみてくださいね。
あやめ区
芝生広場にあるあやめ区です。残念ながら、アヤメもまだ時期尚早でした。
次は野草館に行ってみましょう。
企画展示などを行う野草館
芝生広場からほど近いところに位置する野草館。入場料は無料です。2022年3月の発生した地震の影響で、一部に立入禁止エリアがあるようです。
また、食堂「どんぐり庵」は当面の間、営業中止になっています。詳細は野草園の公式HPでご確認ください。
さっそく、なかに入ってみましょう。
こちらが野草館の叢林文庫(そうりんぶんこ)。山菜やきのこに関する本の他、草花図鑑などさまざまな植物の本があります。
こちらが企画展示室。訪問時は、ちょうど「仙台さつき展」が開催されていました。さつきの盆栽が見事に並んでいます。
ゆっくり観賞したところで元の入口へ。
野草館を出たところでホタルブクロを発見! 大きな釣り鐘状の花が特徴です。夏に咲くイメージですが、今年は早咲きなのかもしれませんね。
入口に近い1番エリアに戻ったところで、野草園の取材はここまでです。
【仙台市野草園の基本情報】
住所:
宮城県仙台市太白区茂ケ崎2‐1-1
開園時間:
9:00~16:45
開園期間:
3月20日~11月30日(野草館は12月28日~1月4日を除いて通年開館)
休園日:
開園期間中は無休
入園料:
大人240円、小・中学生60円
※未就学児は無料
※5月4日みどりの日は入園無料
アクセス:
【公共交通の場合】
仙台駅前 仙台市営バス「野草園前行」乗車-「野草園前」バス停下車、徒歩約1分
【クルマの場合】
東北道「仙台宮城」ICから約16分
駐車場:
無料/30台
公式HP:
緑のシャワーを浴びに野草園へ
仙台市民が選んだとっておきの緑の風景「杜の都のわがまち緑の名所100選」にも選ばれている仙台市野草園は、四季折々さまざまな表情を見せてくれます。そんな自然を体感できる野草園で、あなたも緑のシャワーを浴びてみませんか。
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