目次
古本屋の魅力とは?
一般的な書店と違い、古本屋は「そこの一店舗のみ」。大型書店にはない、その店ならではの独特な空間や、流れていく時間があります。
店舗によって取り扱っているジャンルが違っていたり、カフェコーナーが併設されていたりと、店主のカラーが色濃く反映されているのが古本屋の特徴です。
また古本屋に置いてある本は、書店では取り扱われていない絶版の本が多数。そこでしか手に入らない、貴重な本と出会える可能性もあるのです。
仙台にはいくつかの古本屋がありますが、今回は筆者がおすすめしたい古本屋を4つ紹介。すべてJR仙台駅から徒歩圏内にあります。
\本を買ったら喫茶店へ/
① 多彩なジャンルが揃う「古本あらえみし」
JR仙台駅東口から徒歩6分、民家の一角に佇む「古本あらえみし」。
店舗も民家を改修した外観で、路地が入り組んだところにあるため、少しわかりづらいかもしれません。筆者も徒歩で仙台駅から向かいましたが、最初は通り過ぎてしまいました。
店舗の前にはネオンの看板が出ているので、見えてきたら一安心。この看板がなければ、もう1周ぐるぐる歩いていたかもしれません……。
玄関をくぐると靴を脱いでスリッパに履き替えます。よその家にお呼ばれしたような感覚です。
階段上はスタッフオンリー。古本屋として見て周れるのは1階部分になります。玄関にも所狭しと本がずらり。
玄関を右手に曲がりのれんをくぐると、メインフロアに辿り着きます。
棚は作家ごとに整理されているため、お目当ての本を探しやすいでしょう。
壁の貼り紙にもありますが、ヒラヤマ探偵文庫を東北で買えるのはあらえみしだけ。
ヒラヤマ探偵文庫は、国内未紹介の古典探偵小説を翻訳出版しており、ミステリファンにはたまらない作品がいっぱい!
取り扱っている書籍は、主にハードカバーの文学書から文庫本、ノンフィクション、社会や地域の歴史など。宮城の郷土資料や震災関連書籍、サイン本などコレクターアイテム的なレアな本もあります。
【古本あらえみしの基本情報】
電話:022-298-8455
営業時間:12:00~19:00
定休日:水曜日
アクセス:JR「仙台」駅東口より徒歩約6分
HP:http://araemishi.la.coocan.jp/
② 本と文化の交流場所「book cafe 火星の庭」
独特のネーミングで、1度聞いたら忘れない「火星の庭」。JR仙台駅西口より徒歩10分ほど、定禅寺通にあります。
火星の庭はビルの1階に店舗を構えており、カフェが併設しています。
ガラス張りのオシャレな外観で、あまりにも周囲の景色に溶け込んでいるため、近づくまで古本屋だと分かりませんでした。
入口をくぐると……まさに「古本屋」という雰囲気の棚に本がぎっしりと並んでいます。
本好きにとって、この光景だけでコースメニューの前菜を食べ終えたぐらいの気分になります。眼福です。
店舗に入って左側のエリアが本棚、右側のエリアがカフェスペースとなっています。
座席数は限られていますが、時間帯を選べば空いているため、ゆったりくつろげるでしょう。
メニューはこちら。コーヒや紅茶などのドリンク類、ガトーショコラなどのデザート、天然酵母パンを使用したトーストなどの軽食もありました。
今回筆者はカフェクレームを注文しました。
アイスコーヒーにクリームがトッピングされています。
パンやクッキー、スコーンやケーキなどのスイーツもありました。手作り感があって美味しそうです。
取り扱い書籍のジャンルは、文学、美術、社会、歴史、洋書など。とくに美術関係や、写真に関する書籍が多く取り揃えられていました。
火星の庭では読書会や音楽イベントも開催されており、古本を売るだけに留まらず、本を通しての文化交流にも力を入れています。
【book cafe 火星の庭の基本情報】
住所:宮城県仙台市青葉区本町1-14-30 ラポール錦町1F
電話:022-716-5335
営業時間:11:00~18:00
定休日:火曜日、水曜日(祝日の場合は営業)
アクセス:JR「仙台」駅西口より徒歩約10分
HP:https://www.kaseinoniwa.com/
③ コーヒを片手にゆっくりできる「書本&cafe magellan」
JR仙台駅西口から徒歩20分ほど、仙台市地下鉄南北線「勾当台公園」駅から徒歩7分の距離にある「書本&cafe magellan(マゼラン)」。
晩翠通に面した一角に店舗があります。
「古本とコーヒーあります。」の縦長の看板が目印です。看板の立っている角を曲がると到着。
晴れた日には店先に文庫本やハードカバーの書籍がずらりと並べられ、訪れた人々の目を惹きます。
取り扱いジャンルは、主に美術や文学、思想、哲学、郷土資料。さらには、写真集や絵本、実学書なども置いてあります。
こちらの古本屋さんもその名前の通り、カフェとしてコーヒーや紅茶などを注文することができます。
本を購入した場合は、合計金額から50円のディスカウントもあり!
カウンターとテーブル席の計4席で、筆者が訪れたときは大学生風の女性が2人、テーブル席で本を片手に会話を弾ませていました。
近所にこういうお店があれば通うのに! と本好きの筆者としては羨ましい限り。
旅先として訪れた場合は、滅多に行けないからこその味わい深い時間がきっと過ごせるはず。
【書本&cafe magellanの基本情報】
電話:022-224-7560
営業時間:10:00~20:00(土・日曜日10:00~19:00)
定休日:火曜日
アクセス:仙台市地下鉄南北線「勾当台公園」駅から徒歩約7分、またはJR「仙台」駅西口より徒歩約21分
HP:http://magellan.shop-pro.jp/
④ 静かな空間で本と向き合う「ボタン」
JR仙台駅西口から北に向かって徒歩10分ほど、空堀丁通りに面している古本屋「ボタン」。1度に入店できる人数が3人と限られており、混雑する場合は外で待つことになります。
昭和レトロな外観に、昔懐かしい引き戸の玄関は趣があります。
取り扱いジャンルは、文学、社会、エッセイ、ノンフィクション、絵本等。
普段自分が手に取らないジャンルでも、ここに行くとなぜか手に取りたくなる、そんな不思議な感覚で店内を見て周りました。
店舗内の撮影は禁止のため、外観の写真しか紹介できませんが、限られた人数しか入れないということによって、逆に静かに本を選ぶ楽しみを満喫できる、まさに隠れた名店です。
すぐ隣にはカフェもあり、本を楽しんだ後に一休みするもよし、カフェでのんびりした後に本を見て帰るのもよし。のんびりと本を見たい人におすすめの古本屋です。
【ボタンの基本情報】
営業時間:12:00~18:00
定休日:火曜日、水曜日(臨時休業日あり)
アクセス:JR「仙台」駅西口より徒歩約10分
HP:https://button-sendai.stores.jp/
休日の昼下がり、仙台の古本屋で穏やかな時間を
古本屋は大抵開店時間が遅く、お昼前後からの営業となっています。そのため、お昼を済ませてから午後に訪れるのがおすすめです。
ぜひ仙台を訪れた際は立ち寄ってみてください!