仙台冬の名物「せり鍋」とは?
「せり」をご存じですか? 正月7日に食べる七草粥に入っている春の七草の1つで、食べることで邪気を払うとされてきました。
日常の食卓にはなじみのない食材ですが、1,000年以上前の奈良時代から食用とされ『万葉集』に詠われるなど、日本人にとって身近な野菜の1つといえます。
根っこが美味しい!せりを丸ごといただく「せり鍋」
そんなせりですが、宮城県が生産量日本一! そのおよそ8割は、仙台より南の名取市で生産されています。この名取産の“仙台せり”を使った鍋料理を「仙台せり鍋」と呼び、冬の仙台名物グルメとして定着しつつあります。
七草粥にせりの根っこは入れませんが、「せり鍋」は根っこ、茎、葉までせりを丸ごといただく鍋料理。部位ごとにそれぞれ違った食感や味が楽しめます。
主役はせりなので、せりの味を引き立てるために鶏肉、鴨肉、豚肉などを入れたりします。
「せり鍋」シーズンは?
せりは1年を通して生産されており、8月~10月は夏秋せり、11月~2月は冬せり、3月~5月は春せりと、季節によって呼び名が変わります。また時期によって根っこの長さや太さが異なるため、9月~3月に出荷するのが冬の根せり、4月~6月に出荷する春の葉せりと分類されています。
根っこから葉まで丸ごといただく「せり鍋」は、冬の根せりを使うため9月~3月頃がシーズン。特にぐっと冷え込む1月頃がおすすめで、根っこの長さや太さも申し分ない「せり鍋」が楽しめます。
お店によって「せり鍋」の提供方法も異なり、根っこ、茎、葉を1皿ずつ取り分けてくれるところもあれば、寄せ鍋のように他の具材と一緒に食べたり、せりをしゃぶしゃぶにしたり、実にさまざまな味わい方があります。
せりは1年を通して生産されていますが、「せり鍋」シーズンは9月~3月にかけて。特にいい時期は1月。