「こけし」とは?
「こけし」を見て、皆さんはどんな印象を抱きますか?
「可愛らしい」と言う人もいれば、「怖い」と感じる人もいるでしょう。
そもそも”こけし”とは、何なのか。どのような目的で、なぜつくられたのでしょうか?
まずは「こけし」の生い立ちをみていきましょう。


子供の玩具から、湯治客のお土産へ
こけしは東北各地で暮らしていた木地師(お椀などの木工品をつくる職人)が、子供を慰めるためにつくったのがはじまりでした。
転機が訪れたのは、戦国の世から平和になった江戸時代。
東北で山岳信仰や温泉湯治が盛んになったのをキッカケに、職人たちは温泉近くに移り住みます。
そして土産物として「こけし」の販売をはじめたのです。


こけしは”縁起物”でもあった
湯治客の大半は農民です。
年に2回、3回の田植え後に、”泥落とし湯治”や”土用の丑湯治”というような湯治をすることで、疲れをリセットさせていました。
そのためこけしは、心身回復や五穀豊穣、山の神と繋がる“縁起物”としても重宝されていくのです。


みやぎ蔵王こけし館について
「みやぎ蔵王こけし館」では全国の※伝統こけしや木地玩具など、合わせて5,500点ほど展示しています。
伝統こけしとは、木地師がろくろとカンナで手作りするこけしのこと。
師匠から弟子へ、地方独自の型・様式を継承しています。ちなみに機械で大量生産されるこけしは、「近代こけし」と呼ばれています。
一般的にこけしは、全国(東北)※11系統ほどに分けられ、地域によってこけしの形、表情、つくりが違うのがオモシロイところ。
※系統…全国11系統。津軽系(青森)、木地山系(秋田)、南部系(岩手)、鳴子系(宮城)、作並系(宮城)、遠刈田系(宮城)、弥治郎系(宮城)、肘折系(山形・宮城)、山形系(山形)、蔵王高湯系(山形)、土湯系(福島)


その他にも、こけし工人がロクロを回しこけしをつくる実演コーナーや、白木地にこけしの絵付けができる体験コーナー(絵付け教室)があり、 “自分だけのオリジナルこけし” をつくれます。
こけし館の見どころ
見どころ① 十人十色な「こけし」たち



整然と並んでいる、全国の伝統こけし。皆似たような形をしていますが、表情はもちろん頭の形や胴体に描かれた模様など、系統によって異なります。
また同じ系統のこけしでも、制作者が違うだけでガラリ雰囲気が変わったり……。


こけしたちは、地元のコレクターからの寄贈により集められたそうです。
見どころ② 製作工程と道具の展示



こけしの製作工程や、製作する為の器具に関する展示パネルコーナーもあります。
こけしの材料となる木とロクロを使い、こけしの形に削り出していく過程をわかりやすく解説してくれています。
見どころ③ 職人による実演
実演コーナーでは、工人がこけしを作る様子を間近で見学できます。ロクロを回し木を削りながら、こけしを形づくっていくあざやかな手捌きに見惚れてしまうかも……。


見どころ④ 絵付け体験
館内2階では、白木地のこけしに絵付けができる体験コーナーがあります。こけし工人こと先生が丁寧に絵付けの指導をしてくれるので、ご安心ください。
こけしの絵付けが終わったら、ろうでコーティングして完成! そのままお持ち帰りができます。世界に一つだけの、マイ・こけしをつくりませんか?


【こけしの絵付け体験詳細】
受付時間:
9:00~11:00、13:00~16:00
料金:
750円
※申し込みが10名を超える場合は、3日前までに予約を行ってください。
※小人数の場合は、当日の申し込みも可能ですが、予約者優先となります。
見どころ⑤ 定期的なイベントもある!

みやぎ蔵王こけし館では、定期的にイベントも開催。例年9月には”全国伝統こけし ろくろ祭り”が開催され、全国11系統のこけしの制作実演と伝統こけしの特別展示や即売会が行われます。
また、特別企画展などの展示イベントも随時開催されますよ!


来館者のクチコミをチェック!
みやぎ蔵王こけし館に訪れた多くの方の、クチコミを一部ではりますが紹介します! 訪れる際に参考にしてみてください。
非常に可愛いこけしがたくさん並んでいて、私たちはついつい大興奮してしまいました。また行きたいですね。!
(出典:じゃらん)
色々な表情をした、こけしを見ることが出来る場所です。私の友達で、東北こけしの旅をした人がおり、私も色々なこけしが見たくて訪れました。パンフレットなどに割引券が付いているので、それを利用すると良いと思います。
(出典:じゃらん)
地域に寄って違う顔をしたこけしが沢山展示してあります。中には工場があり、手作業でこけしをつくっているところを見学できます。子供達も楽しんでいました。
(出典:じゃらん)
初めて訪れましたが、中々良かったです。全国のこけし等が展示されていて、県別等で大変わかりやすく展示されています。こけし職人による実演もあり、中々良かったです。
(出典:じゃらん)
正直こけしにあまり興味がなく入ってみたのですが、中に入ると予想外に引きこまれてしまいました。色々な系統のこけしが数多くあり、それぞれ特徴が違うので見ていて面白かったです。同じ系統でも作者さんによって顔つきも違うのがまた楽しい!
(出典:じゃらん)
全国の伝統こけしと昔なつかしい玩具を展示していて、その数は日本最大級。オススメは、オリジナルこけしが作れる絵付け体験。その他にけん玉やコマもあるため家族で楽しめてしまうスポットだと思います。
(出典:じゃらん)
みやぎ蔵王こけし館の基本情報
アクセス
住所:
〒989-0916 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字新地西裏山36番地135
電話番号:
0224-34-2385
車でのアクセス:
仙台方面から東北自動車道村田IC下車・県道25号線から広域農道コスモライン経由して国道457号線・車で約25分。東京方面から東北自動車道白石IC下車・車で約30分です。
バスでのアクセス:
東北新幹線白石蔵王駅から遠刈田温泉行きバスで約50分。仙台駅前33番乗り場より高速バス70分、宮城交通バス『遠刈田湯の町バス停』より徒歩約10分です。
駐車場
駐車場は、50台ほど収容が可能。料金は無料です。
開館時間
午前9時~午後5時(最終入館:午後4時30分)
(年末年始)12月29日から翌年1月3日まで(最終入館午後3時)
入館料
大人:300円(団体200円~)
子供(小・中学生):150円(団体100円~)
未就学児は無料。
20名以上の団体…大人250円、120円
100名以上の団体…大人200円、子供100円
遠刈田温泉のある蔵王町で1泊しよう!
「みやぎ蔵王こけし館」があるのは、蔵王町にある遠刈田温泉。400年前に開湯し、古から湯治場として知られています。
足腰の痛みにも効くといわれており、旅で歩き疲れた足を癒すのにピッタリ。ぜひチェックしてみてください!
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「みやぎ蔵王こけし館」で、全国のこけしを見よう!
いかがでしたか? みやぎ蔵王こけし館は、全国の伝統こけしが一堂に集結した”こけしパラダイス”。
こけしの表情を観賞したり、工人による実演コーナーや親子でこけしの絵付け体験なども必見です!


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