樹氷を見るなら宮城蔵王?山形蔵王?それぞれの魅力を紹介

樹氷といえば、宮城県と山形県の県境にまたがる蔵王連峰が有名ですよね。例年1~2月がベストシーズンで、国内外問わず多くの観光客が足を運びます。そんな蔵王の樹氷ですが、宮城蔵王と山形蔵王の2ヶ所で見られるのをご存知でしょうか?今回はそれぞれの魅力をご紹介。

アイキャッチ画像出典:PIXTA

唯一無二の景色、蔵王の樹氷

宮城蔵王の樹氷

出典:PIXTA

宮城県と山形県の県境に連なる、蔵王連峰(ざおうれんぽう)。そこでは冬の時期だけ、世界でも類をみない不思議な光景、”樹氷”が見られます。

 

樹氷は、山であればどこでもみられる代物ではありません。国内だと青森県の八甲田(はっこうださん)、秋田県の八幡平(はちまんたい)、外国ではドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)でしか見られない光景なのです。

<樹氷ができる条件>
① 過冷却水滴と雪が、常に一定方向から運ばれてくる
② アオモリトドマツなど、着氷しやすい常緑針葉樹が自生している
③ 積雪が適切であること (参考:蔵王ロープウェイ山麓駅

蔵王の地形だからこそ生まれる樹氷

作成:編集部 参考:山形市観光協会

そもそも樹氷とは何なのか? まずは樹氷ができるまでの流れをみていきましょう。

 

シベリア大陸から流れ込んでくる季節風が、日本海の対馬暖流によって多くの水蒸気を含み、雪雲になります。雪雲は朝日連峰で雪を降らせ、山形盆地を通り、再び蔵王連峰で雪を降らせます。

 

このとき雪雲の中では、多くの雲粒が0度以下でも凍らない”過冷却水滴”へと変化。その過冷却水滴が雪と混じり合った状態で、蔵王連峰に自生している常緑針葉樹「アオモリトドマツ」にぶつかり、葉や枝を凍てつかせます。それが繰り返されることで、樹氷は形成されていくのです。

樹氷の最盛期は、2月!

蔵王樹氷

出典:PIXTA

アオモリトドマツが氷と雪で覆われはじめるのは、だいたい11月~12月。成長期といわれる1月には、雪と氷でどんどん樹氷が大きくなっていきます。

 

ベストシーズンは2月。怪物のようにみえる”スノーモンスター”へと成長した樹氷を鑑賞できます。3月になると気温の上昇で、月日が経つごとに溶けて消えてしまうため、1月~2月、3月の初旬あたりが狙い目です。

山形蔵王と宮城蔵王について

宮城蔵王 山形蔵王

作成:編集部

蔵王は、山形蔵王と宮城蔵王の2つに大別されます。どちらも樹氷はみられますが、一般的に知られているのは山形蔵王の方です。

 

まずはこの2つの蔵王ついて、それぞれご紹介します。

混雑を避けるなら「宮城蔵王」

宮城蔵王 樹氷

出典:PIXTA

宮城蔵王の場合、蔵王町にある「すみかわスノーパーク」から雪上車ワイルドモンスター号に乗車して、樹氷へ向かいます。

 

すみかわスノーパークまでは、JR仙台駅東口から送迎バス(予約制・有料)、また遠刈田温泉からも送迎バス(予約制・無料)が出ているためアクセスも良好。詳細は公式HPをご確認ください。

魅力① 完全予約制のため、混雑しない!

宮城蔵王 雪上車

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山形蔵王の場合、樹氷をみるためにはロープウェイを利用します。そのためシーズン中は混雑し、ロープウェイ待ちの行列ができるのも珍しくありません。

 

その点、宮城蔵王は”完全予約制”の雪上車で、樹氷へ向かいます。ですから寒い中、並んで順番を待つという事態になりません。もちろん車両は暖房付き!

 

樹氷が最盛期を迎える2月は予約が取り辛く、早めに予約するのが得策です。

 

ほかにも、上りは雪上車で帰りは樹氷をながら滑り降りるキャットツアーや、バックカントリーツアーも開催されています(要予約)。詳細はこちら

魅力② ガイド付きで樹氷をたっぷり満喫できる!

宮城蔵王 樹氷

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宮城蔵王の樹氷巡りには、専属のガイドさんが付きます。軽快なトークを交えながら、蔵王の樹氷について詳しく解説してくれるため「絶景を見た!」だけでは終わらせない満足感があります。

 

なかには、歌を披露してくれるガイドさんもいるようですよ。

ガイドさんのトークも面白いし、色々教えてくれます。(出典:じゃらん

ガイドのお姉さんが「北風小僧のかんたろう」を歌ってくれたり、寒さでこごえる乗客を和ませてくれました。(出典:じゃらん

魅力③ 樹氷の後はウィンタースポーツを楽しもう!

宮城蔵王 スキー場リフト

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樹氷を堪能した後は、すみかわスノーパークでウィンタースポーツも楽しめます。標高が高いので、雪質はふわふわパウダースノー!

 

スキーやスノーボードはもちろんスノースライダーやジッフィー(ZIPFY)などで遊べるコースも整備されています。

 

【すみかわスノーパークの基本情報】

所在地:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字倉石岳国有林内ゲレンデハウス

オープン日:2019年12月5日(木)~

みやぎ蔵王樹氷めぐりの予約:2019年11月1日(金)~

公式HPはこちら

 

魅力④ 遠刈田温泉でポカポカ

温泉 イメージ写真

出典:PIXTA(イメージ写真)

開湯から400年余りの歴史を持つ遠刈田温泉が、蔵王町にあります。すみかわスノーパークからバスで20分ほど。

 

泉質は、ナトリウムやカルシウム、硫酸塩など。クセのない優しいお湯で、神経痛や筋肉痛、関節痛などに効果があるといわれています。

樹氷のライトアップを見るなら「山形蔵王」

蔵王温泉スキー場

出典:PIXTA

山形蔵王の場合、麓にある蔵王温泉街から「蔵王ロープウェイ・山麓線」に乗り、「樹氷高原駅」を目指します。

 

スキーやスノーボードを楽しむ方は、さらに蔵王ロープウェイ・山頂線を乗り「地蔵山頂駅」へ。駅構内にはレストランがあるほか、樹氷を含む敷地一帯が「蔵王温泉スキー場」となっているため、樹氷と一緒にウィンタースポーツも楽しめます。

 

例年、樹氷が見られる12月下旬~3月上旬にかけて「蔵王樹氷まつり」が開催され、その一環として樹氷のライトアップが行われます。今年度は2019年12月28日(土)2020年2月29日(土)、時間は17:00~21:00まで開催。

 

また雪上車に乗って夜の樹氷をめぐるツアーも開催される予定。詳しくは蔵王ロープウェイの公式HPをご確認ください。

 

魅力① 樹氷の上を空中散歩!

蔵王 樹氷ロープウェイ

出典:PIXTA

地蔵山頂駅までは、ゴンドラに乗って樹氷原の真上を通かしていきます。見渡せば、360度の樹氷原大パノラマ!
蔵王ロープウェイ

出典:PIXTA

ゴンドラは揺れや振れ幅の少ない機体で、景色が見えやすい大きな窓も特徴です。定員も18名と決まっているため、すし詰め状態で見られない! なんてこともなさそう。

 

また樹氷ライトアップ開催時には、ロープウェイの営業時間も延長されます。光に照らされ、闇夜の中をボウッと光る樹氷の幻想的な景色にウットリするはず。

 

<ルート>
蔵王山麓駅から「蔵王ロープウェイ 山麓線」に乗車(約7分)→樹氷高原駅から「蔵王ロープウェイ 山頂線」に乗車(約10分)→地蔵山頂駅

 

<料金>
片道大人……1,500円、子供800円
往復大人……3,000円、子供1,500円

 

<営業時間(変更のないあり)>
山麓線……8:30~17:00
山頂線……8:45~16:45
※樹氷ライトアップ開催時17:00~21:00(上り最終は19:50)

魅力② 樹氷群をスキーで滑走!

蔵王 樹氷 スキー

ロープウェイで「地蔵山頂駅」まで登ったら、あとは樹氷群の中をスキーもしくはスノーボードで滑走します!

 

地蔵山頂駅からパラダイス三叉路までのコースが「ザンゲコース」と呼ばれ、蔵王温泉スキー場の名物。

 

そのザンゲコースから繋がり、山麓にある横倉ゲレンデまでまで一気に下りるのが、最長コースの「樹氷原コース」。標高1,661mから855mまで、変化に富んだダウンヒルを楽しめます(初心者・中級者向け)。

 

他にも複数コースがあるので、詳しくはこちらをチェックしてみてください!

魅力③ 開運アップも叶う?蔵王三大神をめぐる樹氷散策

蔵王 夏のお地蔵様

出典:PIXTA

こちらは蔵王ロープウェイ「地蔵山頂駅」より100m離れた場所にある、蔵王地蔵尊(位置MAP)。江戸時代後期、安永乙未(1775)年に建立されてから不思議と遭難者が少なくなり、”厄除け地蔵”と呼ばれるようになったのだとか。

 

現在では、祈願すればあらゆる願いを叶い、とくに不慮の災難から逃れられると伝えられているそうです。

蔵王 樹氷とお地蔵様

出典:PIXTA

蔵王地蔵尊が鎮座しているのは、標高約1,660mという高地。冬はスキー場になるような降雪地帯で、写真の通り雪に埋もれてしまいます。

 

樹氷をバックに、雪の中でも堂々と佇んでいる蔵王地蔵尊の姿は勇ましいですね。ほかにも蔵王温泉スキー場内に「蔵王大黒天」や「蔵王大権現」が安置されており、三つ合わせて「蔵王三大神」と呼ばれています。

魅力④ 夜の樹氷を楽しもう!

地蔵駅 樹氷 ライトアップ

出典:PIXTA

ライトアップ期間中(2019年12月28日(土)2020年2月29日(土))、蔵王ロープウェイの営業時間は17:00~21:00まで延長されます。

 

ですから蔵王温泉から蔵王ロープウェイに乗り、終点の「地蔵山頂駅」で降りれば、ライトアップされた樹氷群に出会えるということです。

蔵王 樹氷 ライトアップ

出典:PIXTA

夜の蔵王はマイナス10℃以下になる極寒の地。寒いのが苦手! という方もご安心あれ。地蔵山駅の駅舎内にある「レストラン山頂」の中から、ライトアップされた樹氷群を眺められます。暖房の効いた快適な室内で、ゆっくり樹氷の景色を楽しむのもいいですね。

 

※ライトアップ中は、スキー、スノーボードの持ち込み、滑走は不可。
蔵王樹氷 ナイトクルーザー

出典:PIXTA

また雪上車に乗車してライトアップされた樹氷群を見に行く、「樹氷幻想回廊」ツアーも開催されています。

 

暖房付きの雪上車「ナイトクルーザー号」に乗車して移動するため、寒がりの方もご安心あれ。2019年12月28日(土)~2020年2月29日(土)までの47日間限定のツアーとなっています。

 

<ルート>

●ロープウェイ

「蔵王山麓駅」発→蔵王ロープウェイ山麓線に乗車→「樹氷高原」下車

(出発時間:17:00, 18:00, 19:00, 20:00)

 

●雪上車の運行コース

「樹氷高原駅」発→「山頂線4号支柱 上部」折返し→「樹氷高原駅」戻り

※地蔵山頂駅までは行きません。

 

<料金>

大人……4,500円

子供……3,800円

※蔵王ロープウェイ山麓線往復(2区間券)+雪上車

※完全予約制(利用日の7日前より受付)。詳細こちら、予約サイトはこちら

魅力⑤ 白銀のゲレンデに咲く、冬のHANABI

蔵王樹氷まつりではライトアップのほかにも、蔵王温泉スキー場にて打ち上げ花火”冬のHANABI”も行われる予定です。花火の模様は山形市観光協会の公式HPでも確認できます。日程の詳細は明らかにされていませんが、例年「FISスキージャンプワールドカップレディース」や「冬のHANABI in 1,000人松明滑走」後に花火が打ち上げられていました。

 

参考までに、2019年の日程は以下の通り。

 

【FISスキージャンプワールドカップレディース】

日時:2019年1月18日(金)、19日(土)、20日(日)

会場:竜山ゲレンデ

 

【冬のHANABI in 1,000人松明滑走】

日時:2019年2月2日(土)

会場:竜山ゲレンデ

世界的にも珍しい!蔵王の樹氷をみにいこう

蔵王 樹氷

出典:PIXTA

いかがでしたか? 蔵王の樹氷は宮城蔵王と山形蔵王、その両方でみられます。混雑を避けるのであれば、完全予約制の雪上車で樹氷を楽しめる宮城蔵王。近くには、400年余りの歴史を持つ遠刈田温泉もあります。

 

思い立ったらすぐ行けるのが、山形蔵王。夜のライトアップを楽しめるほか、麓には温泉街が広がっています。

 

宮城蔵王 樹氷
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GOGO MIYAGI!運営&記事編集担当。マグロとすんだ餅が好物。宮城にある神社や仏閣、景勝地、B級スポットの発掘に日々没頭中。読者の皆様にわかりやすく、ためになるような記事製作を心掛けています。