七ヶ宿について
参勤交代にも利用された、宿場が点在する街道
宮城県の最南西部に位置する「七ヶ宿町(しちかしゅくまち)」。
福島県と山形県との境界に接しており、自然豊かな山間の町です。
江戸時代の奥州街道と羽州街道を結んだ『山中七ヶ宿街道(やまなかしちかしゅくかいどう)』があり、秋田藩や庄内藩など奥羽十三大名の参勤交代に利用されていました。
道中には7つの宿場が置かれ、それが町名の由来ともなっています。
現在、七ヶ宿街道は国道113号線(一部除く)として整備されていますが、道路沿いに「関(せき)」、「滑津(なめつ)」、「峠田(とうげた)」、「湯原(ゆのはら)」という地区が、昔の宿場の名前のまま存在しています。
町のシンボル「七ヶ宿ダム」が有名
そんな七ヶ宿町を象徴するのが、平成3年に完成した「七ヶ宿ダム」。
県内一の大きさを誇り、仙台市をふくめた県民およそ80%の飲み水を保有している水がめでもあります。
ダム湖の湖岸には「七ヶ宿ダム自然休養公園」が広がり、ドライブの休憩にもピッタリ。
また近くには「道の駅七ヶ宿」もあり、七ヶ宿町の特産品を販売する売店や、ダム湖カレーや軽食を提供するレストランが入っています。
まずは王道!七ヶ宿の観光スポット4選
まずは目玉となる観光スポットをご紹介します。
① 滑津大滝(なめつおおたき)
「滑津大滝(なめつおおたき)」は、高さ約10m、幅約30mの豪快な滝で、水量の多いことで知られる名瀑です。
すぐ近くに「旬の市 七ヶ宿」があるので、車をそこに駐車して滑津大滝へ向かいましょう。
※脇に滝見台も設置されており、上から滝を見下ろせます。
入口から階段を下ると、名前の由来でもある滑床(岩石の河原)が広がる下流に出ます。
正面には滑津大滝があり、目と鼻の先くらいの距離まで近づけますよ。
滝の横には階段が設置されており、真横から滝景色を見られます(水量によっては、滝の水流が階段まできている場合もある)。
紅葉の時期(例年10月中旬~11月上旬)は、鮮やかに色づいた木々と滝のツーショットが狙えるので、ぜひ足を伸ばしたいところ。
また紅葉中の夜間にはライトアップが実施され、昼間とは違った幻想的な景観を楽します。
ほど近くに「安藤家本陣」という参勤交代の際に使われた大名宿があるので、余裕があれば立ち寄ってみてください。
※現在は住居として使用されているため、内部は非公開となっています。
【滑津大滝の基本情報】
所在地:
宮城県刈田郡七ヶ宿町字滝の上
アクセス:
<車>
東北自動車道 白石I.Cで降り、国道4号・113号線を経由し、約40分
<電車/バス>
JR東北新幹線「白石蔵王駅」・東北本線「白石駅」より七ヶ宿町営バスで約45分、七ヶ宿役場乗り換え約12分「滑津大滝」下車徒歩約1分
詳細はこちら
② 七ヶ宿ダム(自然休養公園)
七ヶ宿ダムは町のシンボルでもあり、宮城県民の生活を支えている水がめ。
県が実施している広域水道事業の水源の大部分は、この七ヶ宿ダムに依存しています。
施設見学も行われており、平日は30分、60分、90分、休日は60分、100分と時間別コースが用意されています。
普段入れない監査廊(ダム中トンネル)や操作室などを見学できるほか、参加費は無料・予約不要なので気軽に参加できますよ。
しかも夏季には、期間限定でイルミネーションが実施されており、ダム内に”青の洞窟”が出現します。
気になる方は公式HPをチェックしてくださいね!
七ヶ宿ダム自然休養公園でノンビリ過ごす
ダム湖畔の北側には「七ヶ宿ダム自然休養公園」があります。
町名にちなんで77種777本の樹木が植えられており、木々の緑と静かな水辺が漂う公園です。
園内には運動広場や子供が遊べるアスレチックゾーン、バードウォッチングや昆虫採取が楽しめる森、木工加工センターなどもあり、ピクニックにも最適。
また湖面では、ウィンドサーフィンやカヌーといったアクティビティも楽しめます。事前に届け出などが必要なので、こちらもHPで事前にご確認ください。
【七ヶ宿ダムの基本情報】
所在地:
宮城県刈田郡七ヶ宿町字切通52−40
アクセス:
<車>
東北自動車道・白石ICで降り、国道4号・113号線を経由で約30分
<電車/バス>
JR東北新幹線「白石蔵王駅」東北本線「白石駅」より、七ヶ宿町営バス七ヶ宿白石線で35~40分「七ヶ宿ダム公園」下車すぐ
公式HPはこちら
③ 小原の材木岩
国の天然記念物にも指定されている、「材木岩(ざいもくいわ)」。
巨大な材木を垂直に並べ立てたような見た目で、高さは約65m、幅約100mもあります。
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉。材木岩と草木が織りなす美しい景色を見ようと、年間を通じて多くの観光客が訪れます。
材木岩があるのは、七ヶ宿ダムのすぐ下にある「材木岩公園」。
園内には古民家を利用した食事処や売店、親水広場が整備されています。
ヨコグラノキの北限地帯でもある
ヨコグラノキとは、国内では稀な落葉高木の1つ。名前の由来でもある高知県の横倉山ではじめて発見され、次いで西日本各地でも見出されました。
その後「小原の材木岩」対岸の絶壁で発見され、この地がヨコグラノキ自生北限と認められ国の天然記念物に指定されました。こちらも材木岩とあわせて、ぜひご覧ください!
【小原の材木岩の基本情報】
所在地:
宮城県白石市小原字上台地内
アクセス:
<車>
東北自動車道 白石I.Cで降り、国道4号・113号線、県道46号線(七ヶ宿街道)を経由し、約30分
<電車/バス>
JR東北本線「白石駅」より白石市民バスきゃっするくん(小原線)に乗り約30分、「材木岩公園」下車もしくは「江志前」下車徒歩10分
詳細はこちら
④ 長老湖
「長老湖(ちょうろうこ)は」、南蔵王の名峰「不忘山(ふぼうさん)」の麓に広がる湖です。
1周およそ2㎞ある湖で、湖面に写る山や木々の姿が美しい景勝地として知られています。
ベストシーズンは紅葉の時期(例年10月中旬~11月上旬)。シーズン中は、売店や貸しボードも営業しています。
長老湖を一周できる遊歩道も整備されているため、紅葉狩りをしながらハイキングを楽しみましょう!
やまびこ吊り橋から見える絶景!
もし時間があるなら、長老湖から徒歩約15分の場所にある「やまびこ吊り橋」へ足を伸ばしてみてください。
橋の長さは約120mと、東北ナンバー1ワン! 正面には不忘山と砂防ダムが見え、橋の下に流れる横川が流れています。
長老湖とやまびこ吊り橋、どちらかも「みやぎ「蔵王三十六景」に数えられている景勝地です。
ここから滑津大滝も近いので、あわせて訪ねてみてはいかが?
【長老湖の基本情報】
所在地:
宮城県刈田郡 七ヶ宿町上ノ平
アクセス:
<車>
東北自動車道白石I.Cから、国道4・113号線、県道51号経由で約50分
<電車/バス>
JR「白石駅」から町営バス白石線に乗り「七ヶ宿町役場」もしくは「なないろひろば」下車、同じく町営バス長老線に乗り換え「長老湖東」下車徒歩10分
※「なないろひろば」前の国道113号において工事が行われているため、工事が完了するまでの間、終日全便「なないろひろば」に停車しません。最寄りの停留所「ファミリーマート七ヶ宿店」をご利用ください。町営バスの時刻表はこちら
七ヶ宿の観光・宿泊施設、道の駅、カフェを紹介
続いては、七ヶ宿町にある道の駅などの観光施設をご紹介します。
① 七ヶ宿スキー場
七ヶ宿スキー場は、初心者~上級者までレベル別の6つのコースが楽しめるスキー場。
スキーやスノーボード以外に、未経験でも参加できるスノシューのツアーやナイター営業も実施しています。
ゲレンデ内には、託児施設や、キッズスペース、ベビーベッドや無料で栄養できる休憩室などもあり、小さな子供のいるファミリーでも過ごしやすいスキー場です。
【七ヶ宿スキー場の基本情報】
所在地:
宮城県刈田郡七ヶ宿町字侭の上129
アクセス:
<車>
東北自動車道白石I.Cで降り、国道113号線を経由で約50分
<電車/バス>
JR東北新幹線「白石蔵王駅」東北本線「白石駅」より町営バスで約60分、終点「関」下車、町営バスに乗り換え「七ヶ宿スキー場」下車
公式HPはこちら
② きららの森コテージ
七ヶ宿スキー場に併設されているキャンプ場。オートサイト、フリーサイト、コテージ、ログキャビンがあり、初心者~ベテランキャンパーまで利用しやすい宿泊施設です。
キャンプ道具の貸し出しを行っていたり、焼き立てのパンを注文でいたり、そば打ちや石窯ピザ焼き体験ができるなど、お楽しみコンテンツも満載。
周囲に光がないため、夜は満天の星空が望めるそうです。
【きららオートキャンプ場の基本情報】
所在地:
宮城県刈田郡七ヶ宿町字侭ノ上129
アクセス:
<車>
東北自動車道白石I.Cで降り、国道113号線を経由で約50分
<電車/バス>
JR東北新幹線「白石蔵王駅」東北本線「白石駅」より町営バスで約60分、終点「関」下車、町営バスに乗り換え「七ヶ宿スキー場」下車
詳細はこちら
③ 道の駅 七ヶ宿
「道の駅 七ヶ宿」の目前にはダム湖と自然休養公園が広がり、春には一面の桜、秋は山々の紅葉と季節によってさまざまな表情をみせてくれます。
道の駅内には、七ヶ宿自慢の特産品などを販売する売店、ソフトクリームや揚げもちなど気軽に味わえる軽食コーナー、七ヶ宿ダム湖カレーなど豊富なメニューを取り揃えたレストランがあります。
【道の駅 七ヶ宿】
所在地:
宮城県刈田郡七ヶ宿町字上野8-1
アクセス:
<車>
東北自動車道・白石I.Cで降り、国道4号・113号線を経由し約35分
<電車/バス>
JR東北新幹線「白石蔵王駅」東北本線「白石駅」よりミヤコーバス七ヶ宿線に乗車、「七ヶ宿ダム公園」下車
公式HPはこちら
④ Book&Cafe こ・らっしぇ
七ヶ宿町なないろひろばにある、カフェレストランと図書館が一体となった「Book&Cafe こ・らっしぇ」。
1階はカフェレストラン。洋食を中心としたランチメニューには、なんとパン食べ放題とドリンクバーが付いているという太っ腹さです!
2階は図書館コーナーになっており、ドリンクを飲みながら読者を楽しめます。キッズスペースや授乳室もあり、小さな子供連れでも安心して過ごせる施設です。
【Book&Cafe こ・らっしぇの基本情報】
所在地:
宮城県刈田郡七ヶ宿町 字字諏訪原11-15
営業時間:
<カフェ>
10:00~11:00、14:00~18:00(17:00ラストオーダー)
<ランチタイム>
11:00~14:00(13:45ラストオーダー)
アクセス:
<車>
東北自動車道 白石I.Cより国道4号・113号線経由で約30分
<電車/バス>
JR白石駅より七ヶ宿町営バスに乗り、なないろひろば下車(所要時間約45分)
公式HPはこちら
拠点となる白石蔵王駅からのアクセス
<車>
東北自動車道で白石I.Cより、国道4号・国道113号を経由し約60分
<電車>
東北新幹線「白石蔵王駅」からミヤコーバスもしくは七ヶ宿町営バス(七ヶ宿役場行)を利用し約70分
水の郷・百選にも選ばれている、七ヶ宿に行こう!
七ヶ宿は青い空と四方の山々が美しく調和した、自然環境に恵まれた町。
県内最大の「七ヶ宿ダム」や、歴史ある七ヶ宿街道、青く澄んだ美しい湖、水音が轟く豪快な滝など、世代を問わずに楽しめる景勝地がたくさんある町です。ぜひ一度足を運んでみてください!
■宮城蔵王エリアの温泉に浸かりにいこう!
七ヶ宿町に接する白石市、蔵王町には温泉地があり、宿泊を検討している方にオススメです。
湯治場とした栄えた温泉地、山間にひっそりと佇む一軒宿の温泉、奥州の薬湯と呼ばれ古から続く温泉など、さまざまな温泉を楽しむことができます。
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