① 千年以上の歴史をもつ神社

鹽竈神社の扁額
鹽竈神社の創建年代は不明です。しかし平安時代初期に編纂された『弘仁式(こうにんしき)』には、鹽竈神を祀る料として稲1万束をあてる、といった内容が記されており、すでに中央の朝廷に認知されるほど、権威ある神社だったと考えられています。

② 陸奥国を守る総鎮守

鹽竈神社 参道入口

日本に誕生した最初の政権、大和朝廷。4~5世紀にかけて九州から関東地方までを支配し、7世紀には東北地方にも大和朝廷の力が及ぶようになりました。

やがて現在の宮城県、福島県、山形県の一部の地域が「陸奥国(むつのくに)」と呼ばれるようになり、多賀城(現在の宮城県多賀城市)に国府が置かれます。

多賀城跡 政庁

▲日本三大史跡の一つ「多賀城跡」

国府とは、大和朝廷から派遣された国司らが政務や儀式を行った、その地域における政治の中心地。現在の都道府県庁のような施設といえます。

 

鹽竈神社は、多賀城からみて鬼門(北東の方角)に位置することから、総鎮守として陸奥国を守るために建てられたのではないか、と考えられています。

③ 仙台藩歴代の藩主が、大神主を務めた

伊達綱村 石碑

平泉の黄金文化を築いた奥州藤原氏をはじめ、武家による崇拝を集めた鹽竈神社。とくに仙台藩藩主・伊達家は厚い崇敬を寄せたといわれ、伊達政宗以降の歴代藩主は、自ら祭事を司る大神主を務めていました。

鹽竈神社 拝殿

現在の社殿は、4代藩主・伊達綱村(つなむら)公が1695年(元禄8)に建て替え・修復をはじめ、1704年(宝永元年)5代藩主・吉村公の治世に完成したものだそうです。

また、江戸時代以前は判然としなかった御祭神も、綱村公が名だたる学者を集めて研究させ、現在の三神としました。

 

\神社好きの方にオススメ/

日本全国ゆるゆる神社の旅

発売日:2010年10月
著者/編集:すずきさちこ
出版社:サンクチュアリ出版
ページ数: 190p

「鹽竈神社」のご利益

鹽竈神社 参拝する人々

御祭神の塩土老翁神は、海の神、塩の神とされています。一方・武甕槌神と経津主神は、国土平定の神とされ、武を司る神と伝えられています。
このことから海上安全武運長久、また海が産みに生じることから安産守護延命長寿、道案内を無事果たしたことから交通安全必勝・成功などご利益があると伝えられています。

「鹽竈神社」4つの見どころ

江戸時代に完成し、300年以上の時を重ねている鹽竈神社の社殿。国の重要文化財に指定されており、鮮やか朱色が映える総漆塗の社殿は見どころの1つです。

 

ここからは、鹽竈神社の社殿以外の見どころを4つ紹介します。

① 延喜式名神大社「志波彦神社」

志波彦神社

鹽竈神社の境内に鎮座する「志波彦神社(しわひこじんじゃ)」。こちらは「延喜式」の神名帳に記載されている2861社の中でも、わずか225社しかない「名神大社」です。

 

農耕守護殖産(産業を豊かにする)、国土開発のご利益があると伝えられています。

 

御祭神

志波彦大神(しわひこおおみかみ)

② 松島湾をのぞむ絶景

鹽竈神社の境内からみる松島湾

「鹽竈神社博物館」付近は、日本三景・松島湾をのぞめるビュースポット。島の形までくっきり見えます。

春は桜が咲き、緑の松と桜のピンク、松島湾の青と、鮮やかなコントラストの絶景を拝めます。

③ 見つけにくい隠れスポット「いぼ神様」

イボ取り神社

出典:PIXTA

鹽竈神社の石垣と志波彦神社の間にあり、見落としやすい穴場。横たわるように生えている樫の木は樹齢400年ほどで、その根元に小さな池ができています。

その池の水を割りばしですくい、「いぼ」につけるとポロリと取れるといわれています。

 

もし「いぼ」が取れたら、根元の近くにある賽銭箱の中に、割りばしを倍返しで奉納するのか習わし。

④ 松尾芭蕉も感動した「文治の燈籠」

鹽竈神社 文治の燈籠

「文治の燈籠(とうろう)」は、武甕槌神と経津主神を祀る左右宮拝殿前にあります。1187年(文治3)奥州藤原氏3代当主・藤原 秀衡(ふじわら の ひでひら)の3男、藤原 忠衡(ふじわら の ただひら)によって寄進されものです。

 

忠衡公は、父の遺言を守り、最期まで源義経を擁護する立場を固持した人物。結果、兄の藤原泰衡(ふじわら の やすひら)に討たれ、非業の死を遂げました。

 

江戸時代の俳人・松尾芭蕉は、元禄2年5月9日の朝、鹽竈神社を参拝。「文治の燈籠」を対面し、感動した気持ちを『おくのほそ道』で記しています。

文治の燈籠

前に古き宝燈(ほうとう)あり。鉄かねの扉の面おもてに、「文治三年 和泉三郎(藤原 忠衡のこと)寄進」とあり。 五百年来の俤(おもかげ)、今目の前に浮かびて、そぞろ珍し。かれは勇義忠孝の士なり。

松尾芭蕉『おくのほそ道』より

「鹽竈神社」のアクセスと3つの参道

鹽竈神社には3つの参道があります。それぞれの参道口と、駅からのアクセスを紹介。

① 松尾芭蕉も驚いた「表参道(表坂)」

鹽竈神社 石段

鹽竈神社の表参道は、202段ある石段が特長。男坂と呼ばれ、「石の階九仞に重なり……(石段が高い)」と、松尾芭蕉も『おくのほそ道』で記しています。

上りきるとパワーや運気がみなぎる、といわれています。

 

鹽竈神社に近く、階段を上りきると御祭神の社殿がみえてきます。

鹽竈神社 表参道

【表参道までのアクセス】

JR仙石線「本塩釜駅」より徒歩約15分

② ゆるやかな「東参道(裏坂」)」

鹽竈神社 表参道

「東参道」は、表参道の入口がある鹽竈海道沿いにあり、2つの入口は徒歩5分ほどの距離で離れています。

急な石段はなく、境内までは緩やかな階段が続きます。

 

志波彦神社に近く、鹽竈神社とは少し離れています。

鹽竈神社 石段

【表参道までのアクセス】

JR仙石線「本塩釜駅」より徒歩約7分

③神聖な参道「七曲り坂」

鹽竈神社 七曲り坂

七曲り坂(ななまがりさか)は鹽竈神社最古の参道です。主祭神の塩土老翁神が通った道とされています。

表参道、東参道とは違い、未舗装の山道です。ゆるやかな登り坂ですが、岩や木の根が剥き出しなっており、履きなれた靴がオススメ。

 

坂を上りきると、鹽竈神社と志波彦神社の中間あたりに出ます。

鹽竈神社 鳥居

【表参道までのアクセス】

JR仙石線「本塩釜駅」より徒歩約10分

鹽竈神社の御朱印・お守り

鹽竈神社 御朱印受付

鹽竈神社の方に、御朱印専用の窓口があります。

< 前のページ 2/3 次のページ >

関連するおすすめ記事

松島・塩竃に関するトピック

松島・塩竃 × 観光スポットもっと見る >
松島・塩竃 × 温泉・宿泊もっと見る >
松島・塩竃 × グルメ・お土産もっと見る >
松島・塩竃 × 歴史・人物もっと見る >
松島・塩竃 × イベント・祭事もっと見る >
松島・塩竃 × 体験・レジャーもっと見る >
松島・塩竃 × ライフ・生活もっと見る >