「定義如来 西方寺」へ行ってきた!見どころや名物グルメを紹介

2020/04/06 更新

仙台からバスでおよそ70分、仙台の奥座敷とも呼ばれる山間部に「定義如来 西方寺」はあります。親しみを込めて定義さんと呼ばれ、地元民をはじめ全国から多くの参拝客が訪れます。今回はそんな西方寺を取材、見どころや名物グルメなどをご紹介します!

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平家の落人伝説が残る「定義如来 西方寺」

仙台市 大倉ダム

出典:PIXTA(大倉ダム)

今回ご紹介する「定義如来 西方寺(じょうげにょらい さいほうじ)」は、仙台市街から山形方面へ車で約60分(バスで約80分)。ビルや近代的な建物が並ぶ駅前とはうって変わり、緑豊かなのどかな田舎風景が車窓に広がります。

 

途中通過する「大倉ダム」は、ダブルアーチ式という全国に2ヶ所しかない珍しい形式をしたダムで、マニアにはたまらないスポットだそう。西方寺は大倉ダムに注ぐ大倉川の上流、奥深い山の中にあります。

定義如来西方寺の境内

西方寺は古くから庶民に親しまれてきたお寺で、正式名称で呼ばれることは稀。地元民からは「定義(じょうぎ・じょうげ)さん」と呼ばれています。

”平家の落人”が辿り着いた、最後の地

西方寺 大本堂

西方寺のご本尊は、”阿弥陀如来様のお掛け軸”。平安時代末期に武将・平重盛公(平清盛の嫡男)の祈願によって日本にもたらされた、由緒正しい秘仏です。

 

なぜ阿弥陀如来様のお掛け軸が西方寺にあるのか? それは西方寺の起源に大きく関わっています。

西方寺境内にある天皇塚と橋

~西方寺の起源~

今からおよそ800年前、1185年(元暦2年=寿永4年)に起こった「壇ノ浦(だんのうら)の戦い」で、源氏に敗れた平家。

 

平家の重臣であった平貞能公(たいらのさだよし)は、主の平重盛公から託された”阿弥陀如来のお掛け軸”を守りながら、源氏の追討から逃れるために各地を転々とし、現在の西方寺が建つ地へたどり着きました。

 

貞能公は最後の地とし、名を定義(じょうぎ)と改め隠れ住みます。そして建久9年(1198)、貞能公は60年の生涯を閉じました。貞能公の遺言で、従臣らは墓上に小さなお堂を建て阿弥陀如来を祀ったのが西方寺の起源とされています。

定義如来 西方寺の見どころを紹介!

西方寺 境内マップ

境内はこんな感じになっています。今回はマップ左にある「山門」からスタート!

見どころ① 立派な山門がお出迎え!

定義如来西方寺 山門

バス停を降り、土産屋や食事処が並ぶ通りを真っすぐ歩いていくこと約6分、写真のような立派な山門が現れます。

山門 金剛力士像

西方寺の入り口である山門です。両脇には、勇ましい顔をした金剛力士像がお出迎え!

見どころ② 平貞能公が眠る「御廟貞能堂」

西方寺 境内

山門をくぐると境内にはいります。こぢんまりしており、親しみやすい雰囲気がありますね。

貞義堂

山門から正面に見えるのが、冒頭でご紹介した平貞能公のお墓の上に建つ御廟「貞能堂(さだよしどう)」です。まずはこちらで参拝。

 

貞能堂の左手前には、お守りの授け所や御朱印の受付所(貞能堂のご朱印)があります。

西方寺 縁結び お守り

お守りの授け所で手に入る「ご縁結び」の絵馬。

西方寺 縁結びの絵馬かけ

貞能堂の裏手にある山沿いに、縁結び専用の絵馬かけがあります。

見どころ③ 良縁のパワースポット!縁結びのご神木

西方寺 縁結びのご神木

縁結び専用の絵馬掛け近くには、”縁結びの御神木”として参拝者が後を絶たない「連理のケ欅」が立っています。

 

1本のようにみえますが、もとは2本の欅(けやき)の木。成長するにつれて1本の木のように結ばれたことから「連理の欅」という名がつけられました。

見どころ④ 安徳天皇に遺品を祀る「天皇塚」

西方寺 天皇塚

欅の裏側には「天皇塚」があります。平貞能公が守り続けてこられた安徳天皇(あんとくてんのう)の遺品を埋め、冥福を祈ったと伝えられている塚です。

西方寺 天皇塚

日本で初めて武家政権を打ち立てた平清盛、その娘である徳子を母に持つ安徳天皇。わずか1歳4ヶ月で即位しましたが壇ノ浦の戦いで平氏が敗れ、6歳4ヶ月という短い生涯を閉じました。

 

そんな天皇塚の上に植えられたのが2本の欅の木だといわれています。その2本の欅の木が、後に1本の欅の木として成長したことから「連理の欅」と呼ばれ、”縁結びの御神木”として参拝者が大勢お参りに来られています。

西方寺 駐車場

天皇塚を参拝したあとは、参道を下り大本堂へ向かいます。

西方寺 長命水

橋の手前には、年中枯れることがない「長命水」があります。冷たくて美味しかったです。

見どころ⑤ 勝負必勝に「将軍地蔵」

西方寺 勝軍地蔵

こちらは「勝軍地蔵」と呼ばれているお地蔵様。貞能堂の裏側に安置されています。勝負事の前に、必勝祈願に参拝される方が多いそう。たしかに負ける気がしない名前ですね!

見どころ⑥ 一生に一度の願いが叶う「大本堂」へ!

西方寺 看板

勝軍地蔵のすぐ近くに、「新本堂」と書かれた標識があります。この新本堂は、大本堂を指します。

大本堂へ続く道

標識の差す方には、整備された道が真っすぐ伸びています。この道の左手に「大本堂」があります。

西方寺 大本堂 入口

徒歩1分くらいでしょうか、すぐ着きました。写真ではわかりづらいですが、かなり広いです。正面が大本堂で、右手には寺務所があります。また入口付近にはブランコも設置されていました。

西方寺 大本堂

大本堂にはご本尊である定義阿弥陀如来が祀られており、ここで毎日ご祈祷が行われています。ご祈祷をしない場合でも、中に入って見学できます。

 

ご祈祷では、住所、名前、願い事を唱えていただき、ご本尊定義阿弥陀如来に自身の願い事を祈ります。祈祷後には証として、願意と名前が入れられたお札とお守りをいただけますよ。

大本堂と祈祷時間

ご祈祷は当日予約OK。希望する場合は祈祷時間の15分前までに、寺務所へ受付を済ましてください。詳細はこちら。

西方寺 社務所

寺務所には、大本堂のご朱印も受け付けているほか、お守り授け所もあります。

 

また1階には授乳室、2階にはキッズスペースもあるので、小さなお子さんを連れても参拝しやすい環境が整っています。

見どころ⑦ 平和のシンボル「五重塔」へ!

五重塔 裏参道

大本堂を後にし、再び道路に戻ります。真っすぐ進むと大通りに出て、正面には「五重塔 裏参道」と書かれた看板が見えます。五重塔の裏側に出る道です。

 

裏参道の入口から右に進むと、もう1つの出入口があります。こちらが五重塔の正面に出る道です(筆者は知らずに裏参道から行きました)。

五重塔へと続く森の道

森の中を歩くこと2~3分。ぱっと開けた場所にたどり着きます。そして目の前には……。

西方寺 五重塔

立派な五重塔が堂々とした姿で立っていました(写真は正面から撮影しています)。

西方寺 五重塔

五重塔は、平貞能公のご供養と人類の恒久平和を祈念するシンボルとして建立されたもの。

 

仙台からバスで1時間15分。大本堂もそうですが、山間部にこんな立派な塔があることに衝撃を受けました。

見どころ⑧ ちょっと一息、お抹茶をいただく

五重塔 茶室

五重塔のある庭園内には、お抹茶処「茶席 やすらぎ」があります。ここは五重塔の御朱印授かり所にもなっています。

 

通年ある温抹茶に加え、夏季には千菓子と冷抹茶とミルク抹茶、冬季には温ミルク抹茶が楽しめるようです。

冷抹茶と千菓子

訪れたのは8月中旬。受付で冷抹茶を注文し、クーラーの効いた涼しい茶室へ入ります。

 

席に座っていると、可愛らしい千菓子と透明な器に入った冷抹茶が運ばれてきました。よく見てみると、抹茶に浮かぶ氷がお花の形をしています。インスタ映えです。

 

抹茶の深い渋みを感じつつ、千菓子のほどよい甘さが絶妙にマッチ。お腹も心も、ホッと一息つける場所でした。

【営業時間】

10:00~15:00(月・金・土・日・祝日)

※冬期間(12月~3月)の営業は問合せてください。

見どころ⑨ 定義さんの歴史を知れる「展示室・玉手箱」

西方寺 展示室 玉手箱

お抹茶処の左隣には、展示室「玉手箱」があります。ご本尊である定義如来の歴史をはじめ、定義に暮らす人々の慣習が紹介されていたり、面白い仕掛け式で童歌を聞けたりと、なかなか興味深い展示室でした。

西方寺 展示室 内部

【開館時間】9:00~15:00

【入館料】無料

【休館日】毎週水曜日(休日の場合は翌日)

西方寺の御朱印は全3種類!

御朱印 西方寺

西方寺の御朱印は「五重塔」「御廟・貞能堂」「大本堂」の3種類。授かり所もそれぞれに応じた場所にあります。

 

・「五重塔」のご朱印……五重塔園内にある「御廟・貞能堂」「大本堂」の3か所になります。

定義と言えばこれ!2つの名物グルメ

名物その① 肉厚がスゴイ!ジューシィな「三角あぶらあげ」

三角定義のあぶらあげ

参拝した後は、老舗豆腐専門店「定義(じょうぎ)とうふ店」へ。ここでは名物「三角定義油揚げ」をいただけます。

油揚げ 断面

厚さは3センチくらいと、かなりボリューミィー! 外はカリッとジューシィ(揚げたての唐揚げぐらい)、中はギュッと身が詰まっている肉厚感。

 

お好みで、醤油や七味をかけましょう。

名物その② 香ばしく、甘じょっぱい「やきめし(味噌おにぎり)」

定義名物 焼きめし

こちらも名物、清水館の「焼きめし(味噌おにぎり)」です。醤油の甘く香ばしい匂いが食欲を無限にそそります。

 

コンビニで売られているおにぎりより大きいですが(1.5個分くらい)、余裕でぺろりといただけます。

三角あぶら揚げとおにぎりだけで、十分なお昼ご飯になりました。ほとんどの店舗に食事席があったので、ランチにおすすめです。

【バス利用】仙台駅からのアクセス方法

極楽山 西方寺

”定義さん”までは、車もしくはバス利用で向います。

<車>

詳細はこちらをご確認ください。

<電車>

仙台駅 バスターミナル

仙台駅西口・バスターミナル10番より、仙台市営バス「定義行き」へ乗車します。片道1,140円(9月5日現在)。

 

※JR・地下鉄・バス・仙台空港鉄道、阿武隈急行のフリーエリア内が2日間乗り放題の「仙台まるごとパス」が利用できます。

定義 バス停

その後、終点「定義」で下車。1時間15分ほどの長いバス旅になるので、注意してください!

西方寺までの道のり

バス停前に分岐点があります。左は商店街や山門へ続く道、真っすぐ進むとご本堂、五重塔へたどり着きます。

 

仙台市営バスの時刻表はこちら

※1時間に1本しかバスがないので、要注意! バス停には「定規交流センター」という待合室や、綺麗なトイレも完備されているので安心です。

気兼ねなく参拝できる「定義さん」

西方寺 一日一句

神社やお寺に対して、近寄りがたく格式の高いイメージを持っていた筆者でしたが、西方寺はその正反対。親しみやすい雰囲気で、気兼ねなくお参りできる……そんな場所でした。

 

次回は「ちょっと”定義さん”の所行ってくるね!」と言ってから、お参りにいこうと思います。

今回取材させていただいたのは「定義如来 西方寺(極楽山)」

住所:仙台市青葉区大倉字上下1
一般参拝:7:00~16:30
祈祷受付:8:00~15:30(日曜・祝日7:30~15:30)※冬期は変更あり

拝観料:無料

駐車場:有り(無料・約300台)

公式HPはこちら

 

 

西方寺 五重塔
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編集部員 M
編集部員 M

GOGO MIYAGI!記事執筆担当。東北の魅力にハマり、自腹で宮城県に通う日々が続く。ペーパードライバーなので、旅は徒歩・バス・電車が中心。現地のリアルな観光レポートをお届けします!