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仙台港にある「仙台うみの杜水族館」。かつて松島にあったマリンピア松島水族館の後継館として2015年にオープンしました。
『海と人、水と人との、新しい「つながり」をうみだす水族館』というコンセプトで、日本の海と世界の海に住む生きものたちを分けて展示し、人の暮らしとのつながりも紹介しながら、海について楽しく学ぶことができる水族館です。イルカやアシカのショーなどもあり見ごたえたっぷり。仙台の人気の観光地です!
今回は仙台うみの杜水族館に行った様子をレポートします。
「仙台うみの杜水族館」3つの見どころポイント
東北が誇る世界三大漁場・三陸の海を再現した水槽
まずは肝心のアクセスから紹介します。
仙台うみの杜水族館へのアクセス
仙台うみの杜水族館への交通手段で最もおすすめなのは車です。
東北自動車道「仙台港」ICから車で5分と近く、水族館には無料駐車場も800台完備されているので便利!
とはいえ、遠方からの観光の場合は、車がない場合もあるでしょう。その場合は電車でも行くことができます。
仙台駅から JR仙石線「石巻」駅行きに乗車して約20分ほどの「中野栄」駅が最寄り駅です。中野栄駅からは宮城交通バス(ミヤコーバス)の「仙台うみの杜水族館線」に乗車すると便利!
夏季には増便もありますが、中野栄駅発は15:45、水族館発は16:00が最終なので注意! 駅から水族館までは徒歩で25分ほどかかります。
バスを利用したい場合は事前に公式HPから時刻表を確認しましょう。
入口でチケットを購入
仙台うみの杜水族館の入口に着くと右手にチケット販売所があります。有人の受付と券売機がありますが、どちらでも購入できます。
学割や期間限定のペアチケットなど各種お得なチケットがあるので、購入前に公式HPをチェックしておくのがおすすめ!
ウェブでは、直接入館できる前売り券も販売しているので、チケット購入に並びたくない方は事前に購入するのがいいでしょう。
「じゃらん」でチケットを予約する
ウェルカムフォトを撮影するのがおすすめ!
中に入るとまずあるのが広々としたウェルカムホール。
展示の入口には、オリジナルのフレームがついた写真を撮ってもらえるウェルカムフォトスペースがありました。
写真は1,300円で購入できますが、購入しなくても1組1枚フォトカードを無料でもらえるので、記念に撮影してもらうのがおすすめ!
さまざまな目線から日本の海を紹介「日本のうみ -東北のうみ-」
1階の展示は「日本のうみ -東北のうみ-」。日本の海の光景や個性的な生きもの、意外な表情を展示し、新たな魅力を再発見できる展示です。
マボヤのもり
入ってすぐ現れるのは「マボヤのもり」です。
マボヤとは、宮城の特産であるホヤの一種で、トゲトゲした形状から「海のパイナップル」とも称されています。
宮城県はマボヤの水揚げ量日本一を誇ります。
ここでは、そんなマボヤの養殖の様子を再現した水槽が頭上に広がります。
日の光が差し、まるで海の中にいるかのような美しい水槽です。
よく見ると、サメや小魚も。マボヤと同じくプランクトンを食べる魚なのだそう。
いのちきらめく うみ
奥に進むと、うみの杜水族館の目玉となる展示「いのちきらめく うみ」が広がります。
幅14m、水深7.5mの仕切りのない巨大な水槽は、屋根のない構造になっているため太陽の光がそのまま降りそそぎ、生き物本来の色鮮やかな姿を観察できます。
ここは世界三大漁場、三陸の海を再現しており、ホシエイ、マサバ、ヒラメ、ホシザメなどが泳いでいます。
また、1日3回、2万5,000尾のマイワシが群れを成して泳ぐ躍動感のあるショーも開催されているので必見です。
親潮 冷たいうみ
次は「親潮 冷たいうみ」。北三陸の冷たい海に生きるミズダコやシロザケなどの生きものたちを展示しています。
こちらはタカアシガニ。世界最大のカニの仲間で、オスはハサミ脚を広げると3mを超えるそう!
彩り 海藻のうみ
次は「彩り 海藻のうみ」。三陸は暖かい海の海藻と、冷たい海の海藻が生息する独自の環境で、これらの海藻をエサとするウニやアワビ、そしてその恩恵を受ける東北沿岸部の人々の「海の営み」を紹介しています。
岩手県久慈市にある「めおと岩」を再現したパネルや、なりきり漁師体験のできるフォトスポット、採集する海女の服や漁具の展示も。
2013年のNHKの朝の連続テレビ小説、『あまちゃん』を彷彿させますね!
大漁 宝のうみ
次は「大漁 宝のうみ」。三陸海岸の沖合に広がる海は季節を問わずたくさんの魚が来遊する宝の海で、漁獲される種類・数ともに多く、世界三大漁場のひとつにもなるほど。ここにはギンザケやキントキダイなどが展示されています。
左手には県内各地の水産関係者と連携し、活気ある市場と豊かな水揚げ風景を展示した「うみの杜漁港」が。
2022年のお正月期間だったので、神社を模した展示と、寅年にちなんでトラザメの展示が行われていました。下の「寅」の字は元旦にアシカの仲間であるオタリアが書いたものだそう! 達筆です。
また全16種の動物と運勢が記載された「うおみくじ」も! 動物の絵はスタッフが描いたそうです。
内湾 恵みのうみ
三陸のリアス式海岸は、さまざまな水産物が養殖されています。
ここに展示されているのはなんと牡蠣! 牡蠣の養殖の様子を間近で見られる水族館はなかなかないのではないでしょうか? 養殖のいかだから垂下されるカキが魚たちの隠れ家にもなり、豊かな生態系を作っているそう。
またここにいるマアナゴは、狭い筒にぎゅうぎゅうに詰まっており、おもしろいので必見です!
1月中旬~2月には節分にちなみ、「アナゴの恵方巻水槽」に変わり、人気の展示となっています。
アマモ うみの揺りかご
アマモとは海にはえる海草(うみくさ)の一種で、産卵の場や小さな魚の隠れ場所になるだけでなく、水をきれいにしたり海中の酸素を補給するなど、海の環境を守っています。
ここではアマモ場と小さな生き物たちの生態系を再現するとともに、環境の変化によって減少するアマモを守る活動も紹介されています。
干潟 育むうみ
川から豊富な栄養が流れ込み、小さな生きものがたくさん集まる干潟。ここでは干潟の生き物を観察することができます。
よく見てみると岩場には小さなカニが! 人の気配を察して見え隠れしていました。
また、トンネルをくぐると水槽の穴に入って干潟を覗くことができるので、小さな子どももアスレチック感覚で楽しむことができます。
深海 未知のうみ
干潟の後ろには、日本の深海をテーマにダイオウグソクムシなど水深200m以深に住む生きものを展示した「深海ラボ」が。
こちらは2021年にリニューアルした展示で、深海の謎を考えられる研究室風になっています。
うみの杜ラボ
うみの杜ラボではシナイモツゴやゼニタナゴ、トウホクサンショウウオをはじめとする地域の希少生物の繁殖に取り組んでおり、情報発信を行う場所となっています。
広瀬川 東北の山・里・川
屋外に出ると、仙台市内を流れる広瀬川の環境を再現した水槽があります。
ここにはたくさんのコイやウグイ、オイカワ、アユなどが展示されています。
また、魚だけでなく「ちいさなリスのくに」という小屋にいる二ホンリスも見ることができます!
時間帯によっては寝ていることもあるようですが、1匹だけ見つけることができました。運が良ければ頭上のトンネルを通るリスを間近で観察できるかもしれません!
ここで「日本のうみ -東北のうみ-」の展示はおわりです。
うみの杜スタジアムでイルカ・アシカ・バードのショーを見よう
1階の展示を抜けて階段を上がると約1,000人を収容できる大きなスタンドが現れます!
こちらのうみの杜スタジアムでは、STADIUM LIVE」を1日に3~4回開催しており、生きものたちの迫力のパフォーマンスを見ることができます。
まずはアシカの登場。拍手したり、くるくる回ったり、人間のような動きが可愛いです。
お正月限定のパフォーマンスとして、だるま落としをしたり、鏡餅に見立てたボールを上手に運んだりしていました。
そしてなんと鏡餅の上に乗る橙(だいだい)を運ぶのはルリコンゴウインコ! 鳥が登場するショーはあまりないのではないでしょうか。
鮮やかな羽を広げスタジアムを旋回する姿も印象的でした。
そしてお待ちかねのイルカたちの登場! トレーナーさんの掲げた棒を飛び越えたり、頭上のボールに向かって勢いよくジャンプしたり、大きな水しぶきも上がって迫力満点です!
お正月らしい音楽に合わせてトレーナーさんとの息の合ったパフォーマンスを披露していました。季節によって違ったパフォーマンスを見ることができるのも魅力の一つ。必見のイベントです!
軽飲食店・グッズ売店で休憩
スタジアムの左手にはお土産や軽食を販売するお店もあるので、休憩が可能です。
軽食は、ポテトやクレープ、サメ肉を使用したシャークナゲットなどを販売していました。
また、ここにあったのが「ハズレなし シュモクザメくじ」。特等~4等までがありますが、当たるのはすべてがシュモクザメのぬいぐるみ!
サイズ違いで必ずシュモクザメが当たるので、シュモクザメ好きなマニアックな方におすすめ!
館内には他にもカワウソくじやホワイトタイガーくじもありました。
かわいい生きものがたくさん!「海獣広場」
ショップから進むと海獣広場があります。ここにはかわいい生きものたちがたくさん!
オタリアやゴマフアザラシが水の中を楽しそうに泳いでいました。
オウサマペンギン、フンボルトペンギン、ケープペンギンなどたくさんのペンギンも間近で見ることができます。
また、1日1~2回、オタリアが水槽を出て目の前で行うパフォーマンスやペンギンのパレードも行われます。
終了後は一緒に記念撮影も可能!(写真は1枚1,000円)
世界各地の生きものたちを地域ごとに展示「世界のうみ」
2階のメインの展示は「世界のうみ」。ここでは、世界各地の生きものたちを地域ごとに展示しています。
オセアニア
世界最大のさんご礁、グレートバリアリーフの色鮮やかで美しい魚たちを展示しています。
こちらはクマノミとナンヨウハギ。映画『ファインディング・ニモ』の世界のようです。
ヨーロッパ
世界で唯一淡水のみに生息するアザラシ、バイカルアザラシや、キャビアで有名なチョウザメなどを展示しています。2頭のバイカルアザラシが仲良くたわむれていました。
アフリカ
アフリカの魚だけでなく、カエルなどの両生類、は虫類まで幅広く展示しています。
ツメナシカワウソがいる水槽なのですが、この時は見当たりませんでした……。
アメリカ
白黒の体色のイロワケイルカ、ネオンテトラの群れなど、アメリカに住む生きものを展示しています。
イロワケイルカは白黒模様から、パンダイルカとも呼ばれるそう。
またアマゾンコーナーにはワニの一種、ブラジルカイマンなども! 水面から顔を出してじっとしています。
アジア
アオウミガメや、人気のチンアナゴなど、アジア各地域に住む生きものを展示しています。
こちらはアオウミガメ。大きいです!
黒い水玉模様がチンアナゴ、白とオレンジの縞模様がニシキアナゴなのだそう。砂から出てゆらゆら揺れる様子が可愛いです。
ここで、世界のうみの展示はおわりです。
6基のクラゲ水槽が癒しをあたえてくれる「クラゲのいやし」
丸い水槽に、季節に合わせたクラゲを展示しています。
ふわふわと漂うクラゲは癒しそのもの。ずっと見ていられる美しさです。
県内産の食材を使ったメニューが豊なフードコート
コミュニケーションウォールを抜けて階段を下りた1階には、広いフードコートがあります!
横の壁には大きな水槽があり、かわいいゴマフアザラシを眺めながら飲食をすることができます。
この日は時間がなく食べられなかったのですが、サメ肉を使った「杜のふかフカ丼」、「牛タンカレー」など、三陸の海の幸をはじめ県内産食材を使ったメニューが豊富!
子ども向けのかわいいメニューやスイーツも取り揃えています。また、子どもが遊べるキッズスペースもありました。
\もっと水族館が好きになる!/
ミュージアムショップで最後にお土産はいかが?
フードコートの隣のミュージアムショップ「umimori shop」では、うみの杜水族館オリジナルキャラクターのモーリーのグッズやお菓子など、お土産を豊富に取り揃えています。
三陸の海の幸を詰め込んだ缶詰や調味料なども!
ぬいぐるみもたくさん。お気に入りの生きものを連れて帰ってあげてくださいね!
【仙台うみの杜水族館の基本情報】
住所:
宮城県仙台市宮城野区中野4‐6
営業時間:
11月4日~2022年3月18日
10:00~17:00(最終入館16:30)
料金:
大人(18歳以上) 2,200円
中・高校生(12~18歳) 1,600円
小学生(6~12歳) 1,100円
幼児(4歳~未就学児) 600円
シニア(65歳以上) 1,600円
定休日:
なし
アクセス:
【クルマの場合】
東北道「仙台港」ICより約5分
【公共交通の場合】
JR仙石線「石巻」駅行き乗車-「中野栄」駅下車、宮城交通バス「仙台うみの杜水族館線」乗車-「仙台うみの杜水族館」バス停下車、徒歩すぐ
駐車場:
【普通車】
800台/無料
問合わせ:
022-355-2222
海と人の「つながり」を感られる仙台うみの杜水族館
これで仙台うみの杜水族館のレポートはおわりです。いかがでしたか?
仙台うみの杜水族館は魚について学べるだけでなく、自然環境や沿岸部に住む人々の暮らしにも目を向けられるような展示がたくさんあります。水族館のコンセプトにもあるように、海との「つながり」を楽しく体感できる水族館でした。今回紹介したのは一部なので、ぜひ仙台観光の際は足を運んでみてください!
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