蔵王の紅葉ベストシーズンは9月下旬~10月下旬
今回ご紹介する紅葉スポットは、蔵王連峰を中心とする周辺エリア。
※標高が高く昼夜で寒暖差があるため、色濃く鮮やかに色づいた美しい紅葉がみられます。
※夜の気温が高いと、昼間つくった糖分を使って活動するため、鮮やかな色に染まりにくい。一般的に朝の気温が5℃以下の日が続くと、美しい紅葉がみられる。
色づきはじめ・見頃はいつ?
蔵王連峰の【山頂付近(御釜・蔵王エコーラインなど)】と【麓(蔵王中央高原など)】では、気温差もあるため色づく時期・見頃が異なります。
▼色づきはじめ
【山頂付近】…9月下旬
【麓】…10月中旬
▼見ごろ
【山頂付近】…9月下旬~10月上旬頃
【麓】…10月中旬~10月下旬頃
見納めはいつ?
気温が低い場所、つまり蔵王連峰の山頂付近から紅葉がはじまり、徐々に標高の低い麓へと広がっていきます。ですから見納めがくるのも、山頂付近が早いです。
【山頂付近】10月中旬~10月下旬頃
【麓】10月中旬~10月下旬頃
※紅葉の色づき状況は日々変わってきます。現在の色づき状況などは、問い合わせ先までご確認の上お出掛けください。
紅葉の王道名所「蔵王エコーライン」と「御釜」
蔵王エリアの紅葉名所として外せない「蔵王エコーライン」。宮城県と山形県を結ぶ道路であり、御釜へ行くのに必ず通る道です。
進むたびに標高がグングンと上がっていき、車窓からみえる景色も変わっていく。晩夏の気配が残る緑から、赤、黄、橙といった錦秋へと染まっていく……。そんな景色の変化をみられるのも、蔵王エコーラインの醍醐味。カーブの多い道路なので、車酔いをする方は酔い止め持参しておくと安心ですよ。
御釜を観光するなら「リフト」を利用するのも手!
エメラルドグリーンの火口湖、「御釜(おかま)」。日の光が入る角度によって湖面の色が変化することから、”五色沼”とも呼ばれています。宮城を代表する景勝地であり、紅葉シーズン中は御釜観光とドライブをセットで訪れる人も多く、道路の渋滞を避けられません。
御釜も観光する際は、蔵王ハイラインではなくエコーライン沿い(山形県側)にある「蔵王刈田リフト」を利用するのもオススメです(詳しくは次項でご紹介します)。
御釜は有名な観光地なだけあり、駐車場が近付くに連れ渋滞してましたので、行かれる方はご注意を。(出典:じゃらん)
ドライブしながら見に行きました。御釜を見に行く車や紅葉を見る車でかなり混雑します。本当に紅葉が綺麗で癒されました。(出典:じゃらん)
蔵王(宮城側)のオススメ紅葉名所4選
続いては蔵王エコーライン以外の紅葉名所をみていきましょう! まずは宮城県側の蔵王エリアです。
① 大黒天駐車場・賽の磧(さいのかわら)・刈田岳線登山コース
蔵王エコーライン沿い、標高1,432m地点にある「大黒天(だいこくてん)」。景色がみえるのは、駐車場から道路を挟んだ向かい側。石造りの大黒天様を祀っていることから、その名がつきました。
また大黒天には、御釜のみえる「刈田山山頂(標高1,758m)」へと続く登山道「賽の磧(さいのかわら)・刈田岳線登山コース」の入口があります(片道約60分/約1.8km)。トレッキング装備などを準備したうえで、紅葉トレッキングを楽しみましょう。
駐車場:有り/無料
トイレ:なし
お問い合わせ:0224-34-2725(蔵王町観光案内所)
② 駒草平(こまくさだいら)展望台
名称通り、6月中旬~7月にかけて咲く高山植物の女王コマクサの群生地。断崖絶壁に立つ展望台からは、「不帰の滝」や蔵王連峰の奥羽山脈の山並みを望めます。
火山岩が突出した荒々しい岩肌を、紅葉した低木が覆う光景は火山地帯ならではの絶景です。
駐車場:有り/無料
トイレ:あり
お問い合わせ:0224-34-2725(蔵王町観光案内所)
③ 滝見台(三階の滝・地蔵滝・不動の滝)
滝見台は日本の滝百選の一つ「三階の滝(さんかい)」と「地蔵滝(じぞうたき)」「不動滝(ふどうたき)」を望める絶景のビュースポット。滝の周囲を紅葉した木々が覆い、まるで絵本の世界のような美しい景観を望めます。
駐車場:有り/無料
トイレ:なし
お問い合わせ:0224-34-2725(蔵王町観光案内所)
④ 不動滝展望台(蔵王不動尊)
先ほど紹介した滝見台からもみえる「不動滝(ふどうたき)」。より近くで鑑賞するなら、車で1㎞ほど上った先にある「不動滝展望台」へも足を伸ばしてみてください。
不動滝展望の入口には、少し怖いと囁かれている炎を背負った「蔵王不動尊」の彫刻がドンと構えています。
駐車場:有り(入口手前・道路を挟んだ向かい側の2ヶ所)/無料
トイレ:あり(道路を挟んだ向かい側の駐車場にあり)
お問い合わせ:0224-34-2725(蔵王町観光案内所)
■宮城蔵王の温泉でゆっくりしよう!
紅葉狩りを楽しんだ後は、宮城蔵王の温泉はいかがでしょうか?
古から湯治場として栄えた「遠刈田温泉」、蔵王国定公園内に佇む一軒の湯治宿「峩々温泉」、奥州の薬湯と言われる「鎌先温泉」など、温泉地がたくさんあります! ぜひチェックしてみてくださいね。
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蔵王(山形側)のオススメ紅葉名所6選
山形側の麓には「蔵王温泉街」が広がり、日本スキーの”メッカ”とも称される「蔵王温泉スキー場」があることで有名です。蔵王連峰(地蔵山、鳥兜山)に向かって3つのロープウェイ「蔵王ロープウェイ」「蔵王中央ロープウェイ」「蔵王スカイケーブル(冬季のみ営業)」が伸びており、紅葉の空中散歩を楽しめますよ!
① 蔵王刈田リフト
紅葉シーズンは渋滞を避けられない蔵王エコーライン。とくに御釜の駐車場へ続く「蔵王ハイライン」に近づくに連れて、渋滞が発生します。
御釜も一緒に観賞したい!という方は「蔵王刈田リフト」を利用してみるのも手。リフト周辺を紅葉した木々が生い茂り、運転を頑張ってくれたお父さんもじっくり景色を楽しめます。
リフトの乗車時間は約8分。リフト降り場から御釜の観賞ポイントまでは、徒歩5分ほどで到着します。
【蔵王刈田リフトの基本情報】
所在地:
〒999-3113 山形県上山市蔵王坊平高原
営業期間:
4月下旬〜11月上旬
営業時間:
9:00〜16:00
料金:
往復…750円(満6歳以上から有料)
片道…450円
駐車場:
あり/無料/50台(刈田駐車場)
お問い合わせ:
023-679-2311(蔵王ライワールド)
蔵王刈田リフトの詳細ページはこちら
② 御田ノ神園地(おだのかみえんち)
先ほど紹介した刈田リフトに併設している「刈田駐車場」から徒歩5分ほどで着く「御田ノ神園地(おだのかみえんち)」。周遊できるよう木道の遊歩道が整備され、ゆっくり歩いても1時間ほどで回れます。
湿原を覆う草木が黄金色に輝く”草紅葉(くさもみじ)”がみられるほか、熊野岳をはじめとする蔵王連峰の山々も望めるビュースポット。御釜観賞の帰りなどに、ぜひ立ち寄ってみてください。
【御田ノ神園地の基本情報】
所在地:
〒990-2301 山形県上山市蔵王
営業時間:
なし
料金:
無料
駐車場:
あり(刈田駐車場を利用)
③ 蔵王ロープウェイ→いろは沼→地蔵山頂駅
山形蔵王の麓に広がる蔵王温泉街にある「蔵王ロープウェイ」。秋は紅葉、冬はスキー・スノーボード、樹氷観賞を楽しむ観光客で賑わいます。
今回ご紹介するのはロープウェイ+軽いトレッキングを楽しむコース。まずは「蔵王山麓駅」から最大50人ほど乗れるゴンドラに乗り、紅葉を眼下に空中散歩を7分ほど楽しみます。
「樹氷高原駅(標高1,331m)」でゴンドラを降り、「ユートピア第1夏山リフト」に乗り換え約5分。リフト降り場から300mほど歩くと「いろは沼」に到着します。
沼を一周するように木道の遊歩道が整備され、ゆっくり歩いて1時間ぐらいのコ―ス。御田ノ神園地同様に”草紅葉(くさもみじ)”がみられ、秋の湿地帯ならではの景観を楽しめます。
余力があれば蔵王ロープウェイ・山頂線に乗り約10分、終点の「蔵王地蔵山頂駅(標高1,661m)」へ。展望台からは360℃の紅葉パノラマを楽しめます。
「地蔵山」や御釜のある「熊野岳」、「刈田岳」への登山口、冬には胸から下の胴体が雪に埋もれてしまう「蔵王地蔵尊」、「蔵王自然植物園」などがあります。
【蔵王ロープウェイの基本情報】
所在地:
〒990-2301 山形市蔵王温泉229-3
営業時間:
【ロープウェイ(山麓線)】
8:30〜17:00
※天候状況により運転を休止する場合もあり
料金:
【山麓駅→樹氷高原駅まで】
大人(片道)…800円
子ども(片道)…400円
【山麓駅→地蔵山頂駅まで】
大人(片道)…1,500円
子ども(片道)…800円
【夏山リフト】
大人(片道)…800円
子ども(片道)…400円
駐車場:
あり(無料/約200台)
お問い合わせ:
023-694-9518(蔵王ロープウェイ)
④ 蔵王中央ロープウェイ→ドッコ沼
蔵王ロープウェイから徒歩5分ほどの場所にある「蔵王中央ロープウェイ」。蔵王ロープウェイ同様、冬はスキーやスノーボード、樹氷観光で賑わいます。
蔵王ロープウェイと降車する位置が違うため、ゴンドラからみえる景色も違ってきます。両方乗車してみるのもアリ。
「中央ロープウェイ温泉駅」からロープウェイに乗り約7分、「鳥兜(とりかぶと)駅」へ。降り場から15分ほど歩けば「ドッコ沼(標高1,264m)」に着きます。
エメラルドグリーンの美しい湖面が特徴ですが、なぜこの色になっているのかは解明されていません。沼底から湧き出ている水は枯れることがないそう。竜神が棲んでいた伝説も残る、少し不思議なスポットです。
余力があれば「蔵王中央高原散策路」を歩いてみるのもオススメ。アップダウンも少なく観光客も歩きやすいハイキングコースとなっており、深いブナ林にかこまれた「片貝沼」「目玉沼」「うつぼ沼」などの湖沼巡りも楽しめます。
【蔵王中央ロープウェイの基本情報】
所在地:
〒990-2301 山形県山形市蔵王温泉940-1
営業時間:
[4月1日~10月31日]
8:30〜17:00
[11月1日~12月20日]
8:30~16:00
※天候状況により運転を休止する場合もあり
料金:
大人(片道)…800円
子ども(片道)…400円
ペット(片道)…200円
駐車場:
あり(平日無料・土日祝祭日は1台1,000円(普通車)/約100~150台)
お問い合わせ:
023-694-9168(蔵王中央ロープウェイ)
⑤ 蔵王高原坊平(ざおうこうげんぼうだいら)
蔵王連峰の裾野、標高1,000mから1,200mにかけて広がる高原「蔵王高原坊平(ざおうこうげんぼうだいら)」。エコーラインやロープウェイに比べ、訪れる人も少ない穴場です。カエデの紅葉と黄葉したブナや白樺のコラボレーションがつくり出す景観は、まるで童話の世界のよう。ゆっくり紅葉観賞を楽しみたい方にオススメ。
【蔵王高原坊平の基本情報】
所在地:
〒999-3114 山形県上山市蔵王高原坊平
営業時間:
なし
料金:
無料
駐車場:
あり/無料/約50台
お問い合わせ:
023-672-1111(上山市観光課)
⑥ 鴫の谷地沼(しぎのやちぬま)
蔵王高原坊平よりもさらに穴場の名所、「鴫の谷地沼(しぎのやちぬま)」。蔵王温泉街から徒歩15分ほどで行けます。沼の周囲には一周約1.2kmほどの遊歩道があり、アップダウンも少なく1時間ほどで回れるので紅葉ハイキングにピッタリ!
散策コースには、小さい滝が階段状に続く「横倉滝(よこくらたき)」などもあったり、湖面に映る逆さ蔵王を狙うカメラマンもいたり、フォトジェニックな要素もチラホラ。
【鴫の谷地沼の基本情報】
所在地:
〒999-3112 山形県上山市小倉大森山1980
営業時間:
なし
料金:
無料
アクセス:
・山形自動車道 山形道蔵王I.Cより西蔵王高原ライン(有料)経由で約20分
・山交バス「蔵王温泉バスターミナル」から徒歩約20分
駐車場:
あり/無料(沼まで徒歩約5分)
宮城と山形、両方楽しもう!
いかがでしたか? 同じ蔵王エリアでも宮城県と山形県では、見所がまったく異なります。シーズン中の蔵王エコーラインは混雑必須なので、トイレ対策はしっかりと。
また山頂付近は地上よりも-10℃以下になるほど気温差があるため、9月でも防寒対策は必須。天候も変わりやすいので、雨具などもあるといいですね。