JR仙台駅に着いたら西口へ。バスターミナル10番より「定義行き」へ乗車し、終点「定義」で下車します。乗車時間は70~75分ほど、長いバス旅になるのでトイレなどは事前に済ませておきましょう。
バスは1時間に1本しかありませんので、乗り遅れないようにご注意ください! るーぷる仙台・地下鉄共通一日乗車券、市バス一日乗車券は利用できませんが、仙台まるごとパスは使えます。
バス停から5~7分ほど歩くと、立派な山門がみえてきます。ここが定規如来 西方寺の境内入口です。手前には土産物や飲食店が立ち並んでおり、名物の「三角あぶらあげ」をいただけます(後ほどご紹介)。
見どころ① 一生に一度の願いが叶う「大本堂」
西方寺へ訪れたらまず足を運んでほしいのが、ご本尊の定義阿弥陀如来が祀られている「大本堂」です。平安時代末期に武将・平重盛公(平清盛の嫡男)の祈願によって日本にもたらされた、由緒正しい秘仏です。
一生に一度の願いが叶うといわており、筆者もさっそく御祈祷に参加させていただきました。祈祷中、自身の名前と願意(良縁成就とか)を唱えていただき、終了後はお札とお守りを授かります。良縁祈願への第一歩……。
大本堂では毎日ご祈祷が行われており、予約不要で参加できます。ご祈祷を希望する場合は、祈祷時間の15分前までに寺務所へ受付を済ましてください。ご祈祷の詳細はこちら。
見どころ② 西方寺のシンボル「五重塔」へ!
大本堂から歩くこと、2~3分。木々が生い茂る参道を進んでいくと、突然ぱっと視界が開きます。そして目の前に現れる「五重塔」。
この塔をみて思い出すのは、京都・祇園のシンボル「八坂の塔(法観寺の五重塔)」。でもあれって、街中にあるんですよね。しかしここはダムがある山の中です。すごくないですか?
平家の落人・平貞能公(たいらのさだよし)のご供養と人類の恒久平和を祈念する、シンボルとして静かに佇んでいます。
【平家の落人・平貞能公の伝説】
およそ800年前の平安時代後期、1185年の「壇ノ浦(だんのうら)の戦い」で、平家は源氏に敗れました。平家の家臣であった平貞能公は、主の平重盛公から”阿弥陀如来のお掛け軸”を託され、現在西方寺が建つこの地へ落ち延びます。
貞能公はここを最後の地とし、名を「定義」と改めて隠れ住みます。そして1198年に60年の生涯を閉じると、従臣らによって貞能公の墓上にお堂が建てられ、阿弥陀如来を祀りました。これが西方寺の起源と伝えられています。
ご紹介した大本堂や五重塔以外にも、縁結びのご神木や、平家の落人平貞能公(たいらのさだよし)の御廟など、見どころはたくさんあります。実際に行った体験レポート記事もあるので、参考にどうぞ!
【極楽山西方寺の基本情報】
所在地:
〒989-3213 宮城県仙台市青葉区大倉字上下1
一般参拝:
7:00~17:00
祈祷受付:
8:00~15:30(日曜・祝日7:30~15:30)※冬期は変更あり
拝観料:
無料
アクセス:
<車>
・仙台宮城I.Cから国道48号線作並・山形方面へ約45分
・泉パーキングエリアスマートI.Cから泉区根白石を通り役45分
<公共交通>
JR「仙台駅」西口バスターミナル10番より「定義行き」乗車、約70~75分終点「定義」下車
駐車場:
無料・約300台
「正義とうふ店」で名物・三角あぶらあげを堪能!
▲休日のせいか店内は激混。しかし回転が速いので、あまり待ちません。
バス停への帰り道にある、「定義どうふ店」はぜひ立ち寄っていただきたいところ。明治23年に創業し、およそ120年以上の歴史を誇るお豆腐店です。
名物は、創業当初から変わらない「三角油揚げ」。揚げたての唐揚げのように外はカリッカリッ、中は肉厚ジューシィー! この1枚でお腹はかなり満たされます。ほかにも「やきめし(味噌おにぎり)」も名物なので、ぜひご堪能ください!
【定義とうふ店の基本情報】
【1日目】浄土宗 定義如来 西方寺→作並温泉へ
ス停「定義」まで戻り、いよいよ本命の作並温泉へ向かいます。
が……!!
定義から作並温泉まで、バスでおよそ1時間18分。しかもその内1時間は、バス乗り換えの待ち時間という事実に気が付きました。
ほかにルートもないようなので、諦めて待つことに……。
<バスルート>定義→熊ヶ根橋(乗り換え)→作並温泉入口下車
バス停「熊ヶ根橋」で下車してから、左手に進みましょう、画像右端にある「定義如来参道同入口」と書かれた白い立て看板がみえてきます。
写真手前の横断歩道は渡らず、車道を挟んだ向こう側へ渡りましょう(写っていませんが、横断歩道あり)。
渡り終えたら、正面右へと進みます。すると赤いバス停の看板がみえてきます。反対側にも同じようなバス停の看板がありますが、仙台駅方面に向かうバスなので間違いです。
着きました。ここからバスに乗車し、約10分ほどで「作並温泉入口」に着きます。徒歩でいけるのでは? とGoogleマップで調べてみるたところ、約1時間45分かかるらしく断念しました。実際に作並温泉までは上り坂が続くので、徒歩で向かうのは厳しそうです。
バス停から徒歩10分圏内にセブンイレブンや、JR仙山線「熊ケ根駅」があります。熊ケ根駅から「作並駅」まで約5分なので、間に合えば電車を利用するのも手(ただし1時間に1本)
見どころ① 足湯&カフェ「観光交流館 ラサンタ」
バスに乗りこみ、JR作並駅を通りすぎた先にある「作並温泉入口」で下車します。この周辺にはホテルや宿が集中しており、筆者が滞在する宿もバス停から徒歩2~3分のところにありました。
宿に荷物を置いてから、作並温泉を散策しに出かけます。はじめに見つけたのは、観光交流館「ラサンタ」。敷地内には源泉かけ流しの足湯(無料)があるほか、地元農家の野菜や土産物などを販売しています。
「アルベロカフェ」という、オシャレなカフェもありました。窯焼きピッツァや、新鮮野菜を使ったサンドイッチなどの軽食、デザートなどが頼めるようです。しかもすべてテイクアウトOK。この日はラストオーダーが過ぎてしまっていたので断念。
【観光交流館 ラサンタの基本情報】
所在地:
〒989-3431 宮城県台市青葉区作並元木2-7
営業時間:
9:00~17:00
※アルベロカフェは11:30~16:00(ラストオーダー15:30)
定休日:
12月29日~1月3日
※アルベロカフェは木・金曜日。祝日の場合は営業。
アクセス:
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから約30分
<公共交通>
・仙台市営バス 「作並温泉仲町駅」下車すぐ
・「作並温泉入り口」から徒歩約4分
駐車場:
無料・41台
ラサンタを後にし、再び山形方面へ歩きはじめます。日が傾きはじめ、周囲が暗くなりはじめてきました。
正面にみえる「鷹泉閣 岩松旅館」は、作並温泉内で最も歴史の古い湯宿。正岡子規をはじめ、多くの文化人が疲れを癒した旅館です。広瀬川の渓谷美を眺めながら温泉を楽しめる、露天岩風呂が人気。
穴場なパワースポット!?「湯神神社」を参拝
そんな鷹泉閣 岩松旅館の向かい側にあるのが、こちら「湯神神社」。お湯の神様でもあり、土地の守護神、商売繁盛の神として代々祀られています。また白ヘビを奉っており、縁結びや子宝、無病息災のご利益もあるそうです。良縁祈願、本日2回目。
御朱印もあり(初穂料300円)、鷹泉閣 岩松旅館のフロントで受け付けています。
こちらは境内に設置された「恋のお湯かけ地蔵」。全7体あり、湯神神社のほかにラサンタと※5つの旅館に設置されています。
お地蔵様に「恋のお湯かけ小瓶」のお湯をかけると、恋愛のご利益に恵まれるそうです。「恋のお湯かけ小瓶」は5つの旅館で購入できます。
※La楽リゾートHotelグリーングリーン、湯の原ホテル、鷹泉閣 岩松旅館、ゆづくしSalon一の坊、かたくりの宿
【湯神神社の基本情報】
24時間
拝観料:
無料
アクセス:
バス停「作並温泉元湯」下車徒歩すぐ
150年の歴史!作並こけしが手に入る「平賀こけし店」
湯神神社を通り過ぎさらに坂を上っていく、広瀬川にかかる作並橋がみえてきます。その橋の手前にあるのが「平賀こけし店」です。
およそ150年もの歴史がある伝統的な”作並こけし”をから、政宗・愛姫こけし、サンタクロースこけし、ミニこけしなど、様々なこけしが店頭に並んでいます。事前予約でこけしの絵付け体験(1本700円)もできますよ。
【こけしって??】
お椀などをつくる木地師(きじし)と呼ばれる職人が「こけし」を作り、湯治客向けのお土産として販売。これが好評で、湯治場から徐々に広まっていきます。
子どもむけの玩具としてはもちろん、五穀豊穣、子授けの縁起物としても親しまれていたそうです。
【平賀こけし店の基本情報】
所在地:
〒989-3431 宮城県仙台市青葉区作並元木13
営業時間:
7:00~19:00
定休日:
年末年始・不定休
アクセス:
仙台・宮城I.Cから国道48号線「山形方面」へ約40分、岩松旅館を通りすぎてすぐ左へはずれる坂を下る
駐車場:
無料・2~3台
清流・広瀬川を眺める
平賀こけしのすぐ隣には、広瀬川にかかる作並橋があります。※回文の里と書かれていますが……。
※回文……上から読んでも下から読んでも同じ文章。例)カツラが落下
碑文がポツンと立っていました。江戸~明治にかけて活躍した回文師・仙台庵(勘左衛門)の※回文碑で、作並をめでで詠んだものが刻まれています。
「みな草の名は百としれ薬りなり すくすくとは花のさくなみ」
訳)草は何種類あるが、みな薬である。優れた効き目は、花が咲き乱れる作並のようだ。
前から読んでも後ろから読んでも、まったく同じ! 江戸時代の回文師は只者ではありません。
橋の下には流れるのは、作並温泉を縦断する広瀬川。底がみえるほど川の水は透き通っています。
1日目はこれにて終了。作並温泉で1泊します。さまざまな宿があるので、ぜひチェックしてみてくださいね!
「楽天トラベル」で作並温泉の宿をみる「Yahoo!トラベル」で作並温泉の宿をみる
【2日目】湯宿→鳳鳴四十八滝へ
気軽にいける滝見台
2日目は作並温泉周辺を巡ります。はじめの目的地は「鳳鳴四十八滝(ほうめいしじゅうはちたき)」です。昨日下車したバス停「作並温泉入口」から、仙台駅前行きのバスに乗り「鳳鳴四十八滝入口」で下車します(乗車時間8分)。大きな看板と駐車場があるのでわかりやすいです。
駐車場には食事処もありました。「どうだんの里」というお蕎麦屋さんです。石臼で丁寧に挽いた自家製粉をつかい、香り豊かなのど越しのあるお蕎麦を提供しています。
【どうだんの里の基本情報】
どうだんの里の脇に、鳳鳴四十八滝の入口があります。右側にある小さな看板が目印。
道なりに進むと、観光案内の看板が現れます。撮影スポットは2ヶ所ありますが、滝がよく見えるのは奥の方です。
看板を正面にし、右の道を進みます。
徒歩2分くらいで、分岐点に出ます。左も撮影スポットですが、まずは右の方へ。
石柱の脇を通り抜けると……
滝がよく見える撮影スポットに到着。柵の方へ近づいて見ると……
滝が見えました。写真はズームなしで撮影したものです。巨大な階段状の岩場を大小さまざまな滝が落ちおり、それらを総称して鳳鳴四十八滝(ほうめいしじゅうのたき)と呼んでいます。
由来は滝から響く水音が、「鳳凰」の鳴き声に似ていることから名付けられたそう。なるほど、鳳凰はこんな鳴き声をするのか……と思いながら耳を澄ませてみてくださいね、
駐車場から5分もかからず、このような美しい滝が見られます。紅葉の時期に狙ってみるのもいいですね。
ちなみにもう1つの撮影スポット(分岐点左側)を方は……。
ご覧の通り草木で視界が遮られ、滝の姿はほとんど見えません。葉が落ちた冬であれば、その姿を拝められるかもしれませんね。
【鳳鳴四十八滝の基本情報】
所在地:
〒989-3431 宮城県仙台市青葉区作並棒目木
料金:
無料
アクセス:
東北自動車道 仙台宮城I.Cから国道48号線経由で約25分
バス停「作並温泉元湯」から仙台駅前行乗車、「鳳鳴四十八滝入口」下車すぐ
駐車場:
無料・30台(どうだんの里と共有)