宮戸島ってどんなところ?
日本三景で有名な松島町のお隣、東松島市にある宮戸島(みやとじま)。
砂州によって陸続きになった島、陸繋島(りくけいとう)のため、車でアクセスできます。
奥松島と呼ばれる
また宮戸島は松島湾の奥にあることから、”奥松島”と呼ばれています。
奥松島には日本三大渓の1つ「嵯峨渓(さがけい)」があり、松島とはまた違う絶景を見ることができます。
島内観光にはレンタルサイクルがオススメ!
宮戸島には、電車はもちろんバスなどの公共交通機関がありません。
電車で観光する場合は、まずJR仙石線「野蒜(のびる)」駅へ。
そこからタクシーを利用し、宮戸島の観光拠点「セルコホーム あおみな」を目指しましょう(約10分)。
セルコホーム あおみなは、物産展の販売や奥松島遊覧船の案内所、食堂も併設されており観光の拠点になる施設です。
レンタサイクルを利用できるため、自転車を借りて島を巡るのがおすすめ!
今回はレンタサイクルを利用した、宮戸島の1日観光モデルコースをご紹介します。
①宮戸島を1周しよう!
「セルコホーム あおみな」を出発!
訪問時は、8月最終週。雨ときどき曇りというあいにくの天気ですが、さっそく島巡りへ出かけましょう!
島内を走るのは、国道27号線。整備されたばかりの綺麗な道路なので、自転車もスイスイ進みます。
【セルコホーム あおみな基本情報】
住所:
宮城県東松島市宮戸川原5-1
定休日:
なし
営業時間:
9:00〜17:00
「月浜海水浴場」で、のんびりビーチ散策
最初の目的地は、宮戸島の南端にある「月浜海水浴場(つきはまかいすいよくじょう)」。大きな看板がお出迎え!
例年7月中旬~8月下旬は海水浴場となりますが、オフシーズンはまるでプライベートビーチ。
美しい白浜に打ち寄せる、心地いい波の音。リラクゼーションに最高です。
【月浜海水浴場の基本情報】
住所:
宮城県東松島市宮戸字月浜
遊泳期間:
2023年未定
奥松島の景勝地「稲ヶ﨑公園」へ!
月浜海水浴場の西側に「稲ヶ﨑公園(いながさきこうえん)」という展望スポットがあるので、寄ってみましょう。
入口は、月浜海水浴場へ続く道路の脇にあります。道路から少し離れた場所にあるため、写真のように分かりにくいです。
入口から階段が続きます。
周囲は鬱蒼とした木々に囲まれおり、せっかくの景観も葉っぱで見えません。が、木陰のおかげで涼しい!
階段を上ること2、3分。光が見えてきました! 頂上でしょうか?
あと200m残っていました。
ここからはもう階段はありません。芝生の道を歩いて行きます。
途中で砂利道に変わります。あと少し……!
到着しました! ここが稲ヶ﨑公園です。ここまでにかかった時間は5,6分ほど。
先ほどまでいた、月浜海水浴場が一望できます。
今回は立ち寄りませんでしたが、月浜海岸の先にある「大浜海岸」も見えます。
正面には謎の無人島が。手前に小型のボートがありますが、人影はありません。
東屋で一休みしたら、サイクリングへ戻りましょう。
月浜海水浴場から隣の大浜(おおはま)へ続く遊歩道もあり、「新浜岬(しんはまみさき)」と呼ばれる景勝地にも行けますよ。
【稲ヶ﨑公園の基本情報】
住所:
宮城県東松島市宮戸月浜田82
なにもない……?「室浜漁港」で時を忘れる
大浜を通り過ぎ、今度は島を北上していきます。次の目的地は「室浜漁港(むろはまぎょこう)」です。
漁港の入口はこんな感じ。天気のせいか人の気配はありませんが、花壇に植えられた花々が出迎えくれます。
月島海水浴場と同じ白い砂浜が続いています。波も穏やか。
とくに見どころがある場所ではないですが、静かで物思いに耽るのに最適な場所。
釣り場としても知られているようで、メバルやアイナメなどが釣れるそう。
ここから東へ進み、大高森の脇を通って「セルコホーム あおみな」へ戻ります。いままで海岸沿いを走っていましたが、帰りは緩やかな坂と下りの繰り返す山間の道を選択。
【室浜漁港の基本情報】
住所:
宮城県東松島市宮戸
余裕があれば、宮戸島の東側も散策してみて!
余裕があれば、東ではなく北へ向かうルートを進んでみるのもおすすめ。
穏やかな田園地帯を抜けると、「鮫ヶ浦(さめがうら)」に到着します。
奥松島の海景色をのぞめる「嵯峨見台(さがみだい)」へ続く標高約73mの観音山遊歩道や、ミステリアスなトンネルなどがあるので、冒険心がある方はぜひ寄り道してみてください!
【鮫ヶ浦の基本情報】
住所:
②船に乗って日本三大渓を見に行こう!
自転車で島を巡ったら、日本三大渓の1つ「嵯峨渓(さがけい)」を見るため、奥松島遊覧船に乗りましょう!
セルコホーム あおみな内にある嵯峨渓遊覧船・案内所で受付を済ませます。
最小運行人数は大人3名以上。現在平日は前日までの事前予約制、土日祝日は通常営業となっています。
3名以下でも運航してくれますが、料金が上がるのでご注意ください。
奥松島遊覧船は、約60分の船旅。地元船長さんによるジョークを混じえたお話を聞きながら、船は外洋へと進んでいきます。
ここら先は絶景尽くし!
美しすぎる白い岩肌。乗船客全員がカメラを構える絶景ポイントです。
日本地図のような模様が浮かぶ岩も!
島との距離が近く、ダイナミックな景観を楽しめます。
外洋の荒波と雨風で削られた、自然のアート。
洞窟の奥をよく見てみると、エメラルドグリーンに輝いています。
ですがこの時に今日1番の土砂降りにあい、うまく撮影できませんでした……。
小型船なので島との距離が近く、波の影響を受けやすいのでまるでテーマパークのアトラクションのよう!
宮戸島に来たら、ぜひ乗ってほしい遊覧船です。
【奥松島遊覧船の基本情報】
住所:
宮城県東松島市宮戸川原5-1
料金:
嵯峨渓(外海コース)60分
大人(中学生以上)2,000円
子ども(小学生) 1,500円
荒天候時代替えコース
大人(中学生以上)1,500円
子ども(小学生) 1,000円
最終運航:
4月~9月 8:45~16:00
10月~3月 8:45~15:00
公式HP:
➂縄文時代へタイムスリップ!?
「奥松島縄文村歴史資料館」で、縄文人の暮らしに触れよう!
船旅を終えたら、乗り場から徒歩約5分の場所にある「奥松島縄文村歴史資料館」へ。
すぐ近くにある縄文時代の遺跡「里浜貝塚(さとはまかいづか)」から出土した、土器や石器、装身具、縄文人が食していた魚や獣の骨などが展示されています。
縄文人のとある一家の暮らしを再現したシアターもあり、目で見て触って楽しめる資料館です。
館内でとくに目を引いたのは、約2,500年前の本物の貝塚をはぎ取った断面の展示。よく見てみると、アサリなどの貝殻や獣の骨などがギッシリ詰まっています。
【奥松島縄文村歴史資料館の基本情報】
住所:
宮城県東松島市宮戸字里81-18
料金:
一般 400円
高校生 300円
小中学生 150円
営業時間:
9:00~16:30
休館日:
水曜日
年末年始
公式HP:
縄文人の見たままの景色が残る「さとはま縄文の里 史跡公園」
資料館から海岸沿いを10分ほど歩くと、「さとはま縄文の里 史跡公園」があります。
ここ「さとはま」には4,000年以上にわたって縄文人が暮らしていたのだそう。その遺跡である里浜貝塚の魅力を伝える公園になっています。
ここは縄文~弥生時代にかけてのムラの跡。当時から地形がほぼ変わっていないため、縄文人が見たまままの景色が広がっている貴重な場所なのです。
【さとはま縄文の里 史跡公園の基本情報】
④旅の終着点は「大高森(松島四大観)」
奥松島縄文村歴史資料館の方へ戻ってくると、すぐ近くに最終目的地である「大高森(おおたかもり)」の登山口がみえます。
大高森は宮戸島の中央にそびえる山で、山頂からは絶景が広がります。山頂までの所要時間は約20分。さっそく登ってみましょう!
標高100mほどの低山ですが、山頂までずっと階段が続くため油断は禁物。
階段がきれ、ゆるやかな山道にはいります。
鎌倉の切通しみたいな登山道を歩き……
歩いて……
ふと脇にあった洞窟に驚き!
合流地点に出ます。じつは大高森の登山口は2ヶ所あり、もう1つは遊覧船乗り場の近くにあります。
赤い矢印は筆者が歩いてきた方向で、山頂に向かう道は1本になります。
再び階段地獄! この先はずっと階段がつづきます。
途中にベンチがあるので、休憩しながら安全第一で進みましょう。
途中に嵯峨見台との分岐点があります。約2.5kmもあるので、またの機会に……。
あれ、もうすぐ頂上か!?
まだあるのか! けれどもうすぐ頂上のようです。
鬱蒼とした森から一変し、開けた場所に出てきました。どうやらここが終点のようです。
力を振り絞り、展望台へ向かいます。
展望台に登ると、ここまでの疲れが一気に消し飛ぶような、そんな絶景が広がっていました。
ここ大高森は、松島湾に浮かぶ260余りの島々を一望できる名所「松島四大観(まつしましだいかん)」の1つ。松島の形状を箱庭のように見えることから、壮観(そうかん)という名前が付いています。
ここから見る夕陽がまた格別に美しいのです。あいにくの天候で筆者は見られませんでしたが、またリベンジしたいところ。
ただし登山道には街灯などはないため、明るいうちに下山する方がいいでしょう。念のため、ヘッドライトなどを持っておくと安心です。
【大高森の基本情報】
宮戸島には民宿がある!
今回ご紹介したのは宮戸島には、海水浴場があることから民宿も複数あります。
アットホームな雰囲気と、地元の漁師さんが釣り上げた新鮮な魚介を使った食事は、民宿ならではの魅力です。
また市内の中心部にはビジネスホテルなどもあります。宿泊もあわせてチェックしてみてください!
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宮戸島は、通な旅人こそ訪れて欲しい島
いかがだったしょうか? ほかにも宮戸島にはスピリチュアルで魅惑的なスポットがたくさんあります。
たとえばこの写真。宮戸島の月浜地区に、古くから伝わる正月行事「えんずのわり」で使用される岩屋です。
なんでも小学2年生から中学2年生までの男子が、1月1日~15日にかけて、この岩屋でおこもりをして寝食をともにするのだとか。えんずのわりについて、詳細はこちら。
王道の観光もいいですが、たまに地元にどっぷり浸かるディープな旅もおすすめです!