④ あじさいの名所「資福寺」
「資福寺(しふくじ)」は、鎌倉時代の弘安年間(1278~1287)に鎌倉幕府の御家人である※長井時秀(ながい ときひで)が、現在の山形県高畠町(たかはたまち)に建立しました。
山号は慈雲山で、ご本尊は観世音菩薩。仙台三十三観音の第三番札所です。
長井氏が滅亡し、新たな支配者となった伊達氏は、資福寺を手厚く保護。
元亀3年(1572)伊達輝宗(だて てるむね)は、美濃から虎哉和尚(こさい そういつ)を招き資福寺の住職とし、我が子である政宗公の教育を任せたそうです。
そして伊達家と共に山形県高畠から宮城県岩出山、仙台東6番丁を経て、寛永15年(1638)現在の北山に移りました。
資福寺は「あじさい寺」
資福寺は、通称「あじさい寺」とも呼ばれ、境内に咲く※紫陽花は、およそ1200株もあり全国的に広く知られ親しまれています。
6月から7月の梅雨時期が見頃です!
【資福寺の基本情報】
所在地:
〒981-0931 仙台市青葉区北山1-13-1
アクセス:
<電車>
JR仙山線「北仙台駅」から徒歩で約14分
仙台市営地下鉄 南北線「北仙台駅」から徒歩で約14分
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから車で約20分
駐車場:
無料/約50台
⑤ 伊達家初代当主の菩提寺「満勝寺」
「満勝寺(まんしょうじ)」は弘安6年(1283)に創建された、伊達氏初代当主の伊達朝宗(だて ともむね)の菩提寺。
伊達家4代当主の伊達政依(だて まさより)により、現在の福島県伊達郡桑折町に創建とされています。
ところが、近年の調査で伊達政依以前に満勝寺が建立されていたのが明らかになったそうです。
伊達五山の一つでご本尊は聖観音。山号は當午山で伊達藩の一門格寺院です。
満勝寺の鬼瓦
満勝寺の見どころは、何といってもこの大迫力の鬼瓦です。写真上の鬼瓦は以前本堂に設置されていたもので、境内の入口に置かれており間近でみられます。
建物のあちこちに鬼瓦があるので、ぜひ探してみてくださいね。
満勝寺の庭園
また満勝寺には庭園があります。周囲は住宅街に囲まれていますが、境内は静かで心が落ち着きます。正面にみえる朱色の鳥居は山王大権現社。
【満勝寺の基本情報】
所在地:
〒981-0933 仙台市青葉区柏木3-5-13
アクセス:
<電車・バス>
JR仙山線 「北山駅」より徒歩13分
仙台駅前より仙台市営バス「子平町・壽徳寺前行」に乗車(約37分)「子平町龍雲院前」で下車し徒歩5分
<車>
東北自動車道 仙台宮城ICから約14分
駐車場:
無料/約30台
伊達家9代当主夫人の菩提寺「輪王寺」
「輪王寺(りんのうじ)」は嘉吉元年(1441)、伊達家11代当主の伊達持宗(だて もちむね)が伊達家9代当主の伊達政宗(大膳大夫)夫人の菩提寺として、福島県伊達郡梁川に創建しました。
伊達家の移封に伴い、創建地の福島梁川から→福島西山→山形米沢→福島会津→山形米沢→宮城岩出山→仙台へと、伊達五山と同様に移動を繰り返します。これを「輪王寺の六遷」と呼び、慶長7年(1602)現在の北山の地に落ち着きました。
輪王寺は曹洞宗のお寺で、ご本尊は釈迦牟尼仏。仙台藩の一門格寺院です。
伊達政宗夫人・愛姫(めごひめ)の母と、政宗の8男・竹松丸(たけまつまる)の墓があります。また赤痢菌の発見者である志賀潔(しが きよし)の墓と、白虎隊の生き残り飯沼貞吉(いいぬま さだきち)の墓もありますので、ぜひ一度訪れてみてください。
輪王寺の三重塔と日本庭園
輪王寺の見どころは、池泉回遊式庭園。有料ですが一見の価値ありです。
・開園時間…8:00〜17:00(年中無休)
・拝観料…1名様 300円(小学生未満無料)
輪王寺のロバさん
輪王寺には可愛いロバがいます。さて、どこにいるのでしょう。ロバの名前が面白いので探してみてくださいね。
【輪王寺の基本情報】
所在地:
〒981-0931 仙台市青葉区北山1丁目14-1
アクセス:
<電車>
JR仙山線「北仙台駅」から徒歩で約15分
仙台市営地下鉄 南北線「北仙台駅」から徒歩で約15分
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから車で約20分
駐車場:
無料/約80台
■仙台市に宿泊して、北山五山を巡ろう!
仙台市内には、宿泊代を抑えて泊まれるカジュアルなホテルや、郊外まで足をのばせば秋保温泉や作並温泉という名湯もあります。ぜひチェックしてみてくださいね!
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北山五山はつながってる!?
「伊達五山」の流れを汲む、江戸時代の北山五山。まるで現在の転勤族のようでお寺の関係者も、さぞかし大変だったことでしょうね。特に6回もの移転を繰り返した輪王寺は感慨深い思いを感じます。火災で焼失しても再建してきた政宗ゆかりの北山五山に、あなたも参拝に訪れてみてはいかがでしょうか。
それぞれの寺院の正面から参道を通って行くのが通常だと思います。しかし! 実は裏にある北山の尾根を進んでいくと、それぞれ5つの寺院に行けるのです。
こういう北山五山の楽しみ方もありますので探してみてくださいね。