6つのブロックで構成されている「クリスロード」
1992年(平成4)に新しいアーケードが完成の際に名付けられた「クリスロード」。
それ以前は中央通りと称していました。「クリスロード」という名前は「Creative Life In Shopping」の頭文字と「Road」を合わせた造語で、残念ながらこの商店街のみ仙台市の歴史的町名が付けられていません。
愛宕上杉通からアーケードに入って、上記写真の伊達門があるところまでが「ハピナ名掛丁」で、その先からが「クリスロード」になります。
仙台城下町の開府当初、クリスロードがある青葉区中央2丁目付近は「日形町」と称していました。その後、1678年~1680年(延宝6~8)の仙台城下絵図では「新伝馬町(しんてんまち)」となっており、町名が改称されたことがわかります。
仙台市は歴史的町名を「道路の通称」として活用することを決め、2002年(平成14)に標柱を設置しました。
クリスロードを進んでいくと右手に見えてくるのが三瀧山不動院。商売繁盛の福の神様「仙台四郎」が安置されているお寺として知られています。
さらに進むと右手に桜井薬局ビルが見えてきます。こちらの入口の左側に丸いプレートが埋め込まれているのがわかるでしょうか。
これは、1945年(昭和20)7月10日の「仙台空襲」でアメリカ軍が焼夷弾投下の目標にした「爆撃中心点」を示すプレートです。有志の会が2021年(令和3)に設置しました。見落としがちなところにありますが、散策の際に探してみてはいかがでしょうか。
また、クリスロードでは、阿部蒲鉾店本店にある「ひょうたん揚げ」は見逃せないグルメ!
阿部蒲鉾店本店は東二番町通りに面したクリスロードの切れ目にあります。
ひょうたん揚げは、アメリカンドックのような甘い衣に、魚介の旨味引き立つ蒲鉾が包まれたもの。甘口・辛口のケチャップをお好みでかけていただきます。
仙台の食べ歩きグルメを代表する一品なので、ぜひ食べてみてくださいね。
続いて「マーブルロードおおまち」へ行ってみましょう。
商人の町として栄えてきた「マーブルロードおおまち」
初代仙台藩主・伊達政宗が仙台城下町を建設して以来、御譜代町の1つとして400年以上も商人の町「大町」として栄えた「マーブルロードおおまち」。仙台藩から営業上の特権を与えられ、富みを得て栄えた町でした。
「マーブルロードおおまち」は、1987年(昭和62)に大理石舗道が完成。この大理石(マーブル)舗道が名前の由来となっています。
現在のアーケードは1996年(平成8)4月に竣工しました。
いこゐ小路
「マーブルロードおおまち」を進んで行くと土屋不動産ビルのところに小路が見えてきます。ここはかつては袋小路だった路地で、明治期に広瀬通まで開通し、大町五丁目「新丁」と呼ばれるようになったそうです。この路地がの憩いの場となることを願い「いこいこうじ」と名が付けられました。
左手に石碑が見えるので、近くに行って見てみましょう。
大町五丁目始元之地の石碑
石碑には「大町五丁目始元之地」と刻まれています。
これは、1970年(昭和45)「居住表示に関する法律」に基づき、旧住所名だった「大町五丁目」が「一番町三丁目」へと変更されたため、伝統ある町名が永久に失われることを憂いた有志たちが、1977年(昭和52年)に当時の(株)佐々重の敷地に建立したもの。
その後、商人町「大町五丁目」の歴史を残すため、2020年(令和2)にこの石碑を現在の場所に移設したそうです。
藤崎百貨店前に到着です。ここから右に行くと「ぶらんど~む一番町」で、左に行くと「サンモール一番町」のアーケードへとつながります。まずは左の「サンモール一番町」へ。
伊達政宗ゆかりの地「サンモール一番町」
一番町のもっとも南側にある商店街「サンモール一番町」。仙台市地下鉄東西線「青葉通一番町」駅は「サンモール一番町」商店街のアーケードにつながっています。
古くから親しまれている仙台の横丁などもあり、地元民や観光客の人気スポットとなっています。
文化横丁
「サンモール一番町」を進むと左手に見えてくる「文化横丁」。地元では「ぶんよこ」の愛称で呼ばれています。個性豊かな店が立ち並び、夜の飲食店街として古くから地元民に親しまれている横丁です。
ここでぜひ訪れてほしいおすすめのお店が、中華料理店の「八仙(はっせん)」。1953年創業の老舗で、薄皮の餃子が名物。肉と野菜のバランスが絶妙で、何個でもパクパクと食べられてしまうおいしさです。
行列が絶えず、餃子が売り切れ次第閉店なので、予約をするか早めに行くのがベスト!
壱弐参横丁
文化横丁と同じ通り沿いにある「壱弐参(いろは)横丁」。
ここは、戦後間もないころ露店で賑わっていました。その露店商たちに働きかけて市場を創設。1946年(昭和21)に、現在の「壱弐参横丁」の前身となる「中央公設市場」が誕生しました。
現在は約100軒の飲食店や物販店が店を構えています。昭和レトロな雰囲気が漂う横丁ですよ。
野中神社
南町通に近いところに位置する野中神社。初代仙台藩主・伊達政宗は、城下町の町割りでこの地を中心地点と定めました。
その後、町割りで使った縄を中心地点の地中に埋め、その上に野中神社を建立したと伝えられています。現在の社殿は、1988年(昭和63)に再建されたものだそうです。
ご利益は縄にちなんで「縁結び」と「商売繁盛」。
次は「ぶらんど~む一番町」に行ってみましょう。