9月~11月は紅葉をみにいこう!
蔵王山や栗駒山など、早いところは9月下旬には見ごろを迎える紅葉。
今回は自然のスポットを中心に、「入場料0円」(駐車場料金は除く)で楽しめる、宮城県内の紅葉名所をエリア別にご紹介します!
県南エリアの紅葉
はじめは県南エリア。御釜で有名な蔵王町や、城下町が広がる白石市、参勤交代の街道が残る七ヶ宿などがあります。
① 碧玉渓/へきぎょくけい(小原渓谷)

所在地:宮城県白石市小原
アクセス:
<電車>
JR東北本線「白石駅」から白石市民バス小原線乗車(約12分)、「碧玉渓」下車徒歩すぐ
<車>
東北自動車道 白石I.Cより車で約20分
小原温泉にある「小原渓谷(おばらけいこく)」は、白石川がつくりだしたV字型の深い峡谷。その渓谷美に感動した明治の文豪・徳富蘇峰(とくとみそほう)は、詩の中で「碧玉渓」と詠みました。
渓谷沿いに全長約1.8kmの遊歩道が整備され、白糸の滝、足湯、市営の岩風呂「かつらの湯」などがあります(所要時間:約60分)。
② 滑津大滝/なめつおおたき

所在地:宮城県刈田郡七ヶ宿町滝ノ上
アクセス:
<電車>
JR東北新幹線「白石蔵王駅」東北本線「白石駅」より七ヶ宿町営バスで約45分、七ヶ宿役場乗り換え約12分「滑津大滝」下車徒歩約1分
<車>
東北自動車道 白石I.Cで降り、国道4号・113号線を経由し約40分
高さ約10m、幅約30mあり、川全体が滝となっているような「滑津大滝」。階段状に落ちていく姿から「二階滝」とも呼ばれています。
川床までは遊歩道が整備され、近くで滝見を楽しめるのも魅力です。隣接する「旬の市七ヶ宿」の駐車場には滝見台があり、そこから滝を見下ろすこともできます。
紅葉シーズンはライトアップが行われ、幻想的な景観を楽しめます。※2021年の開催は未定。
③ 長老湖/ちょうろうこ

見頃:10月中旬~11月上旬
所在地:宮城県刈田郡七ヶ宿町長老
アクセス:
<車>
東北自動車道白石I.Cから、国道4・113号線、県道51号経由で約50分
<電車>
JR東北本線「白石駅」から七ケ宿町営バスで約50分「七ヶ宿町役場停留所」下車、七ヶ宿町役場停留所から町営バス「横川・長老行き」に乗り換え約20分、バス停「長老湖東停留所」下車徒歩5分
七ヶ宿町と白石市の境、蔵王連峰の一角である不忘山(ふぼうさん)の麓に広がる「長老湖」。
湖の周囲はブナ、ナラ、カエデの木々に囲まれ、紅葉シーズン中は写真のように赤や黄色に染まります。
周遊する遊歩道が整備され、長老湖を1周するコース(約2km)、長老湖からやまびこ吊り橋にいたるコース(約900m)があります。
シーズン中は貸しボートの営業をしており、湖上から紅葉狩りを楽しめるのもポイント。標高が高いため、天候の急変にはご注意ください。
④ やまびこ吊り橋(横川渓谷公園)


見頃:10月中旬~11月上旬
所在地:宮城県刈田郡 七ヶ宿町上ノ平
アクセス:
<車>
東北自動車道 白石I.Cから約45分
<電車>
JR東北本線「白石駅」からバスに乗り、「七ヶ宿町役場」下車、七ヶ宿町役場停留所からバスに乗り「青少年旅行村」下車徒歩5分
先ほど紹介した長老湖から、徒歩15分ほどの場所にある「やまびこ吊り橋」。全長120m、高さ約20メートルある”東北一大きい吊り橋”です。
橋の上からは、正面に不忘山と砂防ダム、両脇には白石川の支流・横川がつくりだした渓谷(横川渓谷)をのぞめます。
橋の中央は格子状の溝蓋になっており、下がみえるためスリル感があります。
仙台・松島エリアの紅葉
続いては東北最大の都市・仙台市、そして日本三景で有名な松島エリアをみていきましょう!
⑤ 賀茂神社/かもじんじゃ
見頃:
11月上旬~中旬
所在地:宮城県仙台市泉区古内字糺1
拝観時間:9:00~17:00
アクセス:
<車>
東北自動車道 泉スマートI.C.より約6分
<電車>
「仙台駅」西口バスプール4番水の森公園キャンプ場(加茂団地経由)行・地下鉄八乙女駅2番長命ヶ丘行、「賀茂神社前」下車
仙台市泉区内にある「賀茂神社」。もともとは鹽竈神社(しおがま/宮城県塩釜市)の境内にあった内社「糺の宮(ただすのみや)」でしたが、仙台藩四代目藩主・伊達綱村公によって現在の場所に移され、社殿が建てられました。
京都の本社と同じく、上賀茂神社と下賀茂神社の二社から成り立っています。上賀茂神社は西の宮と呼ばれ、ご祭神は商売の神といわれる別雷命(わけいかずちのかみ)。
下賀茂神社は東の宮と呼ばれ、子授り安産の神といわれる玉依姫命(たまよりひめのみこと)が、ご祭神として祀られています。
見どころは、参道の鳥居をくぐった先にそびえる二本の”イロハモミジ”。樹齢数百年あり、県の天然記念物に指定されています。大鳥居の朱色と同化するように真っ赤に色づき、見る人の心をつかんで離しません。
⑥ 極楽山 西方寺(定義如来)/ごくらくざん さいほうじ
見頃:10月下旬
所在地:仙台市青葉区大倉字上下1
一般参拝:7:00~16:30
アクセス:
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから国道48号線経由で約45分
<バス>
JR仙台駅西口、バスターミナル10番より仙台市営バス「定義行き」乗車約75分、終点「定義」下車徒歩約7分
仙台市街から車で約60分、都会の喧騒から離れた山間部にある「極楽山 西方寺(定義如来)」、地元民からは”定義さん”という愛称で親しまれています。
紅葉の見どころは、西方寺のシンボルともいえる「五重塔」。塔の周囲は落葉樹の木々に囲まれており、撮影する方角によってさまざまな表情をみせてくれます。
⑦ 岩切城址(県民の森・高森山公園)/いわきりじょうし
紅葉の見頃:11月上旬~中旬
所在地:宮城郡利府町神谷沢字菅野沢41
開園時間:9:00~16:30(4月~10月までは16:30まで)
休園日:年末年始(12月29日~1月3日)
アクセス:
<電車>
仙台駅から東北本線「岩切駅」下車、仙台市営バスもしくは利府町民バス西部路線「今市橋」下車、徒歩約40分
<バス>
「仙台駅前21番のりば」もしくは「地下鉄八乙女駅3番のりば」もしくは「地下鉄泉中央駅5番のりば」より宮城交通バス「鶴が丘ニュータウン行」に乗車、「県民の森鶴が丘口」下車徒歩約20分
<車>
三陸自動車道 多賀城I.Cより約10分
昭和44年に開園した「県民の森」は、仙台市、富谷市、利府町にまたがる広大な敷地をもつ公園。園内には総延長約30kmある遊歩道、本格的なフィールドアスレチックなどが整備されています。
岩切城址は県民の森の南端、現在「高森山公園」として整備されています。駐車場から頂上まで遊歩道が整備され、モミジを中心に色鮮やかな紅葉景色が広がります。記念館46台)
⑧ 秋保大滝/あきうおおたき
見頃:10月中旬~11月上旬
所在地:宮城県仙台市太白区秋保町馬場字大滝
アクセス:
<電車>
・JR「愛子駅」から仙台市営バス二口行き、もしくは野尻町北行きに乗り「秋保大滝」下車徒歩5分
・JR「仙台駅」から宮城交通秋保大滝行きに乗り「秋保大滝」下車(土・日・祝のみ運行)
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cから約45分
仙台市街から車で約40分、秋保温泉の先にある「秋保大滝」。
幅約6m、落差5mの大滝で、さまざまな説はあるものの日本三名瀑に数えられています。
秋保大滝不動尊の奥にあり、ビュースポットは上から見下ろす「滝見台」と下から見上げる「滝つぼ」の2か所。
滝つぼへ向かうなら大滝れすとはうす駐車場ではなく、「滝つぼ駐車場」から向かうと道が楽です(滝見台から滝つぼへ向かう道は少しハード)。
⑨ 磊々峡/らいらいきょう
見頃:10月下旬~11月上旬
所在地:宮城県仙台市太白区秋保町湯元
アクセス:
<電車>
・JR仙台駅前西口バスプール8番のりばより、宮城交通バス秋保温泉方面行きで約55分、「のぞき橋」下車すぐ。または「秋保・里センター」下車徒歩3分
・JR仙台駅前青葉通り沿い63番のりばより、タケヤ交通・秋保・川崎 仙台西部ライナーで約40分、「秋保・里センター」下車徒歩3分
・JR仙山線「愛子駅」前より、仙台市営バス「上の原」、「野尻町北」、「二口」行きのいずれかで約15分、「秋保・里センター」下車徒歩3分
秋保温泉の中央を流れる、名取川によって形成された「磊々峡」。渓谷に沿うように約1kmの遊歩道が敷かれています。巨石奇石と紅葉が織りなす峡谷美は、言わずもがなの絶景です。
磊々峡には”恋人の聖地”に認定されている「覗橋(のぞきばし)」があり、下をのぞくとハートに形をした岩のくぼみが見えますよ!
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■秋保温泉に泊まろう!
上でご紹介した秋保温泉と磊々峡の近くには、秋保温泉があります。国内に三ヵ所しかない”日本三御湯”に数えられ、古から名湯として知られていました。
仙台藩藩祖・伊達政宗公ゆかりの老舗旅館、近代的な和風旅館、磊々峡を眼下に見渡すホテルなど、さまざまな宿泊施設があるのでぜひチェックしてみてくださいね!
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⑩ 鳳鳴四十八滝/ほうめいしじゅうはちたき
見頃:10月下旬~11月上旬
所在地:宮城県仙台市青葉区作並字棒目木
アクセス:
<電車>
JR仙台駅西口バスプール10番乗り場より約70分、「鳳鳴四十八滝入口」停留所下車すぐ
<車>
東北自動車道 仙台宮城I.Cより約25分
仙台市街から車で約30分、作並温泉の入口付近にある「鳳鳴四十八滝」。滝から響く水音が伝説の鳥・鳳鳴の鳴き声に似ていることから、その名がつけられました。
階段状の岩を、広瀬川の水流が折り重なるように流れていきます。V字渓谷を彩る紅葉も見事ですが、その背後にそびえる鎌倉山(通称ゴリラ山)の紅葉にも注目!
■作並温泉に泊まろう!
上でご紹介した鳳鳴四十八滝の先には、作並温泉があります。多くの文化人が足を運んだ名湯で、豊富な湯量とやさしい泉質から”美女づくりの湯”といわれています。
大型ホテルから老舗旅館まで、宿泊施設はさまざま。ぜひチェックしてみてくださいね!
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⑪ 西行戻しの松公園/さいぎょうもどしのまつこうえん
紅葉の見頃:10月下旬~11月下旬
所在地:宮城県宮城郡松島町松島犬田2
アクセス:
<電車>
JR松島海岸駅から徒歩約30分
<車>
三陸自動車道 松島海岸I.Cから約5分
日本三景・松島の最寄り駅であるJR松島海岸駅から徒歩約30分、高台にある「西行戻しの松公園」。
駅近くに自転車をレンタルできる相原商店があるので、電車でのアクセスを考えている方にオススメ。
敷地内にある展望スポットからは、紅葉する木々と松島のツーショットが狙えます。
園内にはカフェも併設されているため、のんびり過ごせるのもポイントです。
鳴子温泉郷エリア
最後は県北部、大崎市や栗原市の紅葉名所をご紹介します。
① 鳴子峡/なるこきょう

紅葉の見頃:10月下旬~11月上旬
所在地:宮城県大崎市鳴子温泉
アクセス:
<電車>
・JR陸羽東線「鳴子温泉駅」もしくは「中山平温泉駅」より、臨時バス「紅葉号」に乗車。
※「紅葉号」は紅葉シーズン中(10月初旬~下旬)のみ運行。「紅葉号(2021)」の時刻表はこちら。
・JR陸羽東線「鳴子温泉駅」より車で約10分、またはJR「中山平温泉駅」から車で約5分
<車>
東北自動車道 古川I.Cより約50分
国内屈指の紅葉名所である「鳴子峡」。大谷川によって形成された深さ100mにもおよぶ大峡谷を、色鮮やか紅葉が包み込みます。
主なビュースポットは鳴子峡レストハウスにある「展望台」と、峡谷にかかる「大深沢橋」の2か所。
また鳴子峡レストハウスを起点とする大深沢遊歩道(約2.2km/約50分)を散策するのもオススメです。シーズン中は多くの観光客で混雑するため、なるべく早い時間に訪れるのが得策。
またJR陸羽東線が鳴子峡を走るため(鳴子温泉駅~中山平温泉の間)、車窓から紅葉鑑賞するのもオススメです。
紅葉シーズンは減速運転してくれるので、じっくり絶景を堪能できます。
② 潟沼(かたぬま)
紅葉の見頃:10月下旬~11月上旬
所在地:宮城県大崎市鳴子温泉湯元地内
アクセス:
<車>
東北自動車道古川I.Cから約60分
鳴子温泉郷からほど近い場所にある、カルデラ湖「潟沼」。蔵王の御釜と同じく、天気によってさまざまな青緑色やエメラルドグリーンなど、湖面の色が変化します。
さらに湖底から噴出するガスに、よって白濁色にもなる不思議な沼なのです。
貸しボートがあったり沼を一周する遊歩道(約30分)もあるので、過ごし方はさまざま。すぐ近くにクレー射撃場があります。
■鳴子温泉に泊まろう!
上でご紹介した潟沼と鳴子峡のあたり一帯は、5つの温泉地で成り立っている鳴子温泉郷です。
国内にある11種のうち9種の泉質を楽しめるため、県外からも多くの観光客が足を運びます。
近代的なホテルから情緒ある和風旅館など、宿泊施設もさまざま。湯量が豊富なため、源泉かけ流しを行う宿も多いです。ぜひチェックしてみてくださいね!
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③ 栗駒山(くりこまやま)

見頃:9月中旬~10月中旬
アクセス:
<電車>
・JR東北本線「石越駅」(宮城県登米市)もしくはJR東北新幹線「くりこま高原駅」(宮城県栗原市)より、臨時バス「紅葉号」に乗車。
※「紅葉号」は紅葉シーズン中(9月旬中旬~10月上旬)のみ運行。「紅葉号(2021)」の時刻表はこちら。
・東北新幹線「くりこま高原駅」下車後、いわかがみ平まで車で約60分
<車>
若柳金成I.Cからいわかがみ平まで、車で約50分
宮城県、岩手県、秋田県にまたがる標高1,626mの「栗駒山」。山のすべてが紅葉し、”花の山”として知られています。
登山コースは複数あり、定番なのは宮城県の栗原市にある「いわかがみ平」を起点に山頂を目指すコース。
斜面に紅葉が広がり、青空とのコントラストがまた絶景。シーズン中には県内外から多くの登山客が足を運びます。
紅葉の名所が多い宮城県
いかがでしたか? 滝、お寺、神社、山、湖、火口湖、渓谷、海、自然に囲まれた宮城県ならではの紅葉スポットが目白押しでしたね。
早い所では9月中旬には見頃を迎えますが、大半のスポットはだいたい10月中旬~11月上旬です。宮城には温泉郷も多いので、湯治がてら紅葉狩りも楽しみませんか?