「蔵王・お釜」の楽しみ方 観光ガイド2020

2020/09/24 更新

エメラルドグリーンの火口湖で有名な「御釜(おかま)」。仙台市街から蔵王エコーライン経由で約90分、バスでも行けます。蔵王連峰という秘境にありながら、駐車場から徒歩2分で行けるアクセスの良さも魅力です。そんな御釜の見どころやランチ情報などをご紹介。

アイキャッチ画像出典:PIXTA

蔵王のお釜ってどんなところ?

お釜は、太古に生まれた火口湖

蔵王の御釜

出典:PIXTA

宮城県を代表する観光名所「御釜(おかま)」。今から1,000~2,000年ほど前の噴火で生まれた窪地(火口)に、雨や地下からの湧き水、雪解け水が集まり溜まったことで形成された火口湖です。

お米を炊く釜に形状が似ていることから、その名がつけられました。

蔵王 御釜

出典:PIXTA(若干色が変わるお釜の湖面)

季節や時間、気象、気温など、さまざまな条件によって湖水の色が変化することから「五色沼(ごしきぬま)」とも呼ばれています。

仙台市 五色沼

撮影:編集部(仙台市の五色沼)

余談ですが、仙台市にある五色沼とは別物です。

宮城県と山形県の県境にある

宮城県 地図

出典:PIXTA(宮城県の地図)

お釜は宮城県の南西部、山形県との境目に連なる蔵王連峰の一角にあります。仙台市から車で約1時間半、山形市からも約1時間の距離です。

お釜直結の観光道路も整備されているため、立地に反してかなりアクセスしやすい場所といえます。

 

両県から、公共交通機関(電車+バス)でのアクセスも可能。

宮城からは「仙台駅」もしくは東北新幹線「白石蔵王駅」、山形からは「山形駅」もしくは「かみのやま温泉駅」からバスに乗れます。詳しくはこの次の項目で!

蔵王の御釜 空撮

出典:PIXTA

お釜があるのは、標高1,500m級の山々が連なる蔵王連峰の中央部。そのため寒暖差や天候変化も激しく、地上は晴れていたのにお釜に着いたら雨だった……なんてことはザラです。夏でも防寒着や、雨具などを持参すると安心です。

 

続いてはお釜までのアクセスについて説明します。

 

「蔵王・お釜」周辺には複数の温泉地があります!

「みやぎ蔵王」山麓には、6つの温泉郷があり、夏から秋はハイキングやドライブ、冬はスキーリゾートとして人気のエリアです。
老舗旅館で温泉三昧、リゾートホテルで優雅に過ごすなど旅のスタイルに有った宿をチョイスしましょう!

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【車】お釜までのアクセス方法

ルート① 蔵王エコーライン→蔵王ハイライン(有料道路)→蔵王苅田駐車場

蔵王ハイライン

出典:PIXTA(蔵王エコーライン)

お釜へ行くには、宮城県と山形県を結ぶ「蔵王エコーライン(宮城県道・山形県道12号白石上山線)」を必ず通ります。

その蔵王エコーラインの最高点・刈田峠から分岐し、お釜へ直結する観光道路が「蔵王ハイライン」。有料道路ですが、通行料を徴収されるのは昼間(8~16時)のみ。夜間(16~翌日8時)は通行無料です。

 

蔵王ハイラインの終点は「蔵王苅田駐車場(300台)」。そこからお釜までは徒歩2,3分です。

カーナビは「御釜」だと検索にヒットしないため、「蔵王苅田駐車場」で設定しましょう。

【蔵王ハイラインの料金】

普通車:550円
二輪車:390円
マイクロバス・路線バス:1,340円
大型バス:2,190円

※ハイラインの通行料には、蔵王苅田駐車場の駐車代も含まれています。

蔵王エコーライン 通行止め

出典:PIXTA

また蔵王エコーライン・ハイラインは、冬季(11月~4月下旬)は積雪の関係で閉鎖されます。つまり冬に自力でお釜へ行くのは、ほぼ不可能です。

どうしても行きたい場合は、麓のスキー場や各旅行会社などが企画する「冬のお釜ツアー」などに参加しましょう。

 

※蔵王エコーラインの開通は、2020年5月11日(月)を予定。

蔵王エコーライン 雪の回廊

出典:PIXTA(蔵王エコーライン雪の壁)

開通直後の蔵王エコーラインを走ると、”巨大な雪の壁”に遭遇します。最高積雪地点で9mほどの高さを誇る雪の壁は、蔵王の春を象徴する風物詩です。

雪の壁の迫力を感じながら、お釜まで絶景ドライブを楽しみましょう!

 

雪の壁は5月上旬頃まで楽しめますが、気温が上がると溶けてしまうためエコーライン開通直後に行くのがオススメ。

ルート② 蔵王エコーライン→蔵王刈田リフト→お釜

蔵王刈田リフト

出典:PIXTA(蔵王刈田リフト)

車で山形県から蔵王エコーラインに入り、蔵王ハイラインとの分岐点(エコーライン最高点・刈田峠)手前にある「蔵王刈田リフト」に駐車、リフトに乗りお釜を目指します。

リフトの乗車時間は8分ほど。リフト降り場からお釜観賞ポイント(展望台)までは、徒歩約5分です。

 

ゴールデンウイークや土日祝日、とくに紅葉時期は駐車場待ちで道路が渋滞するため、リフトを利用すれば混雑回避につながります。

【蔵王刈田リフトの基本情報】

所在地:

山形県上山市蔵王坊平高原

営業期間:

4月下旬〜11月上旬

営業時間:

9:00〜16:00

料金:

往復…750円(満6歳以上から有料)

片道…450円

駐車場:

あり(無料/50台)

蔵王刈田リフトの詳細ページはこちら

ルート③ 蔵王エコーライン・大黒天駐車場→登山→刈田岳山頂

蔵王 大黒天からの眺め

出典:PIXTA(大黒天からの眺望)

車で宮城県から蔵王エコーラインに入り、駒草平展望台を過ぎたところにある「大黒天駐車場(標高1,432m)」に駐車。

敷地内にある登山道「賽の磧(さいのかわら)・刈田岳線登山コース」へ入り、お釜がみえる刈田岳山頂(刈田峰神社・標高1,758m)を目指すルートです(所要時間60分/約1.8km)。

 

登山道には木道や階段などが敷かれ、歩きやすく整備されています。装備や服装などをしっかり整えていれば、初心者でも問題ありません。

大黒天駐車場の利用は無料(約100台)。ただしトイレがないので、手前にある駒草平展望台の駐車場で済ませておくと安心です。

【大黒天駐車場の基本情報】
所在地:

宮城県刈田郡蔵王町

料金:

無料

駐車場:

100台

大黒天駐車場の詳細ページはこちら

【バス】お釜までのアクセス方法

蔵王温泉経由山形駅前行きバス

撮影:編集部

宮城県からは「仙台駅」「白石蔵王駅」「白石駅」山形県からは「山形駅」「かみのやま温泉駅」から交通バスが出ています。

また山形県の「蔵王温泉」、宮城県の「遠刈田温泉」など麓の温泉地からもバスが出ているため、宿泊を視野に入れてみるのアリ。

 

※どのバスも、運行期間は4月下旬~11月上旬までの土日祝日のみ(蔵王エコーライン開通期間)。

仙台駅

▼行き

「仙台駅前(さくら野前33番のりば)」8:58発、宮城交通バス「村田町・蔵王町・遠刈田行き」に乗車

「アクティブリゾーツ宮城蔵王」10:02着、下車

(約1時間5分/1,250円)

「アクティブリゾーツ宮城蔵王」10:32発、宮城交通・蔵王エコーライン線「蔵王刈田山頂行き」に乗車

終点「蔵王刈田山頂」11:12着、下車

(約45分/900円)

▼帰り

「蔵王刈田山頂」13:00発、宮城交通・蔵王エコーライン線「白石蔵王駅行き」に乗車

「アクティブリゾーツ宮城蔵王」13:47着、下車

15:00発、宮城交通バス「仙台行き」に乗車

「仙台駅前(さくら野前33番のりば)」16:09着、下車

※上記の時刻は土日祝日ダイヤ(2020年2月現在)

※運行期間は4月下旬~11月上旬(蔵王エコーライン開通期間)

※アクティブリゾーツ宮城蔵王~蔵王刈田山頂は、土日祝日のみ運行

※仙台駅前→アクティブリゾーツ宮城蔵王までの時刻表はこちら

※アクティブリゾーツ宮城蔵王→蔵王刈田山頂までの時刻表はこちら

問い合わせ:ミヤコーバス白石営業所 0224-25-3204

白石蔵王駅・白石駅

▼行き

① JR東北新幹線「白石蔵王駅」

「白石蔵王駅」9:38発、宮城交通バス・蔵王エコーライン線「蔵王刈田山頂行き」に乗車、終点「蔵王刈田山頂」11:12着、下車

 

② JR東北本線「白石駅」

「白石駅前」9:46発、宮城交通バス・蔵王エコーライン線「蔵王刈田山頂行き」に乗車

 

(約2時間35分/白石蔵王駅1,960円、白石駅1,910円)

▼帰り

「蔵王刈田山頂」13:00発、宮城交通バス・蔵王エコーライン線「白石蔵王駅行き」に乗車、「白石駅前」14:28着→「白石蔵王駅」14:37着、下車

※上記の時刻は土日祝日ダイヤ(2020年2月現在)

※4月下旬~11月上旬(蔵王エコーライン開通期間)の土日祝日、8月13~16日間は毎日運行(1日1往復)。

※白石蔵王駅・白石駅→蔵王刈田山頂のバス時刻表はこちら

問い合わせ:ミヤコーバス白石営業所 0224-25-3204

山形駅

山形駅からバスを利用する場合、2つルートがあります。

▼行き

① バスルート

「山形駅前」9:30発、山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車

終点「蔵王刈田山頂」11:06着、下車

(約1時間30分/2,050円)

② バス+リフトルート

「山形駅前」9:30発、山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車

「刈田駐車場」10:56着、下車

(約1時間30分/1,910円)

蔵王刈田リフトに乗車

(約8分/往復750円・片道450円)

 

▼帰り

① バスルート

「蔵王刈田山頂」13:00発、山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車

終点「山形駅」14:38着、下車

② バス+リフトルート

蔵王刈田リフト

「刈田駐車場」13:08発、山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車

終点「山形駅」14:38着、下車

※上記の時刻は土日祝日ダイヤ(2020年2月現在)
※運行期間は4月下旬~10月下旬まで(蔵王エコーライン開通期間)。4月下旬~7月31日の間は土・日・祝日のみ運行、8月1日~10月下旬まで毎日運行(1日1往復)。

※山形駅→蔵王刈田山頂バスの時刻表はこちら

問い合わせ:山交バス案内センター 023-632-7272

かみのやま温泉駅

▼行き

山形新幹線「かみのやま温泉駅前(かみのやま温泉観光案内所前)」9:20発、グリーンエコー号に乗車

「刈田駐車場」10:20着、下車

(無料/約60分)

蔵王刈田リフト

(約8分/往復750円・片道450円)

 

▼帰り

蔵王刈田リフト


「刈田駐車場」15:30発、グリーンエコー号に乗車


「かみのやま温泉駅(かみのやま温泉観光案内所前)」16:25着、下車

※グリーンエコー号の運行期間は4月下旬~11月上旬(蔵王エコーライン開通期間)まで、毎日運航(1日2往復)。

グリーンエコー号の時刻表・詳細はこちら

問い合わせ:蔵王ライザワールド 023-679-2311

蔵王温泉(山形県)

▼行き

「蔵王温泉バスターミナル」10:10発、山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車

(約55分/1,470円)

終点「蔵王刈田山頂 」11:06着、下車

 

▼帰り

「蔵王刈田山頂 」13:00発、山交バス「山形~蔵王刈田山頂線」に乗車

「蔵王温泉バスターミナル」14:00着、下車

※山形駅までいきます。

※上記の時刻は土日祝日ダイヤ(2020年2月現在)
※運行期間は4月下旬~10月下旬まで(蔵王エコーライン開通期間)。4月下旬~7月31日の間は土・日・祝日のみ、8月1日~10月下旬までは毎日運行(1日1往復)。

※蔵王温泉→蔵王刈田山頂バスの時刻表はこちら

問い合わせ:山交バス案内センター 023-632-7272

遠刈田温泉(宮城県)

▼行き

「遠刈田温泉」10:25発、宮城交通・蔵王エコーライン線「蔵王刈田山頂行き」に乗車

「蔵王刈田山頂」11:12到着、下車

(約1時間10分/1,060円)

▼帰り

「蔵王刈田山頂」13:00発、宮城交通・蔵王エコーライン線「白石蔵王駅行き」に乗車

「遠刈田温泉」13:50着、下車

※白石駅、白石蔵王駅まで行きます。

※上記の時刻は土日祝日ダイヤ(2020年2月現在)

※4月下旬~11月上旬(蔵王エコーライン開通期間)の土日祝日、8月13~16日間は毎日運行(1日2往復)。

※遠刈田温泉→蔵王刈田山頂の時刻表はこちら

蔵王エコーラインのドライブ立ち寄りスポット

蔵王エコーラインの道中には、滝の名所がいくつかあります。車でのアクセスが前提ですが、お釜観光のついでに立ち寄ってみるのもオススメ!

① 滝見台(三階の滝・不動滝)

三階滝

出典:PIXTA(三階の滝…落差181m、幅7m、滝つぼ12cm)

日本の滝百選の一つ「三階の滝(さんかいたき)」を望めるビュースポット。その名の通り、滝が三段になって流れ落ちています。

 

やや遠目ではありますが、新緑や紅葉の中を流れる滝は一見の価値あり。「地蔵滝(じぞうたき)」と下にかかる「不動の滝」も、滝見台から観賞できます。

駐車場:有り(10台ほど)/無料

トイレ:なし

お問い合わせ:0224-34-2725(蔵王町観光案内所)

② 不動滝(蔵王不動尊)

蔵王 不動滝

出典:PIXTA(不動滝…落差53.5m、幅16m、滝つぼ32cm)

三階の滝からみえる滝見台から、車で約1km上った先にあるのが「不動滝(ふどうたき)」です。三階の滝を臨める「滝見台」からも望めますが、不動滝展望台からは間近で鑑賞できます。

 

ちなみに先ほど紹介した三階の滝と不動滝には、カニとウナギにまつわる怖い伝説が……気になった方は下の物語を読んでみてください。

~三階滝のカニウナギ合戦~

三階の滝の上にある滝つぼに、大きなカニが住んでいました。しかし体が大きくなり手狭になったため、隣の不動滝を自分のものにできないか考えていました。

 

しかし不動滝には、すでに大きなウナギが棲んでいました。カニはウナギに「不動滝をかけて腕比べをしよう」と戦いを申し込みます。

 

壮絶な戦いの末、カニが勝ちました。カニはウナギの体を、頭・胴・尾の3つにちょん切ってしまい、頭は現在の青根温泉へ、胴は峩々温泉へ、尾は遠刈田温泉へ飛んでいってしまった。

 

飛ばされたウナギの体からは温泉が湧き、以来青根温泉は頭に、峩々温泉は胃に、遠刈田温泉は足に効くようになったそうだ。(参考:一般社団法人蔵王町観光物産協会

蔵王不動尊

出典:PIXTA

滝見台のすぐ傍には、背に真っ赤な炎を背負った「蔵王不動尊」を模した彫刻がドンと構えています。迫力があり「昼間でも少し怖い」とう口コミもありました。

駐車場:有り(入口手前・道路を挟んだ向かい側の2ヶ所)/無料

トイレ:あり(道路を挟んだ向かい側の駐車場にあり)

お問い合わせ:0224-34-2725(蔵王町観光案内所)

③ 駒草平

駒草平の展望

出典:PIXTA(不帰の滝)

大黒天駐車場の手前にある「駒草平(こまくさだいら)」。断崖絶壁の上にある展望台からは、不帰の滝(かえらずのたき)と振子滝(ふりこたき)を望めます。

「不帰の滝」という物騒な名前は、昔この滝に住んでいた鬼ばばが、滝を登ってくる人を捕まえては生き血を吸い、滝つぼへ落とした。という伝説が由来となっているようです。

 

一方振り子滝は、雪解け水などの水量が多い時にしかみられない珍しい滝。その姿を拝められるかは、時の運次第ですね。

またその名の通り、コマクサの群生地でもあります。開花の最盛期は、6月中旬~7月上旬です。

駐車場:有り(50台ほど)/無料

トイレ:あり

お問い合わせ:0224-34-2725(蔵王町観光案内所)

お釜を楽しむ3つのビューポイント

蔵王 御釜

お釜はその形状から、眺める角度や位置によってさまざまな姿をみせてくれます。主なビュースポットは「展望台」「刈田岳」「馬の背(熊野岳)」の3か所あるので、アクセスしやすい順に紹介します。

ビュースポット① お釜展望台

晴天時の蔵王お釜

出典:PIXTA(展望台から望むお釜)

一番アクセスしやすいのは、蔵王苅田駐車場から約2~3分の場所にある「御釜展望台」です。展望台までは舗装されたバリアフリーの道なので、車イスでも問題ありません。

展望台からは写真の通り、肉眼でもお釜はしっかり見えます。

ビュースポット② 刈田岳

刈田岳 山頂

出典:PIXTA(刈田岳山頂からみるお釜)

2つ目のビューポイントは、刈田岳(かりただけ)の山頂。山頂というとハードな印象を受けますが、先ほど紹介した展望台からわずか徒歩10分ほどでたどり着きます。

道は舗装されていますが砂利道で足がとられやすいのと、急こう配な坂が続くのでムリは禁物です。

刈田山山頂

出典:PIXTA(刈田嶺神社)

山頂には「刈田嶺神社(かったみねじんじゃ) 奥宮」があります。御祭神は、天之水分神・国之水分神(あまのみくまりのかみ・くにのみくまりのかみ)。

 

かつて刈田岳を含む蔵王連峰は、火を吹く山と恐れられていました。当時、自然現象はすべて神の力によるものだと考えられていたため、神様を鎮めるために人々は刈田嶺神社を建立します。しかし冬は積雪の関係で、なかなか参拝へいけません。

そこで麓の遠刈田温泉に「刈田嶺神社 里宮」を建て、冬でも参拝できるようにしたそうです。奥宮と里宮どちらでも御朱印(300円)をいただけます。お釜がデザインされた御朱印帳(夏・冬版の2種類、1,200円)も販売。

ビュースポット③ 馬の背(熊野岳)

お釜周辺の地図

撮影・作成:編集部

3つめのビューポイントは、「馬の背(うまのせ)」と呼ばれる登山道です。蔵王刈田リフト降り場近辺(馬の背と刈田岳の分岐点)~熊野岳(くまのだけ)山頂に差し掛かる三叉路(馬の背分岐)までの道のりで、蔵王苅田駐車場から45分ほど歩きます。
熊野岳に続く馬の背

出典:PIXTA

傾斜はゆるやかですが、写真の通り火山石がゴロゴロ転がっている荒涼とした登山道です。馬の背に出かける際は登山・トレッキング向けの服装・装備を準備してください。
馬の背からみたお釜

出典:PIXTA(馬の背からみたお釜)

熊野岳方向に馬の背を歩くと、右側の眼下にお釜を望めます。お釜の全貌を見渡せる、一番のビューポイントといっても過言ではありません。

熊野岳と刈田岳 分岐点

撮影:編集部

霧が出てくると辺り一面が真っ白になり、遭難の恐れもります。天候変化には気を配りましょう。

熊野岳山頂

出典:PIXTA

体力に余裕があれば、馬の背の先にある日本百名山の一つ「熊野岳(標高1,840m)」山頂を目指すのもアリ。蔵王苅田駐車場から約1時間(片道・約2km)でいけますし、危険な箇所も少ないため天候が良ければぜひ立ち寄ってみてください。

熊野岳山頂からの景色

出典:PIXTA(熊野岳山頂)

お釜はみえませんが、山頂からの展望もまた絶景! 天気がいい日には、西側に朝日連峰や飯豊(いいで)連峰、北側には地蔵山、月山、鳥海山(ちょうかいさん)を望めます。

山頂の東側には斎藤茂吉の歌碑や、熊野神社(蔵王山神社)もあるので、参拝も忘れずに。御祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)。

熊野岳避難小屋 コマクサ

出典:PIXTA

また6~7月頃は、熊野岳避難小屋辺りで高山植物の女王・コマクサの群生がみられます。

お昼は「蔵王山頂レストハウス」でランチ!

釜カツ丼

撮影:編集部

お釜の名物グルメといえば「釡カツ丼」は欠かせない存在。蔵王苅田駐車場に併設されている「県営 蔵王山頂レストハウス」の2階でいただけます。

石釡に盛られたホクホクご飯の上に、サクサクに揚げたとんかつ150gをドンとのせ、とろ~り卵でとじたボリューム満点の一品。ご飯だけでも茶椀1.5杯分くらいあるので、空きっ腹の状態で食べるのがオススメです。

蔵王レストハウス

撮影:編集部

ほかにもカレーや山菜うどん、醤油ラーメン、玉こんにゃくなどがあります。蔵王のレアチーズケーキやアイスなど、食後の甘味もお忘れなく。

蔵王レストハウス内 土産物

撮影:編集部

1階にはお土産コーナーもあり、蔵王山頂限定こけしなどのオリジナルから定番の土産物まで、ラインナップも幅広いです。

口コミでみるお釜のリアル事情

お釜を観光するうえで、心得ておきたいリアルな事情も紹介しておきます。

その1. 「霧で何もみえない」はザラにある

霧に隠れた蔵王のお釜

撮影:編集部(霧がかったお釜。なにも見えず。)

霧でお釜がみえない!、というのは珍しくない現象。お釜の窪んだ形状が、霧の吹き溜まりを生み出す原因となっているようです。

お釜には何度か行ったことがありますが、一番最近行った時は残念ながら霧で景色は一切見れず、一面真っ白、雲の中でした。(出典:じゃらん

お釜の様子をライブカメラで確認できるので、確認してから登頂するのがオススメです。

1/6の確率で晴れのようで、雨の日などはまったくお釜を見ることができません。(出典:じゃらん

蔵王お釜と霧

出典:PIXTA

もし到着時に霧がかかっていたとしても、山の環境は刻々と変化します。待っていれば風に吹かれて霧が引く可能性もあるので、粘ってみるのも手です。

蔵王レストハウス内に無料休憩処もあるため、時間があれば気長に待ってみましょう。

 

また一般論として天気が崩れやすいのは午後なので、午前中にお釜を観光するのがオススメです!

どうにか降りて行って数分待っていると、雲がさーっと晴れてお釜が現れました。(出典:じゃらん

その2. 道路渋滞とトイレ問題

トイレマーク

土日祝日や紅葉時期の蔵王エコーライン・ハイラインは、大渋滞になるためトイレ対策は必須です。

蔵王エコーラインにはこまくさ駐車場(宮城県側)」「不動滝展望台の向かいにある駐車場」と「刈田駐車場(山形県側)」の3ヶ所にトイレがあります。

お釜への入口を先頭に超渋滞するので、事前のトイレは必須です。(出典:じゃらん

 

▼こまくさ駐車場

蔵王エコーラインのドライブスポットで紹介した「駒草平」にある駐車場です。

駐車料金は無料、トイレも24時間使用可能です。

 

▼不動滝展望台の向かいにある駐車場

不動滝展望台から道路を挟み、向かい側にある駐車場。標識や看板などはなく、見落としやすいので要注意。

駐車料金は無料。

 

▼刈田駐車場(冬季は閉業)

蔵王刈田リフトに併設されている駐車場です。冬季はリフトが営業していないため閉業中(トイレ利用不可)。

駐車料金は無料で、24時間使用可能です。

 

▼県営 蔵王山頂レストハウス

蔵王ハイラインの終点・蔵王苅田駐車場内に併設されたレストハウス内にあります。お釜へは徒歩2,3分。

開館時間内(8:10~16:10)のみ、トイレ使用可能。

その3. 真夏以外は防寒必須

登山 服装

出典:PIXTA

お釜があるのは、標高1,500m以上の世界。地上が春うららかなポカポカ陽気でも、山の上では残雪があるほど気温が低い環境です。

また風を遮る背の高い木々がないため、体感温度はもっと寒くなります。とくに春や秋は、防寒対策は必須。夏でも風が強いと肌寒く感じるため、ウィンドブレーカーなど薄手の防寒着があると安心です。

~お釜の年間平均気温(4月~11月)~

4月…最高7°/最低-5°

5月…最高13°/最低1°

6月…最高17°/最低6°

7月…最高20°/最低10°

8月…最高21°/最低11°

9月…最高16°/最低6°

10月…最高10°/最低-1°

11月…最高3°/最低-10°

早春のお釜

出典:PIXTA(早春のお釜)

お釜周辺の気温や天候の様子がネット上で公開されているので、お出かけ前にチェックしておきましょう!

もう少し防寒していけばよかった。やはりお釜周辺は雪の壁があるくらいなのでこの時期でも寒いです。(出典:じゃらん

常に風が強く吹きつける場所なので、実際の気温よりも体感温度は低く感じます。(出典:じゃらん

※最新のお釜天気はToday’sお釜でチェック!

お釜のライブカメラはこちら

観光時期の参考に!蔵王の春夏秋冬

お釜のある蔵王エリアは、訪れる時期によって目に映る景色や楽しみ方がまったく異なります。続いては、蔵王の四季ごとの見どころをご紹介。

【春】蔵王エコーライン「雪の壁」

蔵王エコーライン 雪の回廊

蔵王の春を告げる風物詩、蔵王エコーラインの「雪の壁」。冬季閉鎖中に積もった雪を除雪し、高く積み上げたものが壁となって”雪の回廊”のような景観をつくりだしています。

雪の壁を楽しめるのは、4月下旬のエコーライン開通後~5月上旬まで。また開通直後にお釜へいくと、湖面が凍っている姿がみられます。

 

またエコーラインが開通する前5日間だけ、雪の壁を歩いて見学できる「雪の壁ウォーク」イベントが開催されます。山岳ガイドと一緒に約2kmを散策をするほか、スープやまんじゅうの振る舞い、雪上車のデモンストレーションやソリ滑り体験などイベントも開催される予定です。

【雪の壁ウォーク2020】

開催期間:

2020年4月10日(金)~4月14日(火)※新型コロナウイルスの国内感染拡大を受け、今年度の開催は中止となりました。詳細はこちら

参加方法:

各社ツアーへ申し込み、もしくはシャトルバス、すみかわスノーパークの雪上車を利用する

※マイカーでの参加はできません。

「雪の壁ウォーク2020」の詳細はこちら

【春】みやぎ蔵王えぼし「すいせん祭り」

みやぎ蔵王えぼし すいせん祭り

出典:PIXTA

新緑あふれる「みやぎ蔵王えぼしリゾート」のゲレンデに咲き誇るのは、約30種以上60万株のスイセン。蔵王エコーライン開通と同時期、例年4月下旬~5下旬にかけて観賞できます。

シーズン中は「すいせん祭り」が開催され、リフトに乗ってスイセンの花畑を眼下に空中散歩を楽しめます。

【みやぎ蔵王えぼし すいせん祭りの基本情報】

所在地:

宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉

見頃(祭り期間):

4月中旬から5下旬

営業時間:

8:30~16:30

※開花状況によって変わります。

アクセス:

東北自動車道 村田I.Cから車で約30分

駐車場:

グリーンシーズン (4月1日〜11月28日まで)は無料。3,000台。

みやぎ蔵王えぼしの公式HPはこちら

【夏~秋】蔵王山トレッキングコース

山形側にある蔵王ロープウェイ「蔵王山麓駅」を起点に、蔵王山の自然を満喫するトレッキングコースが複数あります。今回は初心者向けのコース4つをピックアップしました。

 

【① いろは沼コース(1時間/約2.5km)】

蔵王 いろは沼

出典:PIXTA(いろは沼に咲き誇るワタスゲ花)

「蔵王山麓駅」からロープウェイ乗り「樹氷高原駅」へ、さらに「ユートピア第1夏山リフト」に乗り換えること約5分。降り場から300mほど歩くと「いろは沼(標高1,430m)」があります。

沼を一周するように木道の散策路が整備され、周辺にはさまざまな湿原植物が咲き誇ります。秋は草木が黄金色に染まる”草紅葉(くさもみじ)”を楽しめますよ!

>>いろは沼コースの詳細はこちら

~花期~

トキソウ・サワラン……7月中旬

ワタスゲ花……7月穂期8月中旬

コバイケイソウ・キンコウカ・モウセンゴケ・タチギボウシ・シロバナトウウチソウ……7~8月

※花期に幅があります

 

② 蔵王自然植物園一周コース(30分)

蔵王自然植物園散策路 入口

出典:PIXTA

「蔵王山麓駅」からロープウェイを乗り継ぎ「地蔵山頂駅」で下車、すぐ近くにある蔵王自然植物園を一周する散策コースです。道中には三宝荒神山(さんぽうこうじん)の山頂を通り、山々の絶景パノラマを楽しめます。

入口の目印は、大きな蔵王地蔵尊。冬はこの辺り一帯がスキー場となり、お地蔵様の首から下は雪に埋もれています。全身姿を拝められるのは、この時期だけかもしれません。

 

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③ 鴫の谷地沼(しぎのやちぬま)周遊コース(1時間)

鴫の谷地沼周遊コース

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今回紹介するなかで、唯一蔵王ロープウェイを利用せずとも楽しめるコースです。蔵王山麓駅からミズバショウの群生地(4月下旬~)を通り抜け、鴫の谷地沼を一周します。

人気なのは、やはり秋の紅葉シーズン。水面に写る錦の蔵王をカメラに収めようと、多くの観光客が足を運びます。

 

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④ 地蔵山周遊コース(1時間半)

山形蔵王 地蔵山

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蔵王ロープウェイ「地蔵山頂駅」からロープウェイを乗り継ぎ「地蔵山頂駅」下車、地蔵山(標1,736m)山頂を目指すコースです。景色は言わずもがなの絶景。道中には少し怖めな顔した姥神(うばがみ)の石像があったりします。

 

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【冬】樹氷

宮城蔵王 樹氷

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蔵王の冬といえば”樹氷”。蔵王をふくめ国内で3ヶ所、外国で1ヵ所しか確認されていない世界的にも珍しい景です。

山形と宮城の両方から樹氷をみられますが、観賞場所やアクセス手段が異なるためご注意ください。詳しくはこちら!

神秘の火口湖、お釜をみにいこう!

御釜の湖面

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はじめてお釜の写真を見た時、ふと「泳げないのかな?」と思いませんでしたか? お釜の湖水はpH=3.5(歯のエナメル質を溶かすのはpH=5.5以下)の強酸性なので、生物が生息できない湖なのです。

とはいえ人間の体が溶けるほどではないため、かつてはお釜で泳ぐ人もいたようです。しかし現在は火山活動の影響もあり、湖岸まで下りることはできません。

 

現在の噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)ですが、活火山なのでいつ状態が急変してもおかしくありません。必ず気象庁が公表している「蔵王山の活動状況」を確認してから出かけましょう!

    蔵王の御釜と雲海
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    GOGO MIYAGI 編集部
    GOGO MIYAGI 編集部

    GOGO MIYAGI!運営&記事編集担当。マグロとすんだ餅が好物。宮城にある神社や仏閣、景勝地、B級スポットの発掘に日々没頭中。読者の皆様にわかりやすく、ためになるような記事製作を心掛けています。