政宗公の正室を祀っていた「旧愛姫社の鞘堂」
手水舎のすぐ近くにあるこちらは、かつて境内に鎮座していた「愛姫社」を守っていた鞘堂です。英姫神社は政宗公の正室・愛姫(めごひめ)を祀っており、雨風から守るために本殿はこちらの鞘堂の中に安置されていました。
しかし第二次世界大戦後、破壊を防ぐために本殿は鞘堂から青葉神社の本殿へと移されたそうです。そのため、愛姫は政宗公と共に青葉神社に祀られています。
青葉神社の拝殿
こちらは拝殿。1927年(昭和2)に建てられたもので、台湾檜の良材を用いているそうです。
入母屋造の屋根に、内部は畳敷きの一室。天井は、細い角材を格子に組んで板を張った格天井という造りをしています。
この日は扉が開いており、中に安置されているご神体の鏡が見えました。
政宗公の家臣を祀る「祖霊社」
拝殿を正面に右手をみると、小さな池と、橋がかかる小島に建つ社が見えます。1879年(明治12)に建立された祖霊社(それいしゃ)で、政宗公に仕えた家臣たちが祀られています。
青葉神社の御朱印について
青葉神社の御朱印は社務所でいただけます。お代はお気持ちで、とのこと。伊達政宗の騎馬姿が描かれた御朱印帳も人気です。
青葉神社と仙台青葉まつり
例年5月の第3土・日曜日に開催される「仙台青葉まつり」。今や“仙台三大祭り”の1つとして、県外からも多くの観光客が訪れるビックイベントです。
本まつり(日曜日)には、青葉神社の神輿渡御(とぎょ)が行われ、祭の見どころとなっています。
今から200年以上前の江戸時代、仙台藩最大の祭「仙台祭」が行われていました。徳川家康を祀る「仙台東照宮」の例祭として、藩をあげて盛大に行われたそうです。
明治になると、「仙台祭」は青葉神社の例祭に変わり、政宗公の命日である5月24日に執り行われるようになります。「青葉祭り」と呼ばれ、とくに明治18年政宗公没後250年祭、昭和10年の300年祭は盛大に行われたようです。
その後、昭和40年代には交通事情により途絶えてしまうものの、昭和60年に市民の「仙台青葉まつり」として復活。現在へと至っています。
アクセスなどの基本情報
住所:
宮城県仙台市青葉区青葉町7-1
営業時間:
24時間
・祈祷受付10:00~15:00
・授与品・朱印受9:00~17:00
アクセス:
【公共交通の場合】
JR・仙台市地下鉄南北線「北仙台」駅より徒歩約7分
【クルマの場合】
東北道「仙台宮城」ICより約20分
駐車場:
無料/20台
HP:
青葉神社がある北山エリアを散策しよう!
青葉神社が鎮座する北山エリアは、仙台城から見て艮(うしとら)の方角に当たります。艮は北東のことで、古より鬼が出入りする方角「鬼門(きもん)」と考えられていました。そのため鬼門には神社や寺院が建てられ、魔を封じ込める役割を担っていたといわれています。
北山エリアには、青葉神社のほかに伊達家ゆかりの寺院が集結しており、「北山五山」と呼ばれています。
青葉神社がある場所は、伊達家の菩提寺「東昌寺」の境内でした。東昌寺から敷地西側3分の2を提供され、青葉神社が建てられたそうです。
青葉神社を参拝した後は、ぜひ北山エリアを散策してみてくださいね。